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学科試験(予報業務に関する専門知識)編|気象予報士が教える!試験別勉強法③

学科試験(予報業務に関する専門知識)編|気象予報士が教える!試験別勉強法③

皆さんこんにちは。気象予報士の渡会賢です。気象予報士を目指す人に向け、私の経験から勉強法と合格への道のりを全4回にわたってご紹介しています。

第3回のテーマは「学科試験(予報業務に関する専門知識)の概要と勉強法」です。学科試験(一般知識)に比べて、天気予報の専門的な知識が問われる同試験をいかにクリアするか、具体的にご紹介していきますので、勉強法で悩んでいる人はぜひ読んでみてください。

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学科試験(予報業務に関する専門知識)ってどんなもの?

気象予報士試験午前の部、後半の試験として行われるのが学科試験(予報業務に関する専門知識)です。

学科試験(予報業務に関する専門知識)はマークシート方式で行われ、試験時間は60分、全15問が出題されます。11問以上の正解で合格です(ただし難易度により調整する場合もあります)。

第1回の記事でご紹介した通り、学科試験に合格すれば、その後1年間は学科試験が免除されます。
1年間ということは試験2回分。その間に実技試験の勉強だけに時間を費やせば、気象予報士合格の可能性はグッと高まります。
ですから、前回と今回でご紹介する勉強法で、まずは学科試験合格を目指してください。

なお、学科試験(予報業務に関する専門知識)出題範囲は以下の通りです。「予報業務に関する一般知識」では気象学の基礎が問われるのに対し、「予報業務に関する専門知識」では天気予報に特化して問題が出題されます。

  • 観測の成果の利用
  • 数値予、
  • 短期予報
  • 中期予報
  • 長期予報
  • 局地予報
  • 短時間予報
  • 気象災害
  • 予想の精度の評価
  • 気象の予想の応用

サッと見てとにかく思うことは「予報」という文字の多さ。一口に予報と言っても、観測データの扱いや数値シミュレーションなど様々な側面があるため、それらに関する総合的な知識が必要とされます。そのためにどんな勉強法が適しているのか、さっそく見ていきましょう!

気象予報士 出題傾向

学科試験(予報業務に関する専門知識)の勉強法とは?

続いては学科試験(予報業務に関する専門知識)の試験別勉強法についてご紹介していきたいと思います。

気象庁ホームページはお宝情報が満載!

学科試験(予報業務に関する専門知識)勉強法の出題範囲は先ほどご紹介した通りなのですが、内容をざっくり言うと、「日々の天気予報はどのように作られているのか」といった知識が問われます。

かなりマニアックな内容ですから、そこに興味を抱けるかということが最初のハードルとなります。

例えば気象庁ではアメダスを用い、気象の4要素(降水量、風向・風速、気温、湿度)の観測を自動で行っています。4要素を観測しているのは約840箇所(約21km間隔)です。ちなみに降水量だけを観測している観測所を加えると全国約1,300箇所(約17km間隔)となります。

そういった細かな情報があるからこそ、気象予報業務は可能となるのです。そしてこういったマニアックな情報が問題を解くうえで求められます。

この情報に対して「へぇー面白いな」と思えなくては、勉強を続けていくことは困難です。「あまり興味を抱けないな…」と思ったとしても、まずは無理矢理好きになってください。

そして、それら情報が日本一集まっていると言っても過言ではないのは気象庁のホームページです。暇な時間は気象庁ホームページに書かれている情報を眺めて過ごしましょう。それだけで、予報業務に関する知識はグッと増えるはずです。

気象庁ホームページを用いた勉強方法のもう1つのメリットは、「常に最新情報が掲載されていること」です。

「気象予報士かんたん合格テキスト(気象予報士試験受験支援会)」等の書籍だと刊行された時点での情報で執筆されているため、最新情報ではない可能性があります。
学科試験(専門知識)では数字が頻出します(〇〇注意報や●●警報の発出基準など)。これこそが学科試験(予報業務に関する専門知識)に関する最大の勉強法といえます。

学科試験(予報業務に関する専門知識)の試験対策は?

気象庁のホームページを眺めていますと、かなりの知識が身に付くのですが、試験対策という意味ではそれだけでは不十分です。学科試験(予報業務に関する専門知識)合格のためには「問題が解けるようになる」ことが必要だからです。

問題が解けるようになるために必要な要素は、まとまった知識です。気象庁ホームページから得られる情報は貴重なのですが、気象予報士試験対策として公開しているワケではありません。

試験対策のためには気象庁ホームページの情報に加え、気象予報士試験対策用のテキストやオンライン講座などで、まとまった知識も得るようにしておきましょう。

私の学科試験(専門知識)の試験勉強は、学科試験(一般知識)と同様、まず初めに「気象予報士かんたん合格テキスト」を用いました。
その後、知識の補完やリバイスをするために気象庁ホームページを熟読。
試験1カ月前は過去問演習を、学科試験(一般知識)と同様に取り組みました。

 

「気象予報士かんたん合格テキスト」は現在では手に入りにくいため、代わりに「読んでスッキリ!気象予報士試験 合格テキスト第2班(気象予報士試験対策研究会)」がおすすめです。

問題の練習も大切です!

ある程度の知識を得たら、問題を解いていきましょう。知識の確認には欠かせない作業だからです。

基本的には気象予報士試験の過去問をおすすめします。対策本にも問題は載っていますが、本家本元と模擬試験では微妙に雰囲気が異なるからです。最低でも5年分は過去問を解いてみてください。

私の場合は、問題演習をすることで知識を定着させるタイプですので、過去問は10年分ほど解いて試験に臨みました。下記はその際に使用していたノートとなります。

過去問題演習時のノート

筆者撮影

上の画像は過去問演習で覚えることのできなかった「雪密度・雪水比」に関する公式と、積乱雲に関する用語についてまとめた私のノートです。
普段は赤ペンなどで重要な単語をノートに書いていましたが、この分野に関しては覚えることがなかなかできなかったため、青ペンに色を変えて、より目立たせるようにノートにまとめました。

自分にとって覚えるのが苦手な分野などは、他の分野とは違って目立たせておくのも効率よく覚えるコツです。ぜひ試してみてください。

気象予報イメージ

学科試験(予報業務に関する専門知識)の概要と勉強法についてご紹介してきましたが、気になる情報は見つかりましたか?

学科試験(予報業務に関する専門知識)で出題される問題は、気象予報に関わるかなりマニアックな内容です。そこに興味を持って挑めるか否かが最初のカギを握っています。余裕があるときには気象庁ホームページをチェックしてみてください。

また、試験対策としてはまとまった知識を得ることも欠かせません。対策本やオンライン講座などを上手に利用して、問題を着実に解けるように対策をしておきましょう。それこそが気象予報士合格に求められる知識です。

最終回である次回は、気象予報士試験最大の関門と言える「実技試験」について、その試験概要と効果的な勉強法についてご紹介していきます。

気象予報士を目指す皆さんにとって役立つ情報満載ですから、ぜひチェックしてみてください。

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