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日本が世界に誇る伝統文化「きもの」 その名を冠した資格「きもの文化検定」とは?

日本が世界に誇る伝統文化「きもの」 その名を冠した資格「きもの文化検定」とは?

皆さん、こんにちは! 私は先日、カジュアルきものに大好きなコットン素材のショールを羽織り、友人の写真展を鑑賞してきました。

ところで、成人式の会場内でショールをまとったままの人が見受けられますが、建物に入る前には外すのがマナーだとご存じでしたか?
これはきものにまつわる文化を知っていれば防げたことなんです。

今回は、ちょっとしたきものの雑学もあわせ、「きもの文化検定」とはどのような内容が学べるのか、試験の概要についてもお話ししていきます。

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きものには日本人らしい“思いやりの文化”が込められている

きものには日本人らしい“思いやりの文化”が込められている

洋服では特に気にする必要はありませんが、きものを着る際にはマナーがあり、その背景には日本人らしい相手を思いやる文化があります。

例えば、きものの汚れを防ぎ、寒さから身を守る小物にはショールや羽織がありますが、決して実用性だけで生まれたものではありません。

ショールや羽織は、「外のホコリを中に持ち込みません」という配慮を表現するために、建物や訪問先の玄関前で外すのがマナー。日本人らしい感覚ですよね。

私が思うに、日本人は縄文時代から1万数千年も続く長い歴史の中で、他者を思いやることで親しい関係を維持しようとする意識を身に付けたのではないか、それがきもの文化にも波及したのではないかと感じています。

成人式にきものを着る文化が残っているのは嬉しいことですが、きものマナーを知らなかっただけで、人柄やきものの格まで下がって見えてしまうのは寂しいこと。

ご自身の魅力を引き出してくれるきものをまとったら、マナーはもちろんのこと、きもの文化についてもぜひ勉強しておきたいものですね。

きもの文化検定では、きもののいろはから文化まで学べる!

きもの文化検定では、きもののいろはから文化まで学べる!

「きもの文化検定」とは、経済産業省、農林水産省、文化庁が後援する検定で、「一般社団法人全日本きもの振興会」が主催しています。

きものに関する文化や歴史の知識を学び、よりきものを身近なものとして活かせるようになる検定です。

きものの歴史を始めとして収納方法や立ち居振る舞い、染めや織りの産地など、きものの知識があらゆる角度から学べます。

きもの文化検定は着付け教室とは違いますので、着付けを学びたい人ではなく、きものについて深い知識を得たい人におすすめの検定です。

主催の一般社団法人全日本きもの振興会では、公式教本としてⅠ「きものの基本」とⅡ「きもののたのしみ」を用いて学習していきます。

具体的にどんな内容が学べるのか、その一部を以下にまとめました。

公式教本Ⅰ「きものの基本」
きものや帯、小物類について
羽織とコートについて
男性や子供のきものについて
きものの産地や特徴、きものの歴史について
ゆかたについて
各部の名称、収納やお手入れについて
美しい立ち居振る舞いについて

公式教本Ⅱ「きもののたのしみ」
染めと織りの産地について
糸や白生地が作られるまで
日本の伝統色について
きものの歴史と模様について
きものの仕立ての種類について
きものの小物について
きものの染め直しや洗いについて

参考:きもの文化検定ホームページ

きもの文化検定の試験概要とは?

きもの文化検定の試験概要とは?

きもの文化検定には1級~5級の検定がありますが、いきなり1級は受験できません。
現在一定の知識がある人でも、まずは初級に該当する5・4級から受験することになります。 また、5・4級と3級に限り併願受験が可能です。

きもの文化検定問題の数はどの級であっても100問以内で、おおむね公式教本ⅠとⅡから出題されます。

ただし、1級のきもの文化検定試験では、毎年、同ホームページで提示される課題図書である文学書(2018年は「源氏物語巻五」)からも出題されるんですよ。

1級ともなると教本のみならず、きものにまつわる歴史や文化についての知識も求められる訳です。1級とは、それほどの幅広い知識がないと付与されないのでしょうね。

きもの文化検定試験は、東京・京都・名古屋・大阪・福岡など、全国の主要都市にある受験会場で春と秋に実施されますが、5・4級以外は秋だけの実施となっていますので注意しましょう。

以下に、試験概要を表にしました。

検定級 試験時間 受験料
5・4級 60分 4,200円
90%以上が公式教本Ⅰから出題
マークシート方式
3級 90分 5,300円
90%以上が公式教本ⅠとⅡから出題
マークシート方式
準2級
2級
90分 8,400円
記述方式と文言の選択方式
準1級
1級
90分 9,500円
文言と文章の記述方式

※5・4級との併願は9,500円

きもの文化検定を学ぶことは、きものの知識ばかりか私たちが暮らす日本文化についても深く知るきっかけとなります。

さて、次回はきもの文化検定初級レベル(5・4級)の合格率と、初級レベルに受かるための勉強時間についてお話しします。どうぞお楽しみに!

参考URL
http://sakuracom.net/blocks/index/00175

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