連載「ITの基礎が身に付く!ITパスポートとは」、前回は、他のIT系資格とITパスポートを比べてみて、ITパスポートがIT系資格の入門であることをお伝えしました。
さて、ITパスポートの資格を取るためには当然勉強しなければなりません。では、ITパスポート合格に必要な時間は実際どのくらいなのでしょうか?仕事に飲み会に家族サービス、社会人は何かと忙しいですよね?
でも大丈夫です。スキマ時間をうまく使い、働きながらでも短期間でITパスポート合格をつかむことは夢ではありません。
今回は、社会人がITパスポートに合格するのに必要な勉強期間・勉強時間について解説します。
社会人がITパスポートに合格するのに必要な勉強時間は約50時間
社会人の場合、平日勉強できる時間といえば
- 家を出る前のちょっとした自由時間(30分)
- 行きの通勤電車(30分)
- 昼休み(30分)
- 帰りの通勤電車(30分)
- 帰宅してから寝るまでの間(30分)
といったところ、1日あたりにして30分~2時間半でしょうか。
上記の勉強時間ならば、平日だけ勉強したとしても、数ヵ月~1ヵ月の勉強期間(およそ50時間)でITパスポート合格の力が付くことでしょう。
ITパスポートの勉強において最も大切なことは、知識を吸収するインプット時間と、知識を覚えているかを試すアウトプット時間とのバランスです。
おすすめのバランスは、インプットとアウトプットの割合が2:3。
勉強時間を50時間とするならば、テキストを読み知識を吸収する時間を20時間ほど、問題集をひたすら解く時間を30時間ほど、取るように心がけましょう。
試験当日までの勉強の流れ
ITパスポートは以下の流れで勉強することをおすすめします。
(1) テキストをひと通り読む(理解できない単語があってもとりあえず読む。深掘りしなくてよい)
(2) 本番通りに時間を計る模擬試験を行う(1回目)
(3) テキストをもう1回読む(理解できない単語を調べてみるなどして深掘りする)
(4) 本番通りに時間を計る模擬試験を行う(2回目)
(5) ひたすら問題集を解く
(6) 試験本番1週間前に模擬試験を行う(3回目)
そしてここからは、筆者がおすすめする、時間帯ごとの効果的な勉強法をご案内します。
① 家を出る前のちょっとした自由時間
脳が最もアクティブになっているのはいつだと思いますか?
個人差はありますが、それは早朝です。それも起きてから2~3時間の間といわれています。
いつも朝起きてバタバタ家を出ている人は1時間早く起きてみましょう。
アクティブ脳の時にテキストを、特にIT初心者にとって最もとっつきづらい「テクノロジ系」の章を読むことをおすすめします。
② 行きの通勤電車
できるだけ早起きして家を出る癖をつけましょう。早めに家を出れば満員電車を避けられます。満員電車でなければゆっくりテキストを読むことができますね。
電車の中は、近くの人や騒音で集中力が途切れがちなので、ここではテキストを斜め読みしましょう。余裕があれば2回読んでみましょう。
③ 昼休み
食後にスマホをだらだら使っていませんか?せめて少しテキストを読んでからにしましょう。
食後は眠気が襲ってくることがあるので、30分またはそれより短い時間を定めてテキストを読みます。
アウトプット時は、テキストに記載されている章末問題など、軽めの問題をひたすら解いてみましょう。
④ 帰りの通勤電車
行きの通勤電車と同様です。ただし仕事終わりで疲れているので、テキストを読む時間は、行きよりも短い時間を定めましょう。無理は禁物です。
⑤ 帰宅してから寝るまでの間
お疲れでしょうが、もう一踏ん張りしましょう。寝る前に1日の振り返りをします。
わからない用語や解けなかった問題を、ここで解いたり調べたりして解決しておきます。
⑥ お休みの日
模擬試験を行う時間にあてましょう。ITパスポートは試験時間120分で出題数100問です。試験前後のシミュレーションも行うとすれば、模擬試験のためには、最低でも約150分は確保しましょう。
社会人が働きながらITパスポートに合格するための学習法
ここまで、スキマ時間を利用して勉強することを提案しましたが、それでもモチベーションが上がらず勉強がはかどらなかったりサボったりしてしまうことってありますよね?
ここからは、社会人が働きながらITパスポートに合格するために効果的な学習法を紹介します。
効果的な学習法1:YouTube
YouTubeには、ITパスポートに関するさまざまな学習動画があり、無料で誰でも学習できます。移動中や家事をしながらでの「ながら学習」もできるので、忙しい社会人でも続けられます。
また、再生速度を調整できるのもYouTube動画で学習するメリットです。習熟度に合わせて再生速度を調整することもできるため、苦手な分野は再生速度を落としてしっかり学習したり、すでに学習した分野は再生速度を速くして何度も復習したりできます。
効果的な学習法2:過去問をひたすら解く
ITパスポートの公式サイトには、過去20年分以上の問題が公開されています。ある程度学習が進んだら、過去問に挑戦してみましょう。過去問を解くことによって、出題の傾向がわかるようになったり自分の苦手な分野が把握できたりします。それらを理解して重点的に学習すれば、勉強の効率を上げることができるでしょう。
また、過去問を解く際には「最新の2回分は試験直前に取っておく」のがおすすめです。出題の傾向は回によって異なりますが、新しい試験ほど実際に受ける試験のレベルと近いと考えられます。試験直前は、これまでの学習効果を確認するためにも直近の過去問を活用するといいでしょう。
効果的な学習法3:スマホアプリ
ITパスポートはスマホアプリでも教材が多く出ています。分野ごとに一問一答形式で出題されるものもあり、反復学習として効果的です。また、スマホは常に持ち歩いている人が多く、移動時間や休み時間などのスキマ時間を活用できるため、忙しい社会人でも続けやすいでしょう。
なお、スマホアプリで学習する場合は「解説つきのもの」を選ぶのがおすすめです。解説つきのものであれば間違えた場合でも効率よく復習ができ、徐々に正答率を上げられます。
効果的な学習法4:オンライン授業
ITパスポートの試験勉強を始めるにあたり、IT関連の学習が初めての方にとっては、何から始めたらいいかわからないという方も多いでしょう。
そんな時にはオンラインで授業を受けてみるのも手です。独学での勉強が難しいと感じている人も、講義動画を見たらわかりやすく感じるかもしれません。
また、講師が合格に必要な箇所を解説してくれるので、勉強時間を大幅に削減することが期待できます。
スキマ時間の勉強でらくらく合格を目指そう
仕事が忙しく、働きながらだとなかなか資格を取る気力がわかないという方は多いかもしれません。しかし1日の自分の行動を棚卸してみると、意外と勉強時間はあるものです。
しかもITパスポートはIT入門編なので、勉強期間をそれほど多く取る必要はありません。スキマ時間をうまく利用して勉強しましょう。また、1人でがんばらずにオンライン講座を受けるという方法もあります。
次回は最終回。ITパスポートの簡単なところ、難しいところについて解説していきます!
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