大家好!
みなさん、こんにちは!オンスク.JPのHSK2級講座を担当いたしました中国語講師の李晶です。
李老師の中国攻略シリーズ、連載の最終回である今回は中国語の勉強についてお話します。
中国語学習者が抱える悩み
みなさんは中国語に対して、どんなイメージをお持ちでしょうか。中国語は漢字を使う言語のため、日本人にとって、とても馴染みのある言語です。
しかし、中国語経験者の9割は「中国語が難しい!」とおっしゃいます。特に難しいのは発音のようです。中には、中国語の発音をなかなか覚えられず中国語の勉強を諦めてしまう方も多くいらっしゃいます。
実は中国語を習い始めて大体3ヵ月経つ頃が一番辛い時期です。
私は10年以上中国語講師をしてきて、多くの中国語学習者をサポートしてきました。経験上、驚くほど多くの学習者にこの傾向が見られます。(中国語に限らず、ほかの言語も同じかもしれません。)
中国語の発音を表す記号である「ピンイン」を一通り学習した後、学習するにつれ、覚えなければならない単語がどんどん増え、ピンインを読めず、発音を何度も講師に直され、ストレスと苛立ちが増すばかり。
結局、モチベーションを維持できず、学習意欲がどんどん下がり、結局3ヵ月ぐらいで挫折してしまう方が半分以上を占めています。
一方、中国語の文法は最初はシンプルで簡単に感じても、だんだん複雑になってきて、様々な構文が次から次へと現れ、頭が混乱し、「私に中国語は無理かも!」と思い始めるのです。
一度中国語に挑戦して、断念してしまった方、こんな経験がありませんでしたか。
実はこの頃は一番の踏ん張るところです。ここで続けられた方はその後もずっと続けられます。ここで「やっぱり無理!」と思ってしまうと、やる気を失って挫折してしまいます。
完璧を求めず、とにかく続けてみたらどうでしょうか。いまは難しく感じても、いつかは簡単に感じる時がきます。
効果的な練習方法を使えば、難しい中国語も習得できます。もちろんご自身の努力は欠かせません。
効果的な中国語学習法 その① 反復練習
では、中国語の学習において、効果的な練習方法とはどんなものでしょうか。
それはどんな言語の習得にも必要な「反復練習」です。
簡単な構文を繰り返し聴き、音読し、パターンとして脳に染み込ませれば、語順や文法を考えなくても話す内容がスムーズに出てきます。
難しい中国語の発音だって同じです。大量に聴いた(インプットした)上で、大量に音読またはシャドーイング(アウトプット)すれば、きれいな中国語の発音・声調が身に付きます。
いままで出会った発音がきれいな日本人中国語学習者に学習経験を聞くと、みんな「繰り返す練習しかない」とおっしゃいます。
効果的な中国語学習法 その② シャドーイング
シャドーイングは通訳訓練のメソッドとしてプロの通訳者養成の現場でよく使われています。英語の勉強でもよく聞く勉強法です。
シャドーは影の意味で、つまり、影のように正しい音声を聴きながら、一歩遅れて声に出して真似ることです。
中国語の勉強に関しても、このシャドーイングメソッドをうまく利用すれば、短期間で正しい中国語の発音をマスターでき、中国語の学習がとても楽になります。
中国語は発音が難しいとみんな口を揃えて言います。それは中国語には日本語にない発音が多く、日本語にない4種類のアクセント(中国語で「声調」という)があるからです。
中国語に1文字だけの単語もありますが、多くは2文字や3文字の単語です。この場合、声調の連続となり、「一声+一声」、 「一声+二声」…さらに多くの声調組み合わせパターンを覚えないといけません。四つの声調を1つ1つ発音できても、単語になると、声調が崩れやすくなります。構文を勉強し始めたら、単語と単語をつなげて、センテンスで言うので、さらに難しく感じてしまい、脱落者が続出します。
そこで、最初の段階でしっかりと発音のトレーニングをしておけば、単語になっても、センテンスになっても声調が崩れることなく、ネイティブに通じる中国を発することができます。
発音の練習は単調なため、疎かになりがちですが、ここできちんとやる人と疎かにやる人の上達度は全然違います。発音がよければ、ヒアリング力もアップします。
中国語の発音さえクリアすれば、あとの勉強は日本人学習者ならとても簡単に感じます。なぜなら、日本人に馴染みのある漢字で大体意味を推測できるからです。あとは構文(語順)をパターンとして覚えるだけ。
中国語を本気でやりたい、中国語をモノにしたい、中途半端な学習を避けたいなら、ぜひシャドーイングメソッドを使ってしっかりと中国語の発音を身に付けましょう。
では、具体的にどのようにシャドーイングをしたらいいでしょうか。ここで私のおすすめの方法をご紹介します。
初心者段階
毎日ピンインの音節表を4つの声調付きで一通り声に出して読む。
全部読むと50分〜60分もかかり、ちょっときついので、あまり時間を取れないときは苦手な音節を読むだけでいいです。大切なのは5分でも毎日続けることです!
見本となる音声はネットで「音声付き中国語ピンイン音節表」と検索すれば出てきますので、その音声を聞きながら音節表にあるすべての音節をシャドーイングしてみてください。この練習を繰り返していくうちに正しい発音が体に染み込んでいきます。
初級レベル
上記の練習を約1ヵ月間続ければ、効果が現れます。ここからは中国語の会話文や、短文を使ってシャドーイングをします。
練習する材料ですが、やはり自分の興味のある内容にしたほうがやる気が出ます。
初級レベルでしたら、まずは使用中の中国語テキストから始めて、徐々に歌詞やネット動画(字幕付き)にシフトしていくといいでしょう。
中上級レベル
中国語の検定試験のヒアリング問題のスクリプトを使ってシャドーイングします。「話す」「聴く」能力のトレーニングだけではなく、受験勉強にもなり、一石二鳥です。
HSKを受ける予定のある方はぜひHSKリスニング問題の過去問を使って練習しましょう。
中国語はみなさんが思っているほど難しくないのです!!努力した人はきっと報われます。一緒に乗り越えていきましょう!
加油!(頑張りましょう!)
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