日商簿記3級を学習中または検討されている皆さん、こんにちは。初めまして、資格の学校TAC簿記講師で、オンスク「日商簿記3級講座」を担当しました織田香里です。
聞いたことはあるけど、難しいのかも、簡単に合格できるのかな、認知度はピカイチでもいざ受験となると尻込みしてしまいがち。
今回は、皆さんが目指す日商簿記3級の試験、問題、学習法をお伝えしたいと思います。よろしくお願いします。
第1回は、まずは検定試験そのものをチェックしてみましょう。
連載「絶対知っておきたい簿記3級合格の秘訣」
実は3種類ある「簿記検定試験」
試験が3種類!?驚かれた方も多いかと思います。現在の日商簿記検定は、次の3つの形式で受験することができます。- ① 統一試験(紙で受験、紙の合格証書)
- ② CBT試験(パソコンで受験、デジタル合格証)
- ③ 団体試験(紙で受験、紙の合格証書)
出題形式は①②③全て同じです。今回は、それぞれの受験スタイルをご説明していきます。
① 従来のスタイルが「統一試験」
日商簿記3級級を受験されたことがある方にはお馴染みの、6月、11月、2月の年3回、指定された試験会場で一斉に受験するのが「統一試験」です。
商工会議所ごとに申込み方法が異なりますので、早めに商工会議所のHPでチェックしておくと安心です。
ご自宅の最寄り商工会議所でなければいけない、というルールはありませんので、勤務先、定期券内、などいろいろ探してみてくださいね。
あまり土地勘がないところですと、試験前に迷って大汗をかいてしまうことも、馴染みがある場所や駅がおすすめです。
また、3級は、午前9時スタートと11時スタートの2種類があります。問題は異なります。
9時と11時の2回実施している商工会議所も1回だけの商工会議所もありますし、2回実施のところでも選べるところと、選べないところもあります。
各商工会議所のHPに発表されていることが多いですよ。
② 新しいスタイルの「CBT試験」
CBT?“チャレンジ!ブックキーピング(英語で簿記)テスト!”でCBTという訳ではなくて、「Computer Based Testing」の略です。
つまり、「コンピュータ上で実施される試験」という意味で、簿記だけではなく他の検定にも広がっている流れです。ネット試験などとも呼ばれています。
残念ながらご自宅のコンピュータではなく、CBT試験の会場に行く必要があります。正式には「商工会議所ネット試験施行機関」と言いますが、その中で簿記の試験に対応している場所を探し、日付と時間を決めて申込みます。
申込みも、インターネット申込みと会場問合せ申込みがあるようです。その会場で実施していれば、いつでも受験可能です。場所によっては、週末のみ実施など条件が異なりますので、会場ごとにチェックしてみましょう。
大都市圏では、会場もたくさんありますので、思い立ったら即!申込みが可能です。
ですが、私の出身地などを見ますと、地方の県庁所在地なのですが会場は市内に2箇所です。時間も日中の時間のみなので、調整が必要です。
会場には、ブースごとにモニター、キーボードがあり、画面上の問題を解き、同じ画面上の解答欄に入力していきます。
下書き用紙やボールペンは受付で受け取ります。
解答は、基本的にはプルダウンからの選択と金額の入力ですので、キーボード操作が得意ではない方でも心配はいりません。
解答が終わるとその場で点数と合否がモニターに表示されます。各問の点数を受付で受け取れますが、合格の場合は点数を記載した紙に二次元コードがあり、スマホなどで読み込むとデジタル合格証が表示されます。
③ チャンスとタイミングが合えば受験できる「団体試験」
企業や教育機関(学校)がその社員や学生を対象に独自に実施することができるのが「団体試験」です。
最低受験者数が決まっていたり、地元商工会議所との調整が必要だったりなど、上記2つの試験に比べると、誰でも受験できる訳ではありません。
ですが、商工会議所が独自で6、11、2月以外に期日を設けて試験を実施しているケースもあります。
「統一試験」と同様、紙の試験を受験し、後日、紙による合格証書を受け取ることができます。
出題形式はどの受験スタイルでも同じ
現在の日商簿記3級は、大問3問構成で、試験時間は60分、100点満点の70点合格です。問題ごとの詳細や学習法は、次回以降に詳しくお話ししますね。
受験資格は無く、どなたでも受験することができます。
持ち物は、全スタイル共通で、電卓と身分証明書です。
電卓は、四則計算ができ、音が出ないもので、関数電卓やスマホの電卓機能はNGです。紙の試験ではそろばんも使用できますが、CBT試験では電卓のみです。
問題用紙や下書き用紙は、いずれのスタイルでも持ち帰ることはできません。
難易度はいずれも同じですので、受験日を決めたらしっかり準備をして本番にのぞみましょう。
合格率も発表されていますが、安易に合格率が高い受験スタイルは簡単だ、と決めつけるのは危険です。紙でもネットでも合格できる力を身に付けていけるよう、一緒にがんばりましょう!
次回は簿記3級試験の大問3問のうち、第1問について勉強法と攻略法をお話しします。
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