みなさんこんにちは。はなです。
「独学取得&独立可能な「行政書士」徹底解剖!」第2回をお届けします。
前回、「行政書士とは街の法律家」とお話ししましたが、「法律初心者の私なんてなれるわけない」と不安になってしまった方もおられるのではないでしょうか。
でも、そんなことはありません。
今回はそのあたりを掘り下げて、行政書士になるにはなにをすればよいか、どんな人が行政書士に向くのかをご紹介します。
行政書士になるには?
行政書士になるには、
1. 行政書士試験に合格する
2. 行政書士登録を行う
という2つの手順を踏む必要があります。
1.行政書士試験に合格する
試験に合格して行政書士として業務を行っていくためには、もちろん法律知識が必要です。
ですが、行政書士に必要な法律知識は、初心者からのスタートでも十分、身に付けることができます。
実際、私は理系学部出身で最初は法律のことなんて何も知りませんでしたが、合格してなんとか業務を行っていますからね。
合格するための勉強方針など法律知識の身に付け方については、連載の第4回で詳しくお話しします。
2.行政書士登録を行う
行政書士になるには、都道府県行政書士会を通じて日本行政書士連合会に行政書士登録をしなくてはいけません。
登録の流れはこんな感じです。
① 登録申請に必要な書類を、都道府県行政書士会に提出する
② 事務所の現地調査を受ける
③ 都道府県行政書士会が日本行政書士連合会に申請を進達
④ 日本行政書士連合会が申請の受付と審査を行う
⑤ 日本行政書士連合会が都道府県行政書士会を通じて、申請者に審査結果を通知する
⑥ 行政書士登録の要件を満たしていると判断された場合、行政書士名簿に登録され、行政書士証票などを受け取る
申請者としてすべきことは、
① 申請に必要な書類を提出すること
② 現地調査を受けること
だけです。しかし、この行政書士登録申請に必要な書類をすべて揃えるのが大変なのです…。
行政書士登録申請に必要な書類などの一覧 |
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行政書士登録申請書(指定様式) 履歴書(指定様式) 誓約書(指定様式) 登記されていないことの証明書 戸籍謄本または在留カードなど 住民票の写し 身分証明書 顔写真 登録手続き料 登録免許税 入会金 会費 支部会費 各都道府県行政書士会が規約に定める書類 |
この他、場合によっては雇用契約書などの提出も求められますし、集合住宅や賃貸物件の場合には賃貸契約書や集合住宅の規約の確認も必要です。
また、登記されていないことの証明書・住民票・戸籍謄本といった公的書類はどこで取得できるのかなども、すべて自力で調べて揃えなくてはいけません。
…ね?結構大変でしょう?
この登録手続きを「大変そうだけど、やってみよう」「なんかできそうな気がする」と思えるかどうか。これが行政書士に向いているかどうかの見極めポイントです。
どんな人が行政書士に向いているの?
そう、この登録手続きを苦に思わずこなせる人こそ、行政書士に向いているのだと思います。
なぜなら、行政書士の業務は行政書士登録みたいな作業の連続なのです。
行政書士の主な業務である「官公署への手続き」は、がんばれば誰でもできることです。にもかかわらず行政書士に依頼する方が多いのは、「複雑で面倒な手続きを丸投げしたいから」に他ありません。
行政書士に依頼がくるのは、一般の方では手間や時間がかかりすぎる、ややこしい手続きばかり。それをひとつひとつほどいて、要件や必要書類を確認し、ときには行政に問い合わせて最終的に依頼人の希望通りの結果を実現するのが、行政書士の仕事です。
行政書士の登録手続きは、まさにその予行演習。これを「乗り越えられる」「やってみたい」と思える人なら、行政書士として力を発揮できると思います。
「面倒なことを面倒くさがらない人」こそ行政書士に向いている
いかがでしたか?行政書士になるにはどんな手続きが必要なのか、どんな人が向いているのか、ご理解いただけたでしょうか?
行政書士は法律に携わる資格ですが、一番大切なのは法律知識ではありません。むしろ、複雑で面倒な手続きを根気強く理解し、取り組む姿勢こそ、行政書士にもっとも必要なものです。
それさえ持っている方なら、どんな方でも、たとえ今は法律の初学者であっても行政書士に向いていると思います。
次回は「行政書士の仕事とは?」をテーマに、行政書士の資格取得後の仕事について詳しくお話しします。それでは、また。
引用サイト
・日本行政書士会連合会:
https://www.gyosei.or.jp/registration/registry/new-registry.htmll
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