大人になってからの学び直しの魅力とは、一体なんでしょうか?
学生のころは、学習のカリキュラムがあらかじめ決まっていました。
得意や不得意はもちろんのこと、個人的な好みにかかわらず、決められた科目を決められたペースで学ぶ必要がありましたね。
しかし、大人になった今は、そのような縛りから解放された自由な学び方ができます。
連載「数学の学び直しをおすすめする理由」、2回目の今回は「大人が数学検定で数学を学び直す理由とは」というお話です。
納得しながらステップを踏んでいく数学
学びと一言でいっても、その内容は科目によって様々です。
たくさんの暗記が必要な科目を学ぶときに、ドラえもんのアンキパンが欲しいと思った人もいるのではないでしょうか。
数学は、暗記をし続けるような学問ではありません。1つずつステップを踏み、解に向かって進んでいく学問です。
ステップを踏んで最終的に解にたどり着いたときの達成感が、心に充足感をもたらします。
そのため、数学では、ひとつひとつの事柄を自分の中でしっかり消化していくことが大事。「なるほど」「そうか」という納得の気持ち良さが、数学の魅力の1つなのです。
イメージが納得を連れてくる
それでは「なるほど」を実感するための例として、数学検定3級で出題された下記のような簡単な問題について考えてみましょう。
7-(-6)+(-15)
解ける・解けないの前の段階の話として、正の整数である7と、負の整数である-15のイメージを頭に浮かべましょう。
7と-15までは、すんなりイメージできていても、“-(-6)のイメージがよくわからない”という人がいます。
その「よくわからない感じ」が、数学への苦手意識を抱くきっかけとなってしまった人もいるのではないでしょうか。
数学ではこういうときに「具体的なイメージを使って理解する」というステップが大事です。
ただ単にマイナスとマイナスが合わさったらプラスになる、と覚えるだけでも簡単に解を出せますが、それだけでは楽しくないはずです。
まず、プラスは「前に進むこと」、マイナスは「後ろを向くこと、あるいは後ろ歩きになること」とイメージしてみてください。
7-(-6)+(-15)の一部分を抜粋して考えてみます。
7+(-15)
上記の式の場合、7歩、前に進んだ後、15歩、後ろに進むと考えましょう。結果として、スタート地点から8歩分、下がった位置になります。
7+(-15)=-8
次は、-(-6)について。これは、後ろ向きになって、さらに後ろ歩きで6歩下がるイメージ。結果的には前に6歩進むのと同じ状態となりますね。
7-(-6)+(-15)
= 7+ 6+(-15)
= -2
わかっているつもりになり、「そういうものらしいから」とイメージも持たず、ただ解き方を覚えて問題を解いているだけでは数学の面白さから遠のいてしまいます。
数学検定の簡単な問題の段階でイメージをしっかり掴んでおくと、マイナスとプラスの関係なども抵抗なく納得できるはず。
このような納得感があれば、数や計算がどんどん複雑になっていっても、スムーズに数学検定の学習を継続できますよ。
ペースも自由!不得意だった数学でも気楽に再チャレンジ
学び直しは、大人になってから苦手だったものに再挑戦できる機会です。
数学に苦手意識を感じていた人が数学の学び直しを検討するとき、頭に浮かぶのはどんなことでしょうか。
「学生のころは苦手だったけれど、きっかけを見つけて、もう1度チャレンジしてみたい」
「苦手なことが、できるようになったときの達成感を得たい」
「わかるようになれば、楽しめるのではないだろうか」
学生時代の学びでは、授業スタイルの影響もあり、受け身の学習だった人が多いはず。数学に苦手意識のあった人であればなおさらです。
受け身ではなく、自分から積極的に学ぶ姿勢で数学と向き合ったとき、どのくらい理解力がアップするのか試してみたいと思いませんか。
大人の学びでは、学習ペースを自分で調整できます。
気分が乗っているときは多く進めて、気が向かない日は復習だけにするなどして無理をしなければ、途中で飽きる心配もいりませんね。
今回は「大人が数学を学び直す理由」についてお話ししました。学び直しで日々の生活の中に楽しみが増えたら、うれしいと思いませんか?
次回は、数学検定の中学レベルの数学をおさらいするイメージについて、詳しくご紹介していきます。それでは、また。
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