「過去問を5回やった」
というような話を見たり、聞いたりしたことありますよね?
「過去問をやる」って、具体的にはどういうことなんでしょう?
たとえば、多肢選択式(例:4択とか5択とか)の試験だった場合。
実際に問題を処理し、解答を選択する。答え合わせをして、正解できればOK。不正確なら印をつけておいて後日再チャレンジ。
これを何回か繰り返し、正解できない問題がなくなるまでやる。
どうですか、これ?
仮に、問題集17ページの一番上の第25問が3回続けて正解できず、4回目に正解したとします。
この問題の正解は「ア」だったとします。
このとき起きたことはなんなのでしょう?何を学習したのでしょう?
もし、以下のようなことなら、これは試験対策でもなければ、勉強でもないですよね。
なんの役にも立たないですから。
・問題集17ページの一番上の問題の正解は「ア」であることを覚えた。
・問題集の第25問の正解は「ア」であることを覚えた。
そんなバカな、と思うかもしれませんが、
このようなことをやっているというか、結果的にそうなっている人は決して少なくない、というのが長年講師をしてきたわたしの印象です。
気をつけましょう。
関連する記事が他にもあります
バックナンバー
試験対策の誤解(全19回)
- 選択している自覚はありますか?
- セルフマネジメントとは自己管理ではない
- 繰り返し覚えないと忘れてしまうのか?
- 生涯学習って、意味がちがうのでは?
- 言い訳するくらいなら、やらないほうがいい
- 不安を利用する
- 「わからなくなった」は進歩のしるし
- 対策も試験本番も“視線”が大事な理由
- 何を賭けているのか?
- 対策をやっても合格しないのではないか?
- 勉強が苦手?
- 正解すればよいというわけではない。
- 合格が目標なのか?
- 効率を追求するとつまらなくなる。
- アウトプットとは、問題を解くことだけではない。
- 集中していればよいということではない。
- 「あきらめるな!」は、効果的なアドバイスではない。
- 「もっともらしいこと」で自分をしばらないこと
- 試験対策の要件(試験対策の誤解)