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簿記上の取引と仕訳とは?|初めて学ぶ簿記の世界(3)

簿記上の取引と仕訳とは?|初めて学ぶ簿記の世界(3)

連載「初めて学ぶ簿記の世界」、第1回は簿記の歴史と「簿記上の取引」とは何かについて、第2回は簿記の5要素と会社のお金の流れの基本について、お伝えしました。

第3回の今回は、簿記学習の中心となる「仕訳の仕方」についてお話しします。

初めて簿記を学ぶ多くの方が、「仕訳(簿記上の取引を右と左に分ける手続き)の学習には随分と違和感がある」と思うようです。一方で、違和感がないという方もいます。

私は資格学校の講師をしながら、「なぜ仕訳を違和感なく覚える方が一定数いるのか」という点について考えていました。その中で気付いたことがあります。

それは、仕訳を早く覚える方は、老若男女を問わず「郷に入っては郷に従う、習うより慣れよ」という姿勢を持っているということです。

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初めて簿記を学ぶ方が知っておくべき簿記の前提

仕訳を学ぶ前に、皆さんは簿記にどのような前提があるかご存知でしょうか。

簿記の3つの前提は、

  • 会計は会社単位で行うこと
  • 会計期間を設けること
  • 貨幣額で記録すること

とされています。 この3つの前提のうち、特に説明を要するものが、2つ目に挙げた「会計期間を設けること」です。

会計をする期間を区切らないと、どのくらいの期間の利益を計算すればいいかわかりませんし、決算日のお金の状態もわからなくなってしまいます。
そのため会社は、通常、1年を1つの期間として会計を行います。

その期間の始まりを「期首」、期間の最中を「期中」、期間の終わりである決算日を「期末」といいます。

期中に行われる「仕訳」という手続き

仕訳とは、簿記上の取引を、仕訳帳という帳簿の左側と右側の両側に記録する手続きです。
簿記では、ここでいう左側「借方(かりかた)」右側「貸方(かしかた)」と呼びます。

仕訳のルールはさておき、仕訳の表し方は以下のようになります。

(借方)○○  ●円 / (貸方)△△  ●円

仕訳の例

仕訳の例

簿記上の取引の意義については、連載の1回目で例題を用いて説明しています。

簿記の5要素(資産・負債・費用・純資産・収益)に増減をもたらすものを、「簿記上の取引」といいました。
これを別の角度から説明すると、「簿記上の取引」に該当するものは、仕訳という手続きを取らなければ、5要素の増減を正確に捉えることができません。

また、仕訳は「取引内容を勘定科目と金額だけで記録する」というルールがあります。そのため、初めて簿記を学ぶ方はルールを覚えるところから学習が始まるのです。

大学教授が教える高等数学から、子どもがするかくれんぼまで、ルールはいたるところに存在しています。簿記も例外ではないのです。

初めて学ぶ仕訳のルール

仕訳の詳しいやり方は専門の本に任せるとして、ここでは仕訳や簿記全体のルールを2つ覚えましょう。

ルール1:勘定科目を使うこと

仕訳に勘定科目を使う理由は、経理担当者の自由な仕訳に任せてしまうと、経営者にとって自分の会社の財産状態や儲けがわかりにくくなるという不都合があるからです。

もう1つ具体例を挙げると、経営者や銀行が、自分の会社と他の会社と比較することも困難になってしまうからということです。

会社の簿記に携わる人は経理担当者1人だけではありません。誰にとってもわかりやすい共通した言葉が必要になります。
このような理由で、仕訳は、勘定科目という共通言語を用いることとされています。

勘定科目の例としては、現金・借入金・売上・通信費・交通費が挙げられます。
交通費についてもう少し掘り下げてみますと、バス代、タクシー代、電車賃、航空券代をすべて違う呼び名にするよりも、「交通費」としてまとめられるものはまとめてしまった方が簡単でわかりやすいといえます。

ルール2:借方と貸方に同じ金額を記入すること

これは非常に重要なルールで、「貸借平均(たいしゃくへいきん)の原理」といいます。

借方と貸方が同じ金額になるように仕訳する簿記が「複式簿記」と呼ばれ、今まで皆さんが何気なく学習してきた簿記なのです。

複式簿記は借方と貸方の両側に記録するため、左右が一致しないときはどこかで処理を間違えているということが明確にわかります。

以下は、仕訳の一例と解説です(バス代500円を、現金で支払った場合の仕訳です)。

(借方)交通費 500円/(貸方)現金 500円

バス代は「交通費」という勘定科目になります。
現金はそのまま「現金」という勘定科目になります。
これらの増減を、借方と貸方が同じ金額になるように振り分けています。

今回の記事は、前回までの連載の復習という面が多々あったと思います。簿記上の取引と仕訳の意義を理解していただければ十分です。

1つだけ注意していただきたいのは、今回よく登場した「借方」と「貸方」について、なぜ借方が「左」で貸方が「右」になるのかは考えないことです。
難しい理由はあるのですが、「郷に入っては郷に従う」の精神で覚えてしまいましょう。

次回は「財務諸表」というテーマで、これまで説明を省略してきた貸借対照表と損益計算書の意義をお伝えします。

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