ビジネス文書・企画書の中でも表組みは、多くの情報を整理して相手に伝えるのに欠かせない要素です。
グラフ同様に、1ページに対しての面積が大きいため、視覚的に最適化することで印象は大きく変わります。
そこで今回は、ビジネス文書・企画書の表組みを効果的に使うための「読み取りやすく、見栄えの良い色使い」について、カラーコーディネーターの講師でもある筆者が解説します。
色で区切る!グループごとの色使いによる表の作り方
こちらは、ビジネス文書・企画書でよくある、プランの内容を比較する目的で作成された表組みです。白地に、同じ太さの罫線のみを使用して作られています。
この表組みを使用して、プラン内容をAプラン、Bプラン、Cプラン…と順に説明する場面を考えてみましょう。
このままでも内容は伝わりはしますが、各プランが縦で区切られていることが直感的にわかりにくいですよね。
それではこの表組みを、プランごとに目がいくような色使いに改善していきましょう。
このように、まずは色によってプランを分ければ、読み手にも自然に各プラン別の内容が伝わります。
プレゼンを成功させるうえで、ひとめで読み手に内容が入るビジネス文書・企画書を作成することは、とても大切です。
またプレゼンする側も、プラン内容を色ごとに説明できるので、効率よく重要なことを伝えるのに役立ちます。
しま模様で解決!比較のための色使いテクニック
次は、データを横方向へ説明していく場合に役立つ、表組みの色使いについて見ていきましょう。
こちらは、プラン表を横に追いやすくするため、しま模様になるように色を変えてみたものです。
このように行ごとに色を変えれば、自分がどの項目を見ていたのかを見失いにくくなります。
項目にしま模様をつける際に注意が必要なのは、文字と背景色との関係です。
文字が黒の場合、黒と近い明るさの背景色を使用すると、文字が見えづらくなってしまいます。
だからといって、元の背景色に近すぎる明るさのしまの色を使用すると、しま模様としての機能が失われてしまいます。
こちらは、黒文字の背景色を段階的に変化させたものです。赤枠の範囲は、黒文字に対して文字も見やすく、しま模様の効果も活かされている配色ですね。
人によってある程度の好みはあるかと思いますが、文字色・しま模様の効果が機能しない配色は避けましょう。
また、今回はしまの色に青系の色を使用しましたが、他の色を使用する場合でも、文字との明るさのバランスを考慮することが大切です。
価格差を色で表現しよう!グラデーションの色使いによる差別化
最後は、色で価格差をイメージさせる配色テクニックをご紹介します。
今回記事内で使用しているビジネス文書・企画書では、Aプランから順にプランの内容が高価になり、Dプランが最も価格の高いプランになっています。
この価格差を、色使いで表現してみましょう。
プランと価格帯の部分だけ青で囲み、グラデーションで段階的に変化をつけました。
グラデーションで変化させる要素は色相・明度・彩度とありますが、今回は明度のグラデーションで配色しています。
明度のグラデーションは、暗い色になるにつれ重く感じる色彩効果があります。
これに、落ち着いたイメージを与える寒色を組み合わせると、AプランからDプランにいくにつれ価格が高いプランになることを、すぐに相手に伝えられます。
今回は、ビジネス文書・企画書でよく使用される、表組みの色使いについて解説しました。
プレゼンする側とされる側、双方にとって有意義な時間になるように、理解しやすく見栄えの良い色使いを心がけることが大切です。
ビジネス文書・企画書の色使いについて、今回を含め全3回で解説しました。
色彩についてのテクニックは、日頃から意識して使用するのはもちろんですが、色彩検定を学習することでより強化・定着していきます。
なんとなく選んでいた配色が、場面・用途に応じた選び方ができるように変わっていくでしょう。
色彩検定では、どのような配色が調和するかを順序立てて学べるので、初めて色彩を勉強する人にはとてもおすすめです。
今回の連載で、色が持つ効果に興味を持った方がいらっしゃいましたら、ぜひこの機会に色彩検定について学習してみてください。
色使いを論理的に学ぶと、ビジネスにももっと活かせるはずですよ。
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