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ネットワークを学ぶメリットとは?|社会人に必要なITスキルとは

ネットワークを学ぶメリットとは?|社会人に必要なITスキルとは

皆さん、こんにちは!連載「社会人に必要なITスキルとは」では、未来を生きる社会人が備えておくべきITスキルの概要について、理解を深めていきます。

第3回の今回は、IT業界におけるネットワークについてです。ネットワークの存在意義や重要性、また関連資格取得のメリットや活かせる業種についてもお話ししていきます。

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そもそもネットワークとは?

ネットワークと聞いて、皆さんは何をイメージしましたか?よく耳にする言葉だけど、くわしくは説明できない…という方も多いのではないでしょうか。

ネットワークは、実は私たちの身近なものにも多く活用されています。
例えば私たちが日常的に利用しているパソコンやスマートフォンも、ネットワークがなければインターネットへ接続することができません。

街中で「無線LAN」や「Wi-Fi」の文字をよく見かけますよね。どちらもインターネットに接続するためのものという漠然としたイメージはありますが、「無線LANとWi-Fiって何が違うの?」と疑問に思う方も多いかもしれませんね。

無線LANとは、文字通りケーブルでつながなくてもインターネットに接続できるシステムのこと。一方Wi-Fiとは、無線LANの規格の1つ。つまり無線LANという大きなくくりの中にあるのがWi-Fi、ということになります。

このように、ネットワークとは私たちの生活を支えてくれているシステムそのものであり、なくてはならないものなのです。ネットワークに関連した資格を取得しておけば、仕事に役立つだけでなく、日常的に起こりうるネットワークのちょっとしたトラブルにも迅速に対応できるというメリットがありますよ。

では次に、ネットワークという言葉の意味について確認していきましょう。

ネットワークとは

ネットワークを直訳すると、情報網とか情報組織といった意味になります。一般的には「人やモノが網状につながったもの」を指し、IT業界では「コンピューター同士を相互に接続したもの」を指します。ネットワークなくしては、ITに関わるすべてのシステムは成り立たないのです。

ネットワークは、ケーブルや通信経路を通じてコンピューター同士を接続し、情報共有やメッセージの交換などを可能にしています。
接続の方法は様々で、有線(ケーブル)や無線、おなじみのインターネットや、イントラネットと呼ばれるものもあります。

ただし物理的にケーブルで機器同士が接続されていればネットワークが確立するかと言えば、実はそうではありません。

通信規約って何?

ネットワーク通信には、通信するための規約(ルール)が定められています。通信規約、というと難しく聞こえるかもしれませんので、少し解説しましょう。

通信規約は、しばしば言語に例えられます。例えば日本語しか話せない人に英語で話しても、意味が通じませんよね。構造が異なる機器同士も同じで、意思疎通できるしくみがなければ相互にやりとりが行えません。意思疎通できるためのしくみが、つまり通信規約なのです。

一般的に通信規約はプロトコルと呼ばれ、代表的なものにはTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)やOSI(Open Systems Interconnection)があります。

TCP/IPは、世界中で最も利用数の多いプロトコルです。それぞれ異なる機能を持つTCPとIPは、相互に働き合いながら通信を可能にしています。TCPはデータを転送する際に通信の整合性が取れているかを監視し、IPはデータを転送する経路を確保する、といった役割を担っています。

OSIとは、ISO(国際標準化機構)が制定したプロトコルのこと。機器同士の通信に必要な機能を、7段階に分割したモデルです。これを「OSI参照モデル」と呼び、ネットワーク設計をする際の指標として世界中で認知されています。

OSI参照モデルは、IT企業で働きたいと思っている方にとっては、避けては通れない関門の1つとなるはず。ぜひ覚えておきましょう。

社会人がネットワークを理解しておくメリットとは?

社会人がネットワークを理解しておくメリットとは?

では次に、社会人がネットワークを学習するメリットについて考えてみましょう。

どんな業界でも活躍できる!

1つ目のメリットとして挙げられるのは、どんな業界においても活躍できる人材になれるという点です。

いまや、私たちの身の回りはPCやスマホの存在が当たり前。ネットワークはビジネスの場だけでなく、日常生活にも浸透しています。
最近ではPCやスマホだけでなく、家電や車などといった身の回りのものをインターネットにつなぐIoT(Internet of Things)の開発・普及が進んでいますね。

株式会社MM総研が2019年、国内の企業14,549社を対象に行ったアンケート調査によると、国内におけるIoT市場全体の規模はおよそ6,100億円。前年と比べると約45%増という結果になっています。
2023年には約1兆9千億円となり、市場規模は3倍ほどに拡大することが見込まれています。

IoT技術を導入している企業は全体のおよそ23.5%。導入企業のうち最も多い約3割が製造業、次いで情報通信業、サービス業という結果に。他にも小売業や建設業でもIoT技術を導入する企業は増えています。

ネットワークの知識を持つ人材はIoT市場拡大と比例するように、IT業界にとどまらずどんな業界においてもその重要性を増していくはずです。

キャリアアップにつながる!

2つ目のメリットは、キャリアアップにつながるという点です。

前回の記事でご紹介した、ITSS認定資格の1つである「ITパスポート」は、企業に勤めているすべての社会人に取得をおすすめしたい資格。IT系のキャリアアップの登竜門的試験と言えるでしょう。

のちほどご紹介するネットワーク関連の資格は、ITパスポートと比べてより高度な知識を必要とするため、自身の専門性をさらに高めたい、という方に特に有効です。

IT系の企業の求人は、資格が必須でないものもありますが、知識のベースがあるのとないとでは大違い!資格があれば、学びに対する前向きな姿勢を採用者が買ってくれることもあるでしょう。また入社後のOJTや研修などにおいても、スムーズに学習を進められるはずです。

今後IT業界への転職を考えている方、IT業界でのキャリアをもっと積みたい方は、ネットワーク関連資格取得への積極的なチャレンジをおすすめします。

また非IT企業系であっても、社内外のシステム管理などのIT関連業務に従事する方にとって、ネットワークに関する知識は備えておいて損するものではありません。

今の自分の知識やスキルのレベルを確認し、今後のキャリアアップに繋げてみてはいかがでしょうか。

ネットワーク関連資格にはどんなものがある?

それでは、ネットワーク関連の資格をいくつかご紹介しましょう。

CCNA

「CCNA」とは、世界最大手であるネットワーク機器メーカーのシスコシステムズ社が実施している検定試験です。
国家資格や公的資格、民間資格(ベンダー資格)など資格にも種類がありますが、CCNAは民間資格。ベンダーとは製造元のことです。

このCCNA認定は2020年2月に試験内容が大きく改訂されており、以前は9種類に区分されていた細かな分野が1つに集約され、試験も1つになりました。

試験範囲は広くなりましたが、ネットワークに関する幅広い知識と最新の技術を獲得できるので、IT業界でキャリアを築くためには、ぜひ持っておきたい資格と言えるでしょう。

基本情報技術者

「基本情報技術者」は、ITSSレベル2に相当する国家資格です。ITパスポートよりもさらに広く専門的な知識を必要とします。
出題範囲は、コンピュータシステムやプログラミング、ネットワーク技術やソフトウェア開発などのほか経営や企業活動まで多岐にわたります。

2019年度秋期試験の合格率は、28.5%。名称に「基本」とありますが、合格率は20%台で推移しており、決して容易に合格できる資格試験ではありません。ネットワークエンジニアとしてのキャリアアップを図りたい方におすすめです。

ネットワークスペシャリスト

「ネットワークスペシャリスト」は、ITSSレベル4に相当する国家資格です。難易度の高さから、資格取得を最終的な目標の1つとして考えているネットワークエンジニアもいるほど。

2019年度秋期試験の合格率は、14.4%。数値で見ても、試験の難易度がうかがえますね。取得すれば、経歴にさらに"ハク"がつくことでしょう。転職に有利になることは言うまでもありません。

ここでITSS認定資格について、少しおさらいをしましょう。ITSSレベル1から3までは情報処理技術者試験に合格することでレベルが判定されますが、レベル4以上になると資格試験の合格に加えて実務経験等で判定されるようになります。
ネットワークスペシャリストの他にも、高度な専門知識を要する試験は複数用意されています。

参考:情報処理技術者試験 現行の試験制度

ネットワーク関連資格を活かせる業種とは?

先ほどご紹介した3つの資格は、IT業界で重宝する資格と言えます。

非IT企業からIT企業への転職を考えている方であれば、資格の取得はかなり大きなアピールポイントになるはずです。IT未経験者は実務経験がないため、ITの知識や技術力を証明できません。資格があれば客観的な証明になるため、転職活動にも大きなメリットになるでしょう。

CCNAはこうやって活かせる!

CCNAはネットワークに特化した資格であるため、社内インフラの管理や開発の仕事に活かせます。運送会社や製造業など、独自の流通ラインを持っている会社ではシステム運用は要となるため、特に重宝されるはずです。

基本情報技術者試験はこうやって活かせる!

基本情報技術者試験はCCNA同様に社内エンジニアなど、自社内情報システムの運用を担う仕事に活かせる資格。またセールスエンジニアなど、IT企業の営業職などにも有効です。自らシステム構築を担うITエンジニアほど高度な知識は持たずとも、クライアントとのやりとりが必要とされる営業職は、幅広いIT知識が求められます。

ネットワークスペシャリストはこうやって活かせる!

ネットワークスペシャリストは、優秀で経験豊富なネットワークエンジニアでも取得が難しいと言われる、難易度の高い資格です。取得すれば、確たるスキルを有したネットワークエンジニアであること、また他者へ指導できるレベルであることを証明できます。社内の情報システムの統括管理を担うような、責任度の高い業務へも対応できるでしょう。

社会人に必要なITスキルとは

今回は、IT業界におけるネットワークの概要と、社会人がネットワークについて学習するメリットや関連資格、活躍できる職種をご紹介しました。

ネットワークとは、いわばIT社会そのもの。ビジネスに必要不可欠なインフラであり、ビジネス存続のための生命線ともなっています。
一方でセキュリティ面やIT人材の不足など、ネットワークを運用するうえで課題はまだ解決途上であるといえます。
ネットワークやシステム管理など社内システム運用を任せられるIT人材を、企業は求めています。ぜひネットワークの理解を深めて、ご自身のキャリアアップにつなげてくださいね。

次回のテーマは「HTML」と「CSS」です。関連資格や活躍できる職種についても触れていきますので、ぜひチェックしてくださいね。それでは、また。

誰でも簡単!ネットワーク入門講座

参考URL:
https://www.cisco.com/c/ja_jp/training-events/training-certifications/certifications/associate/ccna.html
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_07toukei/toukei_r01a.pdf

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