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簿記3級の合格率は?難易度や勉強時間、合格に向けた試験対策を解説!

簿記3級の合格率は?難易度や勉強時間、合格に向けた試験対策を解説!

会計系資格としてメジャーであり、どんな業界・職種でも活用できる簿記3級

ビジネスパーソンとして取得しておいて損はない簿記3級ですが、実際のところ試験の難易度はどんな感じなのでしょうか。
合格率や必要な勉強時間、試験対策などをまとめましたので一緒に見ていきましょう。

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ズバリ簿記3級の合格率はどれくらい?

簿記3級の合格率が、大体どのくらいかご存知でしょうか。 資格試験をまだ受けたことない方、そして今後簿記3級の受験を考えている方は、やっぱり気になりますよね。

日商簿記検定3級試験は、統一試験(ペーパー試験。年3回実施)とネット試験(基本的に随時実施)の2種類あります。
それぞれの直近の合格率推移を見てみましょう。

簿記3級 統一試験の合格率推移(直近3回分)

実受験者数 合格者数 合格率
170(2025.6.8) 18,935名 8,024名 42.4%
169(2025.2.23) 21,026名 6,041名 28.7%
168(2024.11.17) 19,588名 5,785名 29.5%

出典:簿記 受験者データ 商工会議所の検定試験

簿記3級 ネット試験の合格率推移(直近3年度分)

期間 受験者数 合格者数 合格率
2024年4月~2025年3月 254,433名 98,235名 38.6%
2023年4月~2024年3月 238,155名 88,264名 37.1%
2022年4月~2023年3月 207,423名 85,378名 41.2%

出典:簿記 受験者データ 商工会議所の検定試験

統一試験の方が回ごとの合格率の変動が大きく、ネット試験の方がやや合格率が高いという傾向が見られますが、2024年度以降はおよそ28%~41%の間に収まっているといえるでしょう。

ちなみに、簿記3級の合格基準は、「100点満点の70点以上」と決められています。いわゆる「絶対評価」と言われるパターンです。
ですので、極論をいうと、 その回の受験者全員が70点以上を獲得すれば、合格率は100%になりますし、逆に問題の難易度が高い試験に当たってしまうと、 合格率20%台ということも有り得ます。

ただ、そこは商工会議所も適正な難易度で問題を作るように努めていて、それほど大きな振れ幅はなく、 合格率はおおむね40%(30%~50%の範囲内で落ち着いている)というのが実際のところです。

さて、この合格率40%という合格率を聞いてみて、どう感じますか?

100人受けると、40人が合格する。

率だけで見ると、運が良ければ合格できるかも! と感じるかもしれませんね。

簿記3級の難易度・合格率について

簿記3級の難易度はどれくらい?

簿記検定3級は、簿記を初めて学ぶ方向けの入門資格です。難易度はそれほど高くなく、しっかりと勉強すれば多くの方が合格できる試験といえます。

ただし、簿記には独特の専門用語とルールがあり、これはきっちり覚える必要があります。
例えば、簿記では「借方(かりかた)」「貸方(かしかた)」という左右の記入欄があり、どちらに何を書くかのルールが決まっています。
また、「現金」「売掛金」「買掛金」といった用語も、日常生活では馴染みがないかもしれませんが、簿記では基本的な言葉として当たり前に使われます。

さらに、簿記3級の試験は計算問題が中心となるため、正確に計算する力も大切です。
途中で計算を間違えると、最後の答えまで全て間違ってしまうことがあります。特に試験の第3問では、1つ1つの数字を正しく計算し、決められた場所に記入していく必要があるため、基礎をしっかり身につけて、たくさん練習する必要があります。

要するに、簿記3級は「覚えることは多いけれど、きちんと勉強すれば合格できる試験」ということです。

簿記3級の試験科目について

簿記3級の試験内容は以下の通りです。

試験科目 試験時間 合格基準
商業簿記・3題以内 60分 70%以上

※統一試験・ネット試験共通です
※「商業簿記」とは…購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算する技能であり、 企業を取り巻く関係者(経営管理者・取引先・出資者等)に対し、適切、かつ正確な報告(決算書作成)を行うためのもの。

※毎年度4月1日現在施行されている法令等に準拠して出題されます。
出題区分表はこちら
出題の意図・講評はこちら

簿記3級の出題傾向

簿記3級の試験は、毎回決まった形式で出題されるため、出題傾向を把握しておくことが重要です。
試験は全部で3つの大問から構成されており、それぞれ異なる種類の問題が出題されます。

第1問は仕訳問題で、日常的な取引を簿記のルールに従って記録する問題です。基本的な取引パターンを覚えておけば得点しやすい分野といえます。

第2問は帳簿記入や勘定記入などの問題で、第1問の仕訳をさらに発展させた内容が出題されます。補助簿の記入や勘定の締切りなど、やや応用的な知識が求められます。

第3問は決算整理後の財務諸表作成が中心で、試験の中で最も配点が高く、合格の鍵を握る重要な問題です。貸借対照表や損益計算書、精算表などを作成する総合問題となっており、時間配分も重要なポイントとなります。

設問 問題構成 配点
第1問 仕訳問題(15問程度) 20点
第2問 帳簿記入・勘定記入等 20点
第3問 財務諸表作成(精算表・貸借対照表・損益計算書等) 35点

合計100点満点で、70点以上が合格ラインとなります。

簿記3級レベルの位置づけ

さて、そんな日商簿記検定試験ですが、簿記初級から1級まで、全部で4つのレベルに分けられています。
(原価計算初級という試験もありますが、簿記初級の下位級というわけではないため、ここでは除外してお話しします)

ですので、「簿記初級から受けた方がよいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。 初級の受験者は少なく、実際には日商簿記検定試験の入り口は簿記3級からと思っていただいて問題ありません。

日商簿記検定試験の受験者数データ(2024年度)を見てみると以下のようになっており、実質的には3級からスタートする方がほとんどです。

2024年度 日商簿記検定試験 受験者データ

実受験者数
1級 19,877人(統一試験のみ)
2級 145,446人(統一試験:21,017人、ネット試験:124,429人)
3級 315,974人(統一試験:61,541人、ネット試験:254,433人)
初級 3,308人(ネット試験のみ)

出典:簿記 受験者データ 商工会議所の検定試験

簿記3級の受験者数が圧倒的に多いのがわかりますね。

簿記3級合格に必要な勉強時間

簿記3級の合格に必要な勉強時間は、80~100時間が一般的な目安とされています。この時間は、会計知識が全くない初心者が基礎から学び始める場合の独学での目安です。

勉強期間については、1日の学習時間によって大きく変わります。1日1時間程度の勉強なら約3ヵ月、1日2時間なら約2ヵ月、1日3~4時間集中して取り組めば約1ヵ月での合格も可能です。

ただし、短期合格を目指す場合は相応の集中力と継続的な学習が必要になります。社会人の方は平日に時間を確保しにくいため、土日を活用して学習時間を補うなど、自分のライフスタイルに合わせた無理のないスケジュールを立てることが重要です。

「まぐれ」がないのが簿記3級の試験

残念ながら簿記3級については「運良く」とか「まぐれ」というのはあまり期待できません。 (もちろん、比較的問題がやさしかった、などの運はありますが)

ネット試験(CBT試験)方式が追加されたタイミングで、問1の仕訳問題など、一部は選択肢から選ぶ出題形式に変更されましたが、それでも基本的な理解と計算能力が求められるため、偶然の要素を頼りにするのは困難です。

簿記3級の試験は、知識をそのまま書くというよりは、「電卓」を使って「計算」して解答します。第3問は財務諸表や精算表、残高試算表を作成する問題が出題されます。財務諸表などを作成する際、序盤で計算を間違えると後の解答にも連鎖的に影響します。

合格率4割というと、検定試験や国家試験の中では比較的高めの数字にはなるかもしれませんが、やはりきちんとした試験対策が必要ということですね。

参考:
簿記3級仕訳問題サンプル オンスク.JP
簿記3級 サンプル問題 商工会議所の検定試験
簿記3級公式テキスト
簿記3級合格の秘訣

合格率は気にしない!大事なのは「7割」取る実力をつけること

結局のところ、冒頭でお話しした通り簿記3級の試験は、「7割」取れば合格する「絶対評価」の試験です。

ですので、全体の中で上位何%に入る、といった視点はあまり意味がなく、自分自身が7割取れるかどうか、という点に尽きます。

そう考えると、合格率で考えるというよりは、

3割は落としても大丈夫!
7割を確保できるように、とにかく「基本問題」を確実に得点できるように!

といったシンプルな考え方で十分です。

簿記3級の試験は、商工会議所によっては2023年度からネット試験のみで、統一試験(ペーパー試験)を廃止しています。
ネット試験では、通年受験が可能で、自分の学習スピードに合わせて受験する日程を決められます。焦らずじっくりと勉強を進めていきましょう。

なお、引き続き統一試験を実施している商工会議所もあるので、ネット試験が不安な方は統一試験を実施している商工会議所を選択しましょう。

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