「インテリアコーディネーターは、住まい手にとって快適な住空間を作るために適切な発言・助言を行う当協会が認定するプロフェッショナルです。」
これはインテリア産業協会のインテリアコーディネーターの定義です。
その言葉通り、インテリアコーディネーター資格試験こそ机上で行いますが、主戦場は私たちの暮らしそのものなのです。
こんにちは。インテリアコーディネーターの組沢と申します。
新築注文住宅の設計事務所に勤めており、日々お客様との打合せを通して、素敵な空間を作るためのお手伝いをしています。
インテリアコーディネーター資格試験にチャレンジしようかな、と考えているあなたに向けたこの連載も残すところ今回で最後です。
最終回はインテリアコーディネーター資格試験に役立つ勉強のコツをお伝えします。
暗記の仕方、時間の使い方、スクールの紹介等ではありません。
日常にある、インテリアコーディネーター資格試験に使える知識をご紹介します。
せっかくチャレンジするなら楽しく資格勉強しましょう!
目次
「色相環」は洋服のコーディネートで覚えるのがコツ
色相環(色を順序立てて円にして並べたもの)は頻出の出題範囲です。
色相環の発明者や色の名前や関係性を問われることが多いですが、青色とオレンジ色が補色で…、この色は銀鼠色…と覚えるのは大変です。
楽しみながら覚える方法として、洋服のコーディネートで覚えるのはいかがでしょう。
青色とオレンジ色の補色関係のコーディネートと聞くと真っ青な青と鮮やかなオレンジ色が目に浮かびます。
チャレンジするには勇気がいりますが、例えばブルーのストライプのシャツとベージュのテーパードパンツの組みあわせと聞けば、普段見慣れているコーディネートになりますよね。
後者も補色の関係に変わりはありません。新しい洋服を買う際にも、これはきれいな紅梅色(こうばいいろ)だなと思って買うのも粋ですよね。
「建築工法」は別著も組みあわせて学ぶのがコツ
インテリアコーディネーター資格試験を始めて苦戦するのが、建築工法の分野です。
ハンドブック内ではモノクロの図に根太や親柱などの用語が書き込まれていますが、これがなんともわかりにくい。また換気や日照率などの用語は文章の解説がありますが、こちらも文章だけなく、きちんと意味も理解しておく必要があります。
そこで紹介したいのが、こちらの著書です。
『世界で一番やさしい木造住宅』
著 関谷 真一
出版社 エクスナレッジ 3,000円(税抜)
インテリアコーディネーター試験に合格した後、注文住宅専門の設計事務所に勤めた私は、より木造住宅について学ぶ必要があったので、こちらを購入しました。
タイトル通り、カラーかつ、わかりやすいキーワードで解説してあるので、読みやすいです。公式ハンドブックのわかりにくい箇所を補ってくれます。
平面図の作図のコツ① Pinterestでパターンを知る
インテリアコーディネーター2次試験において必ず出題されるのが、平面図の作図です。
建築知識とインテリアを学ぶ専門学校にいた私でさえも、勉強を始めたころは問題文を読んでも間取りが思いつかず、悪戦苦闘しました。
そこでおすすめしたいのが平面図をたくさん見ること。
すると間取りがパターン化して見えるので、自分の引き出しが増え、すらすら間取りが思いつきます。間取りを紹介する書籍を購入するのも良し、インターネットで検索するのも良しです。
例えば、画像共有サービス Pinterest(ピンタレスト) で「平面図」と検索すると、たくさんの間取りが出てきます。
Pinterestは、ネット上の画像や他人がブックマークした画像をキーワード検索して、自分だけのブックマークに加えられるサービスです。
カラフルな平面図が多く、着彩の参考にもなると思います。
ぜひスキマ時間に利用して、平面図作図アイディアに役立ててみてください。
平面図の作図のコツ② コンベックスを使って身の回りの寸法を知ろう
コンベックスは、建築現場で使われる金属製の巻取り式の物差しです。体や被服の採寸に使われるビニール製のメジャーとは用途が異なります。
平面図を作図する際には最小寸法を覚えておくことが役立つとお伝えしましたが、ただ暗記のように、人ひとりが通ることのできる最小寸法は600mm…、4人掛けのダイニングテーブルは幅1350mm、奥行800mmで…と覚えるのは大変です。
そこで身の回りの家具や通路をコンベックスで測ってみましょう。すると寸法感覚が身に付いて、平面図の作図の際にも必要寸法を確保しながら描くことができます。
寸法は、インテリアコーディネーターとしてお客様と打合せをする際にも必要な知識です。ぜひ勉強の合間にやってみてください。
何か座りづらいなと感じる飲食店の椅子、もしかしてテーブルと高さがあっていないのかもしれません。
全5回に渡り、インテリアコーディネーター資格試験に興味を持っているあなたに向けて、勉強法などの体験談をお伝えしてきました。
私は、自分が興味のある分野で一生続けられる職につきたいと思い、インテリアコーディネーターを志しました。ですが、インテリアが好きだから、何か資格を取ってみたいからという動機があれば十分だと思います。
インテリアという感覚的に思われがちな世界に、知識や論理が加わることで、よりインテリアへの理解が深まり、面白味が増すことでしょう。ぜひそれを周りの方々に伝えてみてくださいね。
この記事を読んでインテリアコーディネーター資格試験への理解が深まり、ぜひチャレンジしてみようと思っていただけたら幸いです。
参考URL
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