皆さんこんにちは。
連載「1ヵ月で販売士3級に合格する勉強法」、最終回の今回は「販売・経営管理」の勉強法についてお教えします。
販売・経営管理とは、ざっくりお伝えすると店長以上のポジションの仕事です。
経営=社長と思われがちですが、販売業務を行う方は今後、店長以上社長未満の立場を考えながら業務に励むと、経営管理についてよく理解できるかと思います。
販売士3級「販売・経営管理」科目おすすめ勉強法
「販売・経営管理」科目おすすめの勉強法は、「上司の立場(人を管理する立場)になって考える」ことです。
お店で働いているあなたは、「自分は部下もいないし、販売管理や経営管理なんて関係ない」と思うかもしれません。
ですが、入ってきた新人に業務を教えることは珍しくありませんね。その時点であなたには人を育てる責任と義務が生まれます。
それにいずれあなたの仕事量も、考えることも増えます。お金を管理をする立場になるかもしれませんし、採用面接をする側になるかもしれません。
販売職についている以上、販売管理・経営管理の考え方はとても重要です。
勉強法としては、学生の方であれば部活動の先輩や顧問の先生、社会人の方であれば上司の業務の立ち回り方や、指示の仕方など、1日の動きや流れをよく観察してみてください。
販売・経営管理の法的知識
販売・経営管理の科目では、関連する法律についても学びます。
法律なんて勉強したことない…と、初めて学ぶ方も、不安に思う必要はありません。1ヵ月で販売士3級に合格した私も、ここで出てくる法律は何となく聞いたことがあるという程度でした。
「販売・経営管理」では難しい用語が出てくるからこそ苦手意識を感じやすいですが、そういった項目ほど時間をかけて繰り返し覚えるしかないと私は思います。
例えば支払い手段の法知識については、普段個人で使うことのない小切手の問題が出題され、「振出日から○日間」のような数字も出てきます。
実際に業務で使うことが少ないこのような問題は、特に覚えるのが大変かと思いますが、意味や数字を混同しないよう丁寧に覚えてください。
販売・経営管理の法的知識
第3回のマーチャンダイジングの勉強法で触れた、売上総利益という言葉を覚えていますでしょうか。
この販売・経営管理の科目では、売上総利益をはじめ、営業利益・経常利益・当期純利益などの計算問題が多く出題されます。
もちろん初めて見聞きした方は、かなり時間をかけなければいけない項目となるでしょう。
では実際の計算問題を見てみましょう。
次のア~オは、小売業の販売事務と計数管理において必要とされる計算問題である。正しいものには1を、誤っているものには2を、答案用紙の所定欄にマークしなさい。
ア:ある商品の今期の純売上高が50,000、期首商品棚卸高が5,000、純仕入高が35,000、期末商品棚卸高が6,000であった。この商品の売上原価は34,000である。
イ:ある商品の今期の純売上高は 70,000、期首商品棚卸高が 9,000、期末商品棚卸高が 11,000 であった。売上原価が 50,000 とすると、この商品の期中の純仕入高は52,000である。
ウ:ある商品の期首商品棚卸高が6,000、純仕入高が24,000、期末商品棚卸高が8,000であった。この商品の純売上高が32,000であるとき、売上総利益は8,000である。
エ:A店の今期の売上高が 25,000、売上原価が 19,000、販売費および一般管理費が4,000であるとき、A店の今期の営業利益は 10,000である。
オ:B店の今期の営業利益は1,500、営業外収益が500、営業外費用が800であるとき、B店の今期の経常利益は1,200である。
(「販売・経営管理」科目、第3章「販売事務と計数管理の基本的知識」から出題)
いかがですか?解答は、
[ア]1
[イ]1
[ウ]2 (正解は、10,000)
[エ]2 (正解は、2,000)
[オ]1
となります。
私は高校在学中に簿記の試験に合格したので上記の計算問題を解ける知識も持っているはずですが、やはり実務で触れている知識でなければ忘れてしまいます。
実際の販売士3級試験では、正誤問題や語群選択問題が、計算問題と比較して9:1の割合で出題されます。
基本的な用語と意味をきちんと理解していれば、計算問題で点数を取れなくても、総得点に大きく響くことはないので安心してください。
今回は販売士3級試験「販売・経営管理」科目の勉強法についてご説明しました。
全6回にわたり販売士3級の各科目の勉強法をお伝えしてきましたが、どの科目が得意でどの科目が苦手なのかはそれぞれ個人差があるでしょう。
実務経験の有無によって、勉強量も、頭への知識の入りやすさも、すべて変わってくるからです。
今回の連載が、少しでも販売士3級取得を目指す方の助力になれば幸いです。自分に見合った勉強法で合格を目指してください。なぜ自分は販売士の資格を取得するのか?という目的も見据えて勉強に臨めば必ず合格できます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
販売士3級講座参考URL:
東京商工会議所サンプル問題(https://www.kentei.org/hanbaishi/mondai.html)
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