ファイナンシャルプランナー(FP)試験には、学科試験のほかに実技試験が課されています。これは知識だけでなく、実際にファイナンシャルプランニング業務を行う上で必要とされる実務的な力を試すためのものです。
FP試験特有の実技試験の対策はどのようにしていったらいいのでしょうか?ここでは、FP3級の2つの試験実施団体の内、金融財政事情研究会(金財)の実技試験に的を絞って解説していきます。
FP3級の実技試験の難易度は?
実技試験は単なる知識ではなく、その知識を実務の中でしっかりと使いこなせるかどうかを試すものです。
3級受験者の多くは実務経験がない人が大半であるため、実際の現場でどのようにその知識が使われているのかをイメージすることが難しいです。
とはいっても、本試験で問われる実技試験のレベルは決して難しいものではなく、むしろ学科の方の知識を正確に覚えていれば回答できる問題が大半です。
応用的な知識を試しているというよりも、パターン化して正答できているだけでなく、しっかりと使える知識になっているかを試している試験だといえます。
FP3級の実技試験を攻略するための秘訣
実技試験で問われる知識自体は決して高度なものではありませんが、実技試験の対策を全くしていかないのは少々不安が残ります。
知識問題というのはどこかで見たことがある程度の浅い知識であっても回答することはできますが、計算などが伴う実技試験においてはその程度の浅い知識では太刀打ちすることが非常に困難です。
そのため、条件反射で手が動き出すくらいまでしっかりと実技の反復練習をしておくことが合格を確実にする秘訣です。
また、実技は主催団体によって試験科目が違い、数種類の中から選択することになります。
この中でも、FP3級の実技では一般的に、金財が主催する試験の実技である「個人資産相談業務」がおすすめとされています。
理由はいくつかありますが、初心者にでも分かりやすく、なおかつ問題集と本試験のレベルの差に開きがないことがあげられます。他にも、個人資産相談業務はFPの実務でもメインの業務になりますので、実用性が高いこともおすすめの理由です。
実施団体 | 試験科目 | 試験問題例 |
金財 | 個人資産相談業務 | 2019年1月実施試験問題ページ |
保険顧客資産相談業務 | 2017年1月実施試験問題ページ | |
日本FP協会 | 資産設計提案業務 | 2019年1月実施試験問題(PDF) |
FP3級の実技試験の対策とは
学科試験の知識をある程度固めて合格が見えてきたら、直前期に実技の力を一気に付けていきます。
この直前対策としてやるべきことは、やはり問題演習一本です。テキストを読み込むという作業ではなく、あくまでも手を動かして問題を解くことが大切です。
実技の計算力などはどうしても手を動かさないと身に付けることが難しいものです。公式の問題集と過去問だけに絞って完璧に解けるまで何度も回答の練習をしておきましょう。
個人資産相談業務
個人資産相談業務は、その名の通り個人の資産の運用や管理に関する知識を試す試験です。
そのため、試験範囲は個人のお金の使い方がメインで、ライフプランニングや金融資産、不動産などの運用に関する知識が試されます。
特別な仕事についていなくても、ある程度生活に密着している内容ですので、イメージもしやすく知識の定着も図りやすいのがポイントです。
保険顧客資産相談業務
保険顧客資産相談業務は、保険に関する知識がメインで試されます。保険の見直しや年金問題に関する問題が主に出題され、所得税や相続税関連の知識も問われています。
個人資産よりもとっつきにくさがある科目であるため、多くの人は個人資産の方を選択します。また、個人資産に比べて出題範囲や傾向が変わりやすいという特徴もありますので注意が必要です。
実務で重要な実技試験
FP3級の学科試験の知識は1ヵ月程度で詰め込んだとしても合格に必要な知識を付けることはできます。
しかし、そのような付け焼刃的な知識では実務上は到底使い物になりません。実務の世界で活躍するためにも、試験段階から実技の重要性を理解し、しっかりと使える知識にしておきましょう。
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