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世界遺産検定3級の勉強法②「基礎知識」の重要ポイント

世界遺産検定3級の勉強法②「基礎知識」の重要ポイント

皆さんこんにちは!
連載「合格者が伝授!世界遺産検定3級勉強法」、前回は世界遺産検定3級の全体的な勉強法についてお話ししました。

連載2回目は、世界遺産検定3級出題範囲の1つである「基礎知識」に焦点をあてて、ポイントや勉強法をお伝えします。

基礎知識には、世界遺産が登録されるまでの流れや、世界遺産そのものが誕生したきっかけも含まれます。まずはここを理解して勉強を進めていきましょう!

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そもそも世界遺産の基礎知識って何?

世界遺産検定の「基礎知識」科目では、「世界遺産」そのものを構築する物事が問われます。

  • 世界遺産とは
  • 世界遺産誕生のきっかけ
  • 世界遺産の登録と申請の流れ

など、「世界遺産」の背景と問題について問われる箇所です。

世界遺産検定公式ホームページによると、2級以上の学習内容は「世界遺産条約の理念や関係機関について理解し、各地域を代表する世界遺産の多様性を学ぶ」とありますが、3級には「世界遺産条約の理念を理解し、地理や歴史に登場する代表的な世界遺産の価値を学ぶ」とあります。

基礎知識は、世界遺産登録物件と違い、ただ固有名詞を覚えるだけでなく、流れもつかまなければならない箇所なので、ここを苦手にされる方も多いと思います。私も基礎知識の箇所が苦手で、何度もつまづきました。

世界遺産検定3級公式テキストには、赤字や太い黒字で書かれている箇所があるので、まずはそこから重点的に覚えていきましょう!

世界遺産の基礎知識|世界遺産とは・世界遺産条約・世界遺産誕生のきっかけ

ここからは、世界遺産検定の「基礎知識」科目で問われる箇所の概要について解説します。まずは、「世界遺産とは」というところからです。

世界遺産とは

世界遺産とは、顕著で普遍的な価値をもつ自然や、文化遺産を世界遺産リストに記載して、国際的に守っていくものです。

ここでいう「顕著で普遍的な価値」とは、人類全体にとって、現在だけでなく将来何世代にも共通した重要性をもつ価値があるものをいいます。
例えば、絶滅危惧種が多数生息している地域や、宗教で神聖な場所とされている文化財などです。

世界遺産は、「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」の3つに分類されています。

文化遺産 人類の歴史が生み出した、記念物や建造物群、文化的景観など。
自然遺産 地球の生成や動植物の進化を示す、地形や景観、生態系など。
複合遺産 文化遺産と自然遺産、両方の価値を兼ね備えているもの。

世界遺産条約

世界遺産条約が誕生するまで、文化財や自然のものは別々のものとして保護されていました。
その後、1972年に開催された第17回ユネスコ総会で、世界遺産条約が採択され、初めて文化財と自然が1つの条約の中で保護されることになったのです。

日本でいう国宝といったものは、その国だけで保護するものですが、世界遺産条約は人類共通の宝物とされ国際的に保護されていきます。

世界遺産条約は、遺産を国際的に保護することを目的としていますが、遺産の保護や保全の義務と責任は、遺産保有国にあります。
遺産保有国によって、適切な保護がなされていない世界遺産は、危機遺産として公表されます。その後、世界遺産基金の援助などにより、危機を脱する努力がなされるのです。

世界遺産検定3級の公式テキストに掲載されている危機遺産リストには、「エルサレムの旧市街とその城壁群」や「ウィーンの歴史地区」などがあります。

もし、世界遺産としての顕著で普遍的な価値が損なわれたと判断された場合は、世界遺産リストから抹消されます。

世界遺産条約誕生のきっかけ

世界遺産条約の誕生のきっかけとされるのが、エジプトのナイル川で始まった、アスワン・ハイ・ダムの建設です。

ナイル川は古代エジプトにおいて、エジプト文明が栄えた場所です。その文明が栄えた場所の一部に、アスワン・ハイ・ダムの建設を国家事業として建設することが決定されました。
ダムが完成すると、その地区にある「アブ・シンベル神殿」や「フィラエのイシス神殿」などの貴重なエジプト文明の遺産である文化財がダムの底に沈んでしまうことになります。

そこでユネスコが遺産の保護に取り組むために、救済キャンペーンを行い、これに賛同した50ヶ国が協力しました。

ユネスコ会議の演説でなされた「世界文明の第1ページを刻む芸術は、分割できない我々の遺産である」という言葉が、世界遺産の理念へと繋がりました。

世界遺産の申請と登録

世界遺産申請

世界遺産を申請するためには、以下の5つの条件が必要です。

① 遺産をもつ国が世界遺産条約の締約国であること
② あらかじめ各国の暫定リストに記載されていること
③ 遺産を保有する国自身から申請があること
④ 遺産が不動産であること
⑤ 遺産を保有する国の法律などで保護されること

ただし、③において領有権がはっきりしていないエルサレムにある「エルサレムの旧市街とその城壁群」は、ヨルダンが代理申請し、保有国は実在しない国「エルサレム(都市名)」となっています。

世界遺産登録

世界遺産に推薦された遺産は、文化遺産はICOMOS(イコモス:国際記念物遺産会議)、自然遺産はIUCN(アイユーシーエヌ:国際自然保護連合)が専門調査を行います。
その調査を元に、年に一度開催される世界遺産委員会にて、記載の可否が審議され、決定します。

遺産の登録まで一年半ほど期間を擁しますが、緊急保護が必要な遺産は「緊急的登録推薦」として、正規の手順をふまずに世界遺産リストへ登録されることがあります。

日本の場合、文化遺産は文化庁もしくは内閣官房が、自然遺産は環境省と林野庁が暫定リストから候補を選びます。
最終的に世界遺産条約関係省庁連絡会議において、日本から推薦される遺産が選ばれます。

世界遺産に登録されるためには、顕著な普遍的価値をもつ10項目の登録基準のうちのどれか1つ以上に当てはまることが求められます。

基礎知識で出てくる単語と意味

世界遺産検定3級の基礎知識では、ICOMOSやIUCNのほかに様々な単語が出てきます。それらを紹介します。

真正性
(authenticity)
建造物や景観などが、その文化がもつ独自性や伝統、技術を継承していること。特に修復の際には、厳密に伝統的な技術や部材などが用いられていることが求められる。
完全性
(integrity)
十分な広さや保護のための法律、予算、保全計画など、遺産の顕著な普遍的価値を証明し保護・保全するための必要条件がすべて整っていること。

真正性とはわかりやすくいうと、「文化財の修復の際には特に、創建時の素材や工法・構造などが可能な限り保たれている必要がある。」という意味です。

そのほかにも近年世界遺産の登録において重要とされているのが、文化的景観です。文化的景観とは、人間が自然ともに作り上げてきたものを指す遺産です。日本では、2004年に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」が文化的景観に初めて認められました。文化的景観のほかに、シリアル・ノミネーション・サイトとトランスバウンダリー・サイトがあります。

シリアル・ノミネーション・サイト
(Serial Nomination Site)
文化や歴史的背景、自然環境などが共通する複数の遺産を、全体として顕著な普遍的価値をもつ「1つの遺産」として登録するもの。
トランスバウンダリー・サイト
(Transboundary Site)
国境をまたいで存在する自然遺産や、同じような特徴を持つ複数の遺産が国境をこえて存在するときに、その遺産がある国などで協力し、世界遺産登録、保護・保全するもの。

以上のように世界遺産検定の「基礎知識」科目で学ぶことは、世界遺産全体の意味、誕生したきっかけや世界遺産に登録するうえで存在する概念など、様々です。

基礎知識科目の勉強法のポイントは、文章として覚えるのではなく、流れやおおまかな意味を覚えるということです。
また、反復して覚えていく、基礎知識の中でも苦手なところを把握し、その苦手を解消していくと、合格に一歩近づきますね。

世界遺産 古都奈良の文化財(薬師寺)

世界遺産 古都奈良の文化財(薬師寺)

次回は世界遺産検定3級「日本の遺産」科目について、勉強法をお話しします。

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