2020/6/3posted

合格者が教えます！国内旅行業務取扱管理者の科目別勉強法①

バックナンバー：国内旅行業務取扱管理者の科目別勉強法
松田健二
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皆さんは「国内旅行業務取扱管理者」という国家資格をご存じでしょうか。

旅行業者が国内旅行を取り扱う場合、営業所ごとにこの資格の保持者、すなわち国内旅行業務取扱管理者を1名以上選任しなければなりません。

試験を実施する全国旅行業協会の公表によれば、2019年度の合格率は40.5％となっています。決して簡単に取れる資格ではありません。しかし、専門学校などに通うのは、社会人には難しいのも確かです。

そこで私は、毎日往復1時間の通勤電車の中で独自の勉強法を重ね、国内旅行業務取扱管理者の試験に半年で合格しました。休日の勉強時間も平均1時間程度です。

この記事では、そんな私独自の勉強法を全5回の連載で皆さんにお伝えします。
第1回となる今回は、国内旅行業務取扱者試験の内容と全体的な勉強法についてお話していきたいと思います。

国内旅行業務取扱管理者試験とは
試験勉強の優先順位
国内旅行業務取扱管理者おすすめ「いきなり勉強法」

国内旅行業務取扱管理者試験とは

国内旅行業務取扱管理者の試験は、毎年9月の初めに実施されます。すなわち、私が伝授する勉強法をマスターすれば、その年の3月に勉強を開始しても間に合います。1日2時間勉強できるのであれば、6月からの開始でも大丈夫ということですね。

国内旅行業務取扱管理者試験の科目は3つに区分されています。2018年度の場合、配点は以下の通りです。

旅行業法及びこれに基づく命令	4点×25問＝100点
旅行業約款（やっかん）、運送約款及び宿泊約款	4点×25問＝100点
国内旅行実務	（2点×24問）＋（4点×13問）＝100点

出題は択一式で、4つの選択肢の中から正しいものまたは誤っているものを選びます。
合格点は、各科目とも60点以上です。1科目でも60点に届かなかった場合、仮に他の2科目がともに満点でも落とされてしまうのが厳しいところ。
ただし、「国内旅行実務」に限っては、合格基準に達した場合、翌年度の受験が免除されます。

国内旅行業務取扱管理者資格概要

試験勉強の優先順位

「国内旅行実務」の配点の内訳は年度によって若干変動しますが、原則として、全国の観光地や祭などについての出題は1問2点、運送機関・宿泊施設の料金や運賃などの実務処理についての出題は1問4点です。

前者は1問当たりの配点は他の出題の半分です。単に知識を問う出題になりますが、だからといって観光地や祭の問題は簡単というわけではありません。
知識が問われる問題は、基本的に丸暗記するしかありません。せいぜいどのような暗記法を使うか、という以外に、特殊な勉強法が入り込む余地はほとんどないでしょう。しかも、丸暗記したものはすぐに頭から抜けていく傾向があります。

よって、配点の面から考えても観光地や祭の学習は一番後に回し、実務処理の問題と他の2科目を優先するのが正しい順序です。

では、丸暗記の問題以外に通用する私独自の勉強法とはどのようなものだと思いますか？
それは、「問題をいきなり解く」というものです。

国内旅行業務取扱管理者おすすめ「いきなり勉強法」

通常のテキストは見開きで、先に読む左ページに解説、右ページに練習問題が載っていることが多いと思いますが、私は読む順番を逆にし、先に右ページの練習問題を読み、次に左ページの解説を読むようにしました。
知らない問題をいきなり解くのは苦痛が伴いますが、この勉強法において重要なのは正誤よりも、解答を導き出すまでの思考過程です。

これまでの知識と経験と勘を総動員した後に初めて左ページの解説を読めば、迷い、つまずき、間違ったところが実はこういう意味だったと知ることになり、それは確実に自分の血肉として定着します。

通常の解き方より多くの時間がかかりますが、知識の定着度を考えれば、結局は問題を先に解くほうが、実戦力が早く身に付くのです。択一式の試験合格に、これほど適した勉強法はありません。

そもそも、通常通り左ページの解説を一通り頭に入れて、その直後に右ページの問題を解けば、正解して当然なのです。このような使い方をすれば、知識を深く定着させるチャンスを自ら手放してしまうことになります。

また、どんなに完璧に勉強したつもりでも、本番の試験では今までに見たことのないような問題が2つや3つは出るものです。そのときに、「いきなり問題を解く」という普段からの訓練が力を発揮するというメリットもあります。

もっとも、電車が混みすぎている場合や、仕事の合間などにテキストを引っ張り出すのは大変です。スマホでできるオンライン講座などを使用するのが効果的でしょう。

国内旅行業務取扱管理者の勉強法