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【グラフ編】色選びにセンスは不要!伝わるビジネス文書・企画書の色使いのコツ

【グラフ編】色選びにセンスは不要!伝わるビジネス文書・企画書の色使いのコツ

ビジネス文書・企画書で欠かせないグラフ。相手に伝えたいデータを視覚化し、文書の説得力を補強するためにも無くてはならない存在です。
そんなグラフも、前回の記事でお伝えしたのと同じく、やはり色使いが重要となります。

そこで今回は、ビジネス文書・企画書における、より効果的な「伝わるグラフの色使い」について、カラーコーディネーターの講師でもある筆者が解説します。

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これだけでグッと良くなる!比較しやすい棒グラフの色使い

ビジネス文書・企画書のグラフの中でも、比較に用いることが多いのが棒グラフです。
ここでは、比較を目的とするグラフの色使いを解説していきます。

まずは、下のグラフを見てください。

これだけでグッと良くなる!比較しやすい棒グラフの色使い

最大のライバル社であるB社との比較を強調するために、B社を自社の隣に置いています。
しかし、この4社の中でB社が最大のライバル会社であるということが、グラフから読み取れる人は多くないでしょう。

では、B社が最大のライバル会社であると印象付けつつ、自社との売上をよりわかりやすく比較するためには、どうしたらいいでしょうか?

それには、強調したいデータ以外の色を統一してしまうことが有効です。
以下、調整を行ったグラフを見てみましょう。

これだけでグッと良くなる!比較しやすい棒グラフの色使い

今回は、自社とライバル会社2社以外の色を、灰色に統一しました。これで、自社とライバル社が比較されやすくなりましたね。

このように、強調したい要素があるグラフでは、それ以外の要素に統一した色を使用すると、強調したい箇所を相手にわかりやすく伝えられます。ぜひお試しください。

円グラフ・帯グラフの色使いは明度・彩度がポイント!

次に、割合を表す際によく用いられる円グラフ・帯グラフについて考えていきましょう。

まずは、ある製品の満足度についてまとめた、下のグラフを見てください。

円グラフ・帯グラフの色使いは明度・彩度がポイント!

構成としては問題ないグラフですが、少し幼稚な印象を感じませんか?

彩度(鮮やかさの度合い)の高い配色は、元気ではつらつとした印象を与える効果があります。
しかし、データから改善すべき課題を読み取ることを目的とした今回のグラフの場合、冷静な印象を与える落ち着いた配色のほうが適切です。

ではさっそく改善してみましょう。

円グラフ・帯グラフの色使いは明度・彩度がポイント!

色相(色の種類)はそのままで、明度(明るさの度合い)と彩度を下げました。最初の色使いと比べて、落ち着いた印象になりましたね。

グラフ内の文字も、改善前は黒色でしたが、改善後は背景色に対して明度差の大きい白色を選んでいます。

これで、抽象的な印象の改善だけでなく、文字要素の可読性が上がり、より正確な情報が伝わるグラフになりました。

多様な相手が見やすいグラフを作るための色使いテクニック 

グラフを見せる相手が不特定多数の場合、視覚のアクセシビリティについて考慮する必要があります。

アクセシビリティとは簡潔にいうと、年齢的・身体的な条件に関係なく、情報を共有できることです。

では、このアクセシビリティを考慮して、先ほどのグラフを赤系の1色で統一し、濃淡のみで変化をつけた例を見てみましょう。

多様な相手が見やすいグラフを作るための色使いテクニック 

赤の同系色で濃淡を付けた配色は、落ちついた上品な印象を与えますし、アクセシビリティの視点からみても効果があります。

視覚にハンディキャップのある方は、隣り合う色の組み合わせによって、色の区別がつきにくい場合があります。

しかし隣り合う色同士を濃淡で表現すると、色相の違いで表現した場合に比べて、よりそれぞれを区別しやすくなるのです。

濃淡を使いこなすことは、アクセシビリティを考慮した、誰もが見やすいビジネス文書・企画書をつくるうえで、大切なテクニックです。

またそうした配慮のうえで作られたグラフは、モノクロ印刷した場合でも見やすいのが嬉しいポイントです。

【グラフ編】色選びにセンスは不要!伝わるビジネス文書・企画書の色使いのコツ

今回は、伝えたい箇所に注目させるための色使いと、読み手がより理解しやすくなるグラフの色使いのコツについて解説しました。

今回登場した種類のグラフは、ビジネス文書・企画書で頻繁に使用されるものです。
色彩検定では、配色の理論を学び、実際に自分で配色しながら色使いを身に付けていきます。ぜひ色使いのコツを理解して、相手にわかりやすい資料を作るためにご活用ください。

次回は、最終回!表を作成する際の色使いについて解説します。
今までフォーマット通りの色しか使ったことがない人には、ぜひご覧いただきたい内容です。次回もお楽しみに。

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