どんな仕事でも役立つ！あなたのアートな可能性が広がる色彩検定とは

もともと生涯学習の延長として行っていた色彩検定。
「技能検定」となり、生涯学習だけでなく、転職や就職の際の人物評価に用いられるなど、資格として幅広く認知されています。ファッションやデザイン関係者の間で色彩検定を受ける人も多いようです。

今回は色彩検定3級について、どういう資格なのか、学習をすると何が身に付くのか、また日常生活や仕事の面でどう役立つのかなど、色彩検定3級のメリットについてご紹介します。

色彩検定3級ってどういう資格？何ができるようになるの？

色彩検定は色彩検定協会によって1990年ごろから実施されてきた検定試験です。

当初は生涯学習の一環として、色彩の学習を幅広く普及することを目的とした検定でしたが、2006年から生涯学習の枠を飛び越え、就職活動時にも有効な「技能検定」となりました。

従来、感性や感覚の問題と捉えられがちな「色彩」を、理論的・系統的に学び、普段の生活や仕事に役立てようというのが、色彩検定の主旨となっています。

色彩検定には3級・2級・1級と3段階あり、初学者向けとなるのが3級です。

3級の試験では色彩の調和、光による色の見え方、色彩の効果や人に与える影響、ファッションやインテリアの色彩などの理解を求めるため、色彩検定3級の学習をすることによって、幅広く色彩というものの理解や効果の知識を得られます。

このことは普段の生活において大いに役立ちます。例えば部屋の家具やカーテンといった内装の相性や、自身の服装のカラーコーディネートなど。これに関連する職種の人にも、色彩の知識は求められるはずです。

また、知識に裏打ちされたものを基盤に、自分自身のアートの感性を磨きたい様々な業界のデザイナーやコーディネーターにも、色彩検定3級の学習が有効になることでしょう。

色彩検定3級があるとどんな仕事に役立つ？

色彩知識を求められる仕事というと、思い浮かぶのがファッションやインテリアの世界ですよね。

そのほかにも色彩が関係する業界としては雑誌や本、カタログなどの出版業界、広くキャッチーなデザインを求められる広告業界やウェブなどのインターネット業界、効果的な視覚知識が必要なゲーム業界やフラワー業界、さらにはフードコーディネーションでも色彩バランスが必要とされますので、食品業界でも色彩知識が役立ちます。

このように多岐にわたる業界や仕事が色彩知識を必要としています。私たちの生活は色彩によって、まさしく彩られていますので、今ではどのような職種や仕事でも培った色彩知識は役立つことでしょう。

色彩検定3級は3段階あるうちの初級ですが、広く色彩に対する知識を学べるので、色彩感覚や知識を必要とされる仕事においては非常に役立つ資格です。

色彩の知識があるということは、ひとつの大きな武器になり得ます。そして、色彩検定は技能検定ですから、就職時の履歴書に書いて、技能・知識をアピールすることができます。

色々な業種・仕事で役立つ検定なので、就職活動中の方で受験を目指すことも多いようです。

どんな仕事内容の人が色彩検定3級を持っているの？

色彩検定3級を持っている人たちの仕事の内訳を見てみると、アパレル・流通・コスメ・フラワー・教育・建築・広告・インテリアなど、多様な業界に属していることが分かります。

アパレルなどのファッション、インテリア、フラワーやコスメの分野は色彩を基調とした業態なので、この分野で仕事をしている人たちが、仕事の一環やさらなる業務の飛躍などの理由で色彩検定3級を受験しているようです。

流通の分野でも、百貨店やスーパーの商品陳列やディスプレイで効果的に商品を見せたい場合には、やはり色彩知識が必要です。

色彩検定3級では「照明と色の見え方」など、光と色の関係性の知識も問われます。光の色彩に対する効果を勉強すると、色彩には関係なさそうに思われる流通の分野でも生かすことができるのです。色彩知識の応用の幅広さを感じます。

また、教育分野でも学生や児童、幼児など、子供たちへの学習の一環で色彩を使う際の効果を知るため、色彩検定3級を学ぶ人たちが多いようです。色彩が人に与える影響を学べるということは、教育分野のみならず、福祉の分野でも色彩知識が生かせることでしょう。

なぜアパレル業界の人たちが色彩検定3級を持っているのか

アパレル業界において最も大事なのは、色彩の組み合わせといえるでしょう。

例えば、四季に合わせた色彩の効果の知識も大事な要素です。春・夏・秋・冬と、四季それぞれが人に与える効果を知らないで個人的な感覚で色彩を提案すると、業界的にあまり受け入れられない可能性があります。暑い時期にはこういった色合い、寒い時期にはこの色合いと、人が影響を受けやすい色彩があります。

また、男女や世代によって好む色調もあります。こういった色彩知識を知っているかどうか、による仕事の活躍の差は小さくないでしょう。

このように、色彩の服飾に対する知識を学ぶことはそのままアパレル・ファッション業界では必須な知識となり得ます。ファッションデザイナーはもちろん、ファッションコーディネーターなど、服飾に関係する仕事においては、色彩検定3級は非常に役立つ知識になるでしょう。

色彩検定3級が生かせるのは断然インテリア業界！

インテリア業界においても色彩知識は、仕事を進めていく上で大事なものとなります。

色彩検定3級の受験勉強では、インテリアで大切な部屋との相性である色彩調和や、その色が人に心理的に、あるいは視覚的にどういう効果をもたらすかという色彩効果を学ぶことができます。

また、インテリアのコーディネーションという実務的な要素も学ぶことができますので、インテリアデザイナーを目指している人、空間コーディネーターやインテリアコーディネーターを目標にしている人の多くが色彩検定3級を学んでいるようです。

どのような色が視覚に効果があるのか実務上で学べることも多いですが、インテリアの色彩知識を学習できるということは感覚だけではなく、理論に裏づけされた知識を習得できます。そのため、プレゼンなどの実務でより知識を活かせる可能性があります。

イラストレーターが色彩検定3級を持っていれば鬼に金棒

さまざまな職種の中でも、色彩の効果を一番大事にするのはイラストレーターでしょう。

自分自身の作品の表現方法として、色彩や色の使い方にこだわるイラストレーターが多いようですが、感覚や感性だけでなく、色彩検定3級の勉強をしていく上で、色彩が人に与える影響を知識として習得していくイラストレーターもたくさんいます。

これらの色彩に関する知識や情報は、イラストレーターの感性などを邪魔するものではなく、色彩を考えるうえで大事な基盤になります。感性の表現が仕事といってもいいイラストレーターですが、やはり色が人にどういう効果をもたらすかは無視できないでしょう。

また、色によって表現するのはイラストだけではありません。文字を色によって表現する場合、イラストのみならず文字もデザインの一部なので、全体的なデザインを考えるにあたっては、色彩効果、とりわけ色彩と構成の学習が役立つでしょう。

色彩検定3級の勉強は、イラストレーターにとっても、効果ありです。知識を身に付けることで、表現の深みが出たり、新しいデザインに挑戦できたりなど、可能性が広がるでしょう。

さまざまな仕事に役立つ色彩検定3級は可能性が広がる！

色彩検定3級は色彩検定試験の初級ではありながら、アパレル、インテリアやデザインなど色彩に関係する仕事にとどまらず、流通や教育など、一見して色彩に関係なさそうな仕事にも関係する、幅広く役立つ技能検定です。

自身の感性や仕事の幅をより深めたいと考える人や、将来の可能性を広げたいと思っている人は、幅広い面で役立つ色彩検定を取得してみてはいかがでしょうか。