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理解しづらい「証券税制」のポイントは?|2ヶ月で合格!証券外務員二種④

理解しづらい「証券税制」のポイントは?|2ヶ月で合格!証券外務員二種④

金融機関での業務に欠かせない証券外務員二種ですが、出題範囲が広く、中には多くの人がつまずきやすい問題もあります。

連載「2ヶ月で合格!証券外務員二種」、前回はよく出る計算問題についてお伝えしました。
第4回の今回は、多くの人が「理解できない!」と思いがちな証券税制を、できるだけわかりやすく解説します。

ポイントを押さえながらわからない問題をマスターし、正解率を高めることで証券外務員二種の合格に一歩近づきましょう。

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【学習スケジュール】合格には欠かせない「証券税制」の問題を把握する

証券外務員二種に合格するための学習スケジュール

証券税制は、一般的に「ややこしくてわからない」と思われがちな分野です。
専門用語も多いため、慣れないうちは何のことを言っているのかわからないかもしれませんが、ポイントを押さえながら順番に学んでいけば理解できるでしょう。

しかも証券税制は、株式や債券の売買などで必要な税制のため、実際の業務でお客さまから質問されることが多い分野でもあります。証券税制分野は出題傾向が似ているため、パターンをつかめば短期間での習得も可能です。

よく出題される部分も含めて解説していきますね。

押さえておきたい証券税制のポイント

証券税制とは「上場株式等を所有していたときにかかる税制」「株式や債券を売却したときにかかる譲渡益にかかる税制」のことです。

有価証券(株券・債券など)を売買するときには、所得税等の税金(20.315%)がかかります。

所得税とは、個人の1年間(1月1日から12月31日)の所得「所得=収入金額-必要経費」にかかる税金のことです。

所得税の具体例は下記のとおりです。

  • 上場有価証券等の譲渡益(売ったとき)
  • 上場有価証券の配当(株式の配当金)
  • 債券の利子
  • デリバティブの利益(こちらは証券外務員二種の試験範囲外)など

所得の金額計算をする際、所得の内容の理解は大切です。所得はその性質により10種類に分かれています。特によく出題される所得は下記の3種類です。

【所得の種類でよく出題される3種類】
利子所得:預貯金の利子・公社債投資信託の利子
配当所得:株式の配当・株式投資信託の配当
譲渡所得:有価証券や不動産を譲渡した所得

証券税制の範囲では、所得税の種類や譲渡所得の計算問題、特定口座についてよく出題されています。

次に譲渡所得の計算問題のポイントを解説します。

わからない…と悩みがちな「譲渡所得等の計算問題」のポイントは?

税制になじみが薄い方が勉強したときに「わからない…」と悩むことが多いのは証券税制の譲渡所得等の計算問題です。

株式売買にかかる所得税等の計算として、株式を売却した際の課税額を算出する問題などがあります。
「上場有価証券等の譲渡益」にかかる所得税は、個人は「申告分離課税」で、法人が「総合課税」を選択します。

そのため、個人と法人では株式譲渡益の税額計算に違いがあるため注意しましょう。
〈個人と法人〉株式譲渡益での税額計算の主な違いは下記のとおりです。

個人の株式譲渡益 ・申告分離課税
・その他所得とは合算しない
・上場株式と一般株式も分けて課税計算など
法人の株式譲渡益 ・総合課税
・他の所得と合算した所得に対して税額を計算
・法人税が課税されるなど

申告分離課税なら、同じ年の1月から12月までの期間で、配当などで得た利益と株式などを売却した際に失った損失を損益通算できます。

損益通算とは、その年に控除できなかった部分を、翌年3年間控除がおこなえることです。
この部分は、〇×問題や5肢選択問題、計算問題でよく出題されるため、専門用語も含めて理解しましょう。

「特定口座」の仕組みと特徴とは?

銀行や証券口座で上場有価証券等の取引をするために口座開設する際、特定口座か一般口座を開設します。

特定口座と一般口座

基本的に、特定口座は源泉徴収ありにした場合は確定申告が不要で、一般口座は確定申告が必要です。

以下の2つのポイントは、試験でよく出題される部分です。

ポイント① 特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」がある

上場有価証券等の口座開設した業者(銀行や証券会社)は「特定口座年間取引報告書」を作成し、1通を税務署へ提出、1通を特定口座開設者に渡します。

特定口座の源泉徴収あり:個人で確定申告は不要・金融商品取引業者(銀行や証券会社)が税金の計算を行い、納税まで済ませる
特定口座の源泉徴収なし:個人で確定申告が必要

ポイント② 特定口座は、1つの銀行や証券会社につき1つしか開設できない

1つの銀行や証券会社に、複数の特定口座の開設はできないため、もし特定口座を複数解説したい場合は、それぞれ別の金融機関で開設しましょう。

今回は、証券外務員二種で「理解できない」と思われがちな証券税制について、できるだけわかりやすく解説しました。
理解できない問題に限って、試験に出やすいジャンルの問題ということもよくあるので、油断せずに確認し、確実に得点できるようになりましょう。

また、金融機関の就職前に、正しい知識を頭に入れておくと、仕事も効率よくなりますよ。

次回は証券外務員二種でよく出る問題についてお話しします。

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