新年を日本酒でお祝いしよう！お正月やおせち料理に合う日本酒の選び方とは？

世界で唯一、コンビできき酒師の漫才師『にほんしゅ』です。

今回から連載「きき酒師の漫才師にほんしゅの楽しい日本酒コラム」で日本酒の魅力をお伝えします。

日本の伝統行事・お祝いに欠かせない「日本酒」

「お正月はやっぱりおせちと日本酒！」というイメージは平成から令和に移り変わった今の時代でも多くの方が持っているのではないでしょうか。

お米の国日本において、宮中行事やお祝いごと、全国各地のお祭りなどでも欠かせないのがお米の酒「日本酒」ですね。新年を迎えるにあたって日本酒で乾杯してお祝いしようというのは日本人の精神としてごく自然なものだと思います。

様々な酒類の台頭や食の多様化などもあり、日本酒の国内消費量は昭和48年をピークに年々下がり続け、現在はピーク時の3分の1ほどになっています。ただ、数年前に私がお酒の勉強をさせてもらっていた酒屋さんでは、年末年始でも日本酒がガンガン売れていました。年末年始はお酒全体の売上が上がるのですが、日常ではそんなに売れない日本酒が飛ぶように売れる状況を見て「やっぱり日本人はお正月には日本酒を飲むんだ！」と嬉しくなったのを覚えています。

しかし、それと同時に「こんなに美味しいお酒なのにお正月などの行事ごとにしか飲まない人が多いってことよなぁ…」とちょっと寂しい気持ちにもなりました。

ということで「お正月におすすめのお酒をご紹介！」という視点だけではなく、おめでたいお正月をきっかけに日本酒を飲んでいただいて、そのまま日常の晩酌にも日本酒を飲んでいただけるようなご案内を、3つのポイントに分けてお伝えします。

お正月やおせち料理に合う日本酒の選び方

①お正月にふさわしい日本酒って？

お正月に飲んでほしい日本酒は色々ありますが、「お正月だー！！」というイベント感を出して気分を盛り上げたい方には金箔入りの日本酒や、日本酒を樽で寝かせて樽の香りをつけた樽酒などがおすすめです。酒屋さんやスーパーにも年末になるとこのあたりの日本酒がずらりと並ぶと思います。お祝いの行事の雰囲気を盛り上げてくれますね！

②季節ものの日本酒もおすすめ

1年のはじまりのお正月。その意味合いも含めておすすめなのが日本酒の「しぼりたて」です。実は、日本酒は季節ごとに旬があるお酒。そして、お正月の時期に旬と呼べるのが、新米で仕込まれて、生まれたばかりのフレッシュな味わいや華やかな香りが楽しめる「しぼりたて」なんです。

新年をフレッシュな気持ちで迎えるという意味でもぴったりですよね。ぜひラベルに「しぼりたて」と書いている日本酒も買ってみてください！飲み方はこの若々しい味わいを活かすためにきりっと冷やすのがおすすめです。

③おせち料理に合うタイプの日本酒の選び方

このパートがお正月だけでなく日常にも日本酒を飲んでいただくための肝となるパートです！

おせち料理に合う日本酒ってどれを選べばいいの！？と気になる方もいらっしゃると思いますが安心してください。

たいていの日本酒なら合います。おせち料理の味付けは、和食らしくお出汁や日本酒、醤油、砂糖などが味付けの基本。日本人がほっとする「旨味」や「甘み」中心の味わいになりますよね。

お米と米麹で出来る日本酒の味わいの基本も「旨味」と「甘み」です。はい、普通に合います。何も難しくありません。

乾杯のお酒はちょっと贅沢してフルーティな香りと上品な味わいの「大吟醸酒」も良いですが、おせち料理をつまみながら飲むのであればほどよい旨味・甘みがある「純米酒」がおすすめです。

さらには暴飲暴食気味の年末年始の身体に優しい飲み方は「純米酒」のお燗酒！
内臓への負担も少なく、冷酒よりもお燗酒の方が飲んだ分すぐに酔いやすいので「あぁ、酔ってきたな！」と分かりやすいのです。飲みすぎを止めてくれる役割もしてくれますね！

そして、おせち料理に飽きて宅配ピザを頼まれる方も多いのがお正月！
実はピザ（特にチーズが入っているもの）は純米酒（特に生酛仕込み〈きもとじこみ〉と書かれているお酒）と相性ばっちりなんです！騙されたと思ってやってみてください。

おせち料理からピザまで合う日本酒ですから、日常の和洋様々な食事に合わせられるんです。お正月に様々な日本酒を楽しまれるのをきっかけに、皆さんの日常にも日本酒が登場することを祈っております。

次回は成人したばかりの方におすすめの日本酒や、上手なお酒の飲み方をお伝えします。

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