この連載「知的財産管理技能検定3級の最短勉強法」では、知的財産に関する国家試験「知的財産管理技能検定3級」の勉強法について、独学で学んだ筆者の体験をもとに紹介してきました。
今回は最終回!最後は、合格するための試験勉強5つのコツについて紹介します。
コツを知っておけば、初めて知的財産を勉強する人でも、合格までの道を最短にできますよ。
目次
勉強のコツ① 頻出分野を中心に基礎知識を身に付けよう
知的財産管理技能検定3級で出題されるのは、知的財産についての基本的な内容です。そのため試験勉強は、基礎知識を学び、反復しながら身に付ける作業が中心になります。
とはいえ、試験は選択式問題が中心なので、難しい専門用語を丸暗記する必要はありません。専門用語そのものではなく、各用語の意味や内容について、テキストの解説を読んで体系だてて理解するのが大切です。
試験で高得点を取るコツは、頻出分野に力を入れて勉強すること。
知的財産管理技能検定3級の試験では、「特許権」と「著作権」に関する出題が多く、それに「商標権」についての出題が続きます。これらの分野を重点的に勉強すれば、合格に大きく近づけるでしょう。
初めて知的財産を学ぶ人におすすめの勉強法については、前回の記事で詳しく紹介しているので、そちらも参考にしてくださいね。
勉強のコツ② 知的財産をもっと身近に!「知る」を楽しもう
知的財産管理技能検定3級の試験勉強のコツは、個人的には「知的財産を身近に感じる機会を増やすこと」ではないかと思います。
勉強自体はどうしても地道な積み重ねが中心になるので、いかにそれを飽きずに、興味を持ってやれるかが大切だと思うからです。
知的財産は、その言葉自体にはなじみが薄いかもしれませんが、実際には日常生活と深く関わるものばかり。知れば知るほど、身近に感じられます。
コンビニ弁当を例にとっても、容器製造や調理技術、冷凍技術などには無数の「特許」や「実用新案」などの知的財産権が利用されています。包装デザインには「意匠」が、コンビニブランドの表示には「商標」が関係していますし、弁当のお米や野菜には「育成者権」で保護されている食材も使われているでしょう。
このように、知的財産を知ると、日常生活を少し別の角度から見ることができます。試験勉強でも、義務感だけではなく楽しんで知識を得られます。すると勉強意欲が保てるので、結果的に効率良く勉強できますよ。
勉強のコツ③ J-PlatPatを使って、なじみのある特許や商標を探そう
知的財産を身近に感じるためのツールとしておすすめなのが、「J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)」というWebサイトです。
このサイトでは、特許庁が管轄する4つの知的財産権(特許、実用新案、意匠、商標。「産業財産権」と呼ばれるもの)について、無料でキーワードや管理番号から検索できます。
知的財産の実務で非常によく使うサイトなのですが、実は知的財産管理技能検定3級の勉強にも活用できるんです。自分の身近な特許や商標などを検索してみると、とても興味深いと思いますよ。
例えば、勤務先の会社名や出身大学名を入れて検索すると、その会社や大学が持っている産業財産権の一覧を見られます。勤務先などだけではなく、好きなブランドの商品や技術名を検索するのも面白いでしょう。
特許願を見ることができますし、公開されている特許であれば、図面や詳しい説明についても閲覧できます。
「試験を受けるけれど、特許願などは見たことがない」という人は、一度検索して目を通してみると、出願や登録についてのイメージもしやすくなると思います。
勉強のコツ④ 映画・小説・車など趣味の分野の知的財産を勉強しよう
平均的な知的財産管理技能検定3級の勉強期間は2~3ヵ月といわれています。それなりに長い期間ですので、独学で学んでいると、どうしてもモチベーションが下がるタイミングが出てきてしまいます。
そんなときは、息抜きがてら、勉強スケジュールを少し変えて、先に興味のある知的財産について学ぶのも勉強のコツです。
例えば、筆者は映画鑑賞や読書が趣味なので、小説や映画の著作権や、それぞれの違いについて学ぶことは、単なる勉強以上にとても楽しいものでした。
他にも、スポーツ用品やインテリアのデザイン、料理やガーデニングで使う植物の品種など、知的財産は趣味の分野でも様々な形で関わっています。自分の興味と結びつけながら、楽しんで勉強することで、モチベーションを保っていきましょう。
勉強のコツ⑤ セミナーに参加して事例を知ろう
知的財産についてのセミナーに参加して知識を得るのも、試験勉強のコツです。というのも、新しい知識を学ぶのには、誰かから教わる方が、まったくの独学よりも効率が良いからです。
知的財産セミナーは、特許庁や商工会、弁理士会、大学などによって、多数開催されています。内容は、基礎知識の勉強会や、事例紹介セミナー、法律改正時の説明会など様々で、無料開催のものもあります。
最新の知的財産についての知識や実例を学べますので、時間があればぜひ参加してみてくださいね。
知的財産管理技能検定3級の試験勉強では、基礎知識の体系的な理解が大切です。基本的には、反復して学習し、頻出分野を重点的に勉強することが、高得点を取るためのコツとなります。
ただし、独学での勉強はモチベーションを保ちづらいもの。飽きずに勉強するには、知的財産を身近に感じる機会を増やし、楽しんで知識を得るようにするのもコツです。ツールを活用しながら、身の回りの知的財産について知る機会を増やしましょう。
筆者自身、現在は知的財産の仕事から離れていますが、知識を学んでいて役立ったと思う機会は、仕事と趣味、両方で意外と多いと感じています。本当に知的財産は、現代社会の中で大切な知識なのだなと思います。ぜひ皆さんも、勉強してみてくださいね!
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