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「危険物の性質と火災予防・消火方法」のコツ|合格者がやさしく語る。乙4学習体験記

「危険物の性質と火災予防・消火方法」のコツ|合格者がやさしく語る。乙4学習体験記

「危険物乙4」(以下乙4)の試験科目のうち、「危険物の性質と火災予防・消火方法」については、乙4のテキストをよく読んで危険物の性質を理解し、それぞれに適した消火方法を覚えることが必須です。

乙4だけでなく危険物全体にいえることですが、消火方法が各種の危険物の性質と密接に結びついていることを理解しましょう。
したがって、学習においては各種の引火性液体の性質をよく知ることが大切です。

連載「合格者がやさしく語る。乙4学習体験記(全5回)」、第4回の今回も私の体験をもとに、「危険物の性質と火災予防・消火方法」についてやさしく説明していきます

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引火性液体を身近な例から知ろう

乙4で扱うのはガソリン、軽油、灯油などの引火性液体です。どれも身近な燃料として知られるものですね。
少量ならば普通に扱うことのできる物質でも、指定数量を超える50リットル、1000リットルとなるとその危険性の及ぼす範囲が広がります。

例えば、車を運転される方はセルフスタンドでガソリンを入れたことがあると思いますが、そのときに、あるボタンに触れますね。これは静電気を逃がすためのボタンです。
ガソリンは、静電気の火花放電が起こると引火することがあるからです。
ガソリン自体が静電気をためやすい物質であることもよく覚えておきましょう。

ガソリンスタンドの地下には、指定数量を超えるガソリン、軽油などが納められています。
したがってこの静電気を逃がす操作は、万全を期するための安全策のひとつといえます。
危険物については何重もの安全策を法律で定めているので、手順を踏みさえすれば安心して取り扱うことができます。

乙4の引火性液体の性質は上記ガソリンスタンドの例のように、身近な例を調べて、火がつきやすい状況をつかむようにしましょう。このような学習の体験を通して、引火性液体の理解が進みます。

このように、身近な例と照らし合わせて考えることが、実際の現場で危険物に接する際に、危険な行為を予防し安全に扱うことに繋がります。

制御下で火災予防の行動

危険を回避し制御するためには、危険物の性質の理解に基づき落ち着いて行動することが大切です。

例えば、乙4の引火性液体は、それ自体が発火したり爆発したりするのではありません。
引火性液体から生じた気体が空気と一定割合で混ざる、つまり混合気体の状態になることで引火します
ここは私の体験からも、誤解しやすくつまずきやすい点といえるでしょう。

水が周囲に十分あれば、引火性液体の火災が起きても大したことにはならないだろうと思っていませんか?これも誤解しやすいところです。

乙4の取扱対象である引火性液体の多くは、水より比重が小さく(つまり水に浮く)、しかも水には溶けない性質を持っています。

したがって水が周囲に多く存在すると、引火性液体は性質上、水面上を遠くまで広がってしまうのです。このため、火災の際には予期せぬところまで被害が広がる恐れがあります。
この性質については、さまざまな危険物を扱ってきた私の体験上でも、おおいに注意が必要です。

ただし引火性液体のうち、二硫化炭素は水よりも比重が大きく水に沈むことはよく覚えておきましょう。二硫化炭素はこのように例外的な性質を持つので、「物質の性質」の分野では頻出の項目です。

理解が消火行動を助けてくれる

不幸にして危険物による火災が生じた場合、実際の現場で消火行動をとれることが、乙4の資格保持者として必須になります。

そのためには先に挙げたように、物質の性質をよく理解しておきましょう。できれば消火の手順などの訓練を体験しておくと、理解を助けてくれます。

当たり前すぎてとっさには思いつかない消火方法もあります。正確で適切な消火方法を身に付けましょう。
頭で理解するだけでなく実際に体を動かしてみて、スムーズに消火行動をとれるようになっておくと、試験では何も難しいとは思わないでしょう。

繰り返しになりますが、引火性液体は水に浮くものが多いと説明しましたね。そのため、引火性液体の火災に対し、水で消火することは厳禁です。注水することでかえって液体が水面を伝わり広がってしまうからです。
注水による冷却消火は厳禁と、絶対に理解すべき項目です。

引火性液体の消火には必ず窒息消火または抑制消火を行ってください。これは頻出ですよ。もちろん窒息消火や抑制消火についてもそれぞれ個別に理解しておいてください。

以上、乙4の「危険物の性質と火災予防・消火方法」の学習ポイントをご紹介しました。

次回はいよいよ最終回。「試験までに暗記した方がよい項目」について、私の体験からお話しします。お楽しみに♪

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