皆さんこんにちは!
連載「合格者が伝授!世界遺産検定3級勉強法」、前回は世界遺産検定3級の「日本の世界遺産」科目の勉強法についてお話ししました。
連載4回目は、出題範囲の1つである「世界の自然遺産」に焦点をあてて、ポイントや勉強法をお伝えします。
世界の自然遺産は、出題範囲である日本以外の世界遺産100件から出題されます。世界遺産検定3級公式テキストを確認してみると、学ぶべき世界の自然遺産は複合遺産も含めて22件あります。日本の世界遺産23件と比べてみると、同じくらいですね。
こちらも、しっかりポイントを押さえて得点源にしていきましょう!
世界遺産検定「世界の自然遺産」にどんな遺産があるか把握しよう
第3回の日本の世界遺産の勉強法でもお話ししたように、まずどんな自然遺産があるか見てみましょう。
冒頭でもお伝えしましたが、世界の自然遺産は出題範囲100件のうち複合遺産を含めて22件です。どんな遺産があるのかなど大まかに把握できると、学習も苦になりにくくなりますね。
そもそも複合遺産ってなに?
第2回の世界遺産の基礎知識の章でもお伝えしていますが、世界遺産の種類には、文化遺産・自然遺産のほかに「複合遺産」があります。この複合遺産とはいったいどのような遺産なのか?ということをお伝えします。
まず、世界遺産に登録されるためには、10項目ある登録基準のうちいずれか1項目は適用されなくてはなりません。複合遺産は登録基準のうち「文化遺産」「自然遺産」どちらも1つずつ以上適用された遺産をいいます。
そもそも複合遺産ってなに?
さて、世界遺産の登録基準とはどんなものなのでしょうか?
その登録基準は以下10項目です。
(1) 人類の創造的資質を示す傑作。
(2) 建築や技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展において、ある期間または世界の文化県内での重要な価値観の交流を示すもの。
(3) 現存する、あるいは消滅した文化的伝統または文明の存在に関する独特な証拠を伝えるもの。
(4) 人類の歴史上において代表的な段階を示す、建築様式、建築技術または科学技術の総合体、もしくは景観の顕著な見本。
(5) ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落や土地・会場利用の顕著な見本または、取り返しのつかない変化の影響により危機にさらされている、人類と環境との交流を示す顕著な見本。
(6) 顕著な普遍的価値をもつ出来事もしくは生きた伝統、または思想、進行、芸術的・文学的所産と、直接または実質的関連のあるもの。(この基準は、他の基準とあわせて用いられることが望ましい。)
(7) ひときわ優れた自然美や美的重要性を持つ、たぐいまれな自然現象や地域。
(8) 生命の進化の記録や地形形成における重要な地質学的過程、または地形学的・自然理学的特徴を含む、地球の歴史の主要段階を示す顕著な見本。
(9) 陸上や淡水域、沿岸、海洋の生態系、または動植物群衆の進化、発展において重要な、現在進行中の生態学的・生物学的過程を代表する顕著な見本。
(10) 絶滅の恐れのある、学術上・保全上顕著な普遍的価値をもつ野生種の生息域を含む、生物多様性の保全のために最も重要かつ代用的な自然生息域。
…なんだかとても難しく見えますね。わかりやすく言うと、
(1)人が見て「すごい!!」と感動する遺産
(2)文化交流を示す遺産
(3)伝統や文化がそこにあったとする証拠になる遺産
(4)建築や科学技術の発展を示す遺産
(5)今ではめったに見られない伝統的な集落や、人間と環境が交流してきたことを示す遺産
(6)出来事・伝統・思想・信仰といったものと関連がある遺産
(7)自然の独特な景観美を示す遺産
(8)地球の歴史を示す遺産
(9)生態系の多様さを示す遺産
(10)絶滅の危機・生物の多様性を示す遺産
です。
文化遺産は上記の登録基準(1)〜(6)が適用され、自然遺産は(7)〜(10)が適用されます。
世界の自然遺産はどんな遺産に分けられる?
第3回の日本の世界遺産と同様、自然遺産22件を分類ごとに分けて勉強をしてみるのもいいでしょう。
世界の自然遺産の場合、私のおすすめの分け方は「登録基準」です。自然遺産の登録基準は(7)~(10)の4つだけなので、種類で分けるより登録基準で分けた方が学習しやすいと思います。
複合遺産も含まれますが、まずは自然遺産の登録基準から分けてみましょう。
・登録基準(7)自然の独特な景観美は、「ハワイ火山国立公園」「エル・ビスカイノ鯨保護区」「中央アマゾン自然保護区群」以外
・登録基準(8)地球の歴史を示す遺産は、「セレンゲティ国立公園」「サガルマータ国立公園」「マチュ・ピチュ」「イグアス国立公園」「エル・ビスカイノ鯨保護区」「中央アマゾン自然保護区群」以外
が適用されていますので、登録基準(9)生態系の多様さを示す遺産から以下の表にまとめています。一度出た自然遺産については次の登録基準には記載していません。
(9)生態系の多様さを示す遺産 | ・ガラパゴス諸島 ・グランド・キャニオン国立公園 ・ンゴロンゴロ自然保護区(複合遺産) ・グレート・バリア・リーフ ・マチュ・ピチュ(複合遺産) ・カムチャツカ火山群 ・バイカル湖 ・中央アマゾン自然保護区群 ・ユングフラウ‐アレッチュのスイス・アルプス |
(10)絶滅の危機・生物の多様性を示す遺産 | ・ヴィルンガ国立公園 ・セレンゲティ国立公園 ・イグアス国立公園 ・エル・ビスカイノ鯨保護区 |
また、登録基準(7)自然の独特な景観美のみが適用されているのは「サガルマータ国立公園」、登録基準(8)地球の歴史を示す遺産のみが適用されているのは、「ハワイ火山国立公園」です。
そして、(7)と(8)どちらも適用されている遺産が、
「ロス・グラシアレス国立公園」
「カナディアン・ロッキー山脈国立公園群」
「ウルル、カタジュタ国立公園」(複合遺産)
「ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)」
「トンガリロ国立公園」(複合遺産)
「ピレネー山脈のペルデュ山」(複合遺産)
「ノルウェー西部のフィヨルド、ガイランゲルフィヨルドとネーロイフィヨルド」
となります。
22件という大きな枠からこのように分ければ、1つ1つ勉強を進めていくことができ、ハードルも高く感じないと思います。着実にポイントを押さえていき得点源にしていきましょう!
世界の自然遺産を攻略!おすすめの勉強法
ポイントを押さえて勉強していくことが大切だとお伝えしましたが、もう1つ押さえておきたい勉強法があります。それは実際に問題を解いてみることです。
テキストを読んで覚えることばかりしていても、抜け落ちていくこともあります。覚えたことを実際にアウトプットしていきましょう。
それ以外にも、世界遺産検定3級の本番試験に近い練習ができるというメリットがあります。問題の出題傾向をつかむことができますし、時間配分の仕方がわかります。
また何度も問題を解けば、自分の苦手な分野も把握でき、その分野についての知識も定着します。
世界遺産検定 イグアス国立公園 イグアスの滝
世界遺産検定の「世界の自然遺産」科目の勉強法についてご紹介しました。
この科目では、それぞれの遺産の登録基準を把握して、勉強していくといいでしょう。
世界の自然遺産は分野が違うため、「日本の世界遺産」と「世界の文化遺産」の間に挟んで勉強すると、世界遺産検定を勉強するうえでちょっとした休憩になるかもしれません。
次回は世界遺産検定3級「世界の文化遺産」科目について勉強法をお話しします。
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