「現金で買い物してきてください」
そう言われて困る大人はいないでしょう。子供でもだいじょうぶ。
では、
「お金をデザインしてください」なら、どうでしょう?
困りますでしょ?
毎日のように見て、触れているお金ですが、その大きさや表裏のデザイン・・・といったことに関しては
おどろくほど知りません。
そして、観察してみると、どうしてこのサイズなのだろう?材質はどうやって決めているのだろう?
と一層わからないことが増える。
でも、当初と比べれば、お金に関する知識は増えています。
「わからなくなった」は、ネガティブな印象を与えることばですが、「興味が強くなった」ということでもあります。
わたしたちは、ほとんどのことについてよく知りません。
知らないけど、知らないままで、たいていのことは困らない。
困らないから、知ろうとしない。わかろうとしない。興味を持たない。
お金のデザインをよく知らなくても、困らないように。
試験では、わからないと、知らないと合格しない。要するに困ります。
困ったことになるからわかろうとする、知ろうとする、というのでもよいわけですが、
ちょっと寂しい感じがしますね。
知っているはずのことを、疑ってみましょう。
わかっているはずのことを、疑ってみましょう。
そして、「わからなくなった」自分を大切にしましょう。
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