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財務諸表とは「会社の通信簿」|初めて学ぶ簿記の世界(4)

財務諸表とは「会社の通信簿」|初めて学ぶ簿記の世界(4)

連載「初めて学ぶ簿記の世界」、これまで

  • 「簿記上の取引」とは何か
  • 簿記の5要素(資産、負債、純資産、収益、費用)とは何か
  • 仕訳のルールとは

についてお話ししてきました。
第4回の今回は「財務諸表」についてお話しします。

財務諸表とはいったい何でしょうか。
私が初めて簿記を学ぶ方にわかりやすく説明する際に例えるものは、「通信簿」です。

学校に通っていたころを思い出してください。先生は通信簿を通して、あなたの成績や学校での様子を保護者に報告していましたよね。

会社の経営に関しては、経営者以外にも、お金を出資してくれた投資家や、お金を貸してくれた債権者がいます。
このような人々を会社の「利害関係者」といい、利害関係者に会社の状態を報告するものが「財務諸表」なのです。

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貸借対照表と損益計算書という財務諸表

財務諸表は、ファイナンシャル・ステートメント(F/S)といい、「貸借対照表」と「損益計算書」があります。

貸借対照表とは、バランスシートといい、略してB/Sとも呼ばれる財務諸表です。
これは会社の期末(決算日)における資産と負債および純資産を表示し、会社の財政状態を表すものです。

損益計算書とは、プロフィット&ロス・ステートメントといい、略してP/Lとも呼ばれる財務諸表です。
これは一定の期間(会計期間)に発生した収益と費用を対応させて利益を計算し、会社の経営成績を表します。

会社の債権者は貸借対照表を重視するといわれています。
なぜなら会社にどれくらいの資産と負債があるかがわかれば、その会社に貸し付けができるかどうかを判断する材料になるからです。

対して投資家は損益計算書を重視するといわれています。
投資家にとって一番の関心事は、配当を受け取ることであり、会社がどれだけの利益を出して配当をくれるのかを見極める材料になるからです。

このように財務諸表は、会社の利害関係者に様々な情報を提供する役割をもっているといえます。

初めて見る貸借対照表と損益計算書の関係

ここでは、期首から期末までの財務諸表の関係を図解して見てみましょう。

なお、簿記が初めての方にもわかりやすいよう、期首の貸借対照表の負債には変動がなく、当期純利益の分だけ資産と純資産が増えたという例を挙げました。

貸借対照表と損益計算書の関係

貸借対照表の役割には会社の財政状態を表すほか、もうひとつの機能があります。
それは、収益と収入のズレが解消していないものや、費用と支出のズレが解消していないものを記録しておき、次期以降の損益計算を正確に行うことです。

この機能を、個人の財布に置き換えてみましょう。例えばクレジットカードでパソコンを買った場合はどうでしょうか。

レジでの精算が終われば、パソコンを店から引取りますが、代金の引落しはカード会社との約束で翌月払いになることもあります。例えば毎月25日までの利用分を翌月10日に支払う場合などです。

すると、パソコン代を支払う義務は買ったときに発生しているのに、実際支払いを行う日は翌月の引落日になるというズレが生じます。しかしそのズレは引落しが無事に行われると解消されます。

会社の損益計算も同じように考えることができます。
会計は会社の活動を一定の会計期間に区切っているため、簿記を行う上で、会計期間をまたいだ損益と収支の計算にズレが生じるのは仕方ないことです。
このズレを明確にするため、一定の会計期間の損益計算書の作成が不可欠となるのです。

そして会計期間をまたいだ収支のズレは貸借対照表に納められるため、貸借対照表は一定期間の損益計算をつなぎあわせる役目を持っています。

これが貸借対照表と損益計算書の関係です。

収益と収入、費用と支出の区別

初めて簿記を学ぶ方にとっては少し難しく感じるかもしれませんが、重要な考え方なのでここで説明をしておきます。

収益と費用は利益を計算するために計上されるものです。収入と支出は現金の動きを表すものです。会社の取引全部が現金払いであれば、収益=収入ですし、費用=支出になります。

しかし、現代の社会では取引が複雑化し、掛け売りや手形取引も多く行われています。そのため、収益・費用は当期に計上し、収入・支出は会計期間をまたいで遅れて計上することもよくあります。

例えば、初めて簿記を学ぶ方が犯しやすいミスを挙げてみましょう。
掛け売りのときに売上という収益を計上します。これは問題ありません。
しかし、次期に掛代金を回収した時に、“売掛金の回収”ではなく“売上を計上”してしまうというミスです。

このようなミスの原因は、収益と収入の区別ができていないことにより起こるものですが、簿記の学習を続けることによって理解が進み、ミスは無くなっていきます。

今回の記事のポイントは2つあります。
1つは、財務諸表の意義をざっくりと理解することです。
もう1つは、収益・費用と収入・支出の区別ができるかを確認することです。

次回は「帳簿と伝票」というテーマで、この連載をまとめたいと思います。

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