この連載「プロが教える!理想のお部屋の作り方」では、理想の部屋作りをテーマに、インテリアコーディネーターと色彩検定の資格を持つ筆者が、インテリアコーディネートのコツをご紹介しています。
前回の記事では、飾り気のない落ち着いた暮らしを理想とする方におすすめの「ナチュラル」スタイルの部屋作りのポイントをお伝えしました。
第4回の今回は、日本でもすっかり定番となった「北欧」スタイルがテーマです。
シンプルで居心地の良い暮らしを理想とする方におすすめの北欧インテリア。ポイントやアイテム選びのコツを解説しますので、部屋作りの参考にしてくださいね。
北欧スタイルとはどんなインテリア?
北欧とは、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーの4ヵ国を指します。
北欧諸国のインテリアは、シンプルであたたかみのある雰囲気が特徴です。
インテリア業界では、この特徴を取り入れたスタイルを「北欧インテリア」と呼んでいます。
北欧では日照時間が短く人々が家で過ごす時間が長いため、家での「居心地の良さ」を追求するためのインテリアが発展したと言われています。
そのためデザイン性だけではなく、実用性も兼ね備えた長く愛用できるアイテムが多く、居心地の良い暮らしを理想とする人に人気のスタイルとなっています。
また北欧といえば、海や山などの美しい自然を思い浮かべる人もいると思いますが、北欧インテリアでも「自然要素」は特徴の1つです。
温もりを感じられる木製家具や植物や動物をモチーフとしたほっとするデザインなど、ユニークなアイテムが代表的。
北欧同様に、自然に囲まれた島国である日本。自然要素の多い北欧インテリアは日本の住宅とも相性が良く、今ではすっかり日本でも馴染み深いスタイルになっていると言えるでしょう。
北欧インテリアを作る3つのポイント
ポイント① あたたかみのある自然素材
北欧インテリアのコーディネートでは、前述のように「自然素材」がポイントとなります。
家具であれば、穏やかな温もりを感じられる木製家具を中心に選びましょう。特に無垢材を使った家具はあたたかみを感じられるだけではなく、長く使用することで木独特の味のある経年変化も楽しめます。
木製以外の素材では、麻やウールなどの自然素材もおすすめ。天然素材ならではの手触りの良さが安心感を与えてくれます。
ポイント② 北欧らしい曲線家具
北欧家具の特徴といえば、曲木加工(まげきかこう)されたアイテムや曲線的なデザイン。特に椅子やソファなどは、人の体にぴったりと合うように計算された曲線で、座り心地を重要視して作られています。
北欧インテリアに近づけるためには、直線的な家具よりも曲線的な家具を選ぶと良いでしょう。
ポイント③ 色のポイントは明るい差し色
北欧インテリアのカラーコーディネートの基本|筆者作成
北欧インテリアのカラーコーディネートの基本は、ホワイト・グレー・ベージュなどのシンプルで明るい色です。
これをベースに差し色としてブルーやグリーンなどのポップな色を加えると、北欧らしい色使いの部屋になりますよ。
差し色を使うときは、色彩検定で学ぶ「彩度の違い」を利用すると、部屋イメージを変えられます。
彩度とは、色の鮮やかさを示す言葉。彩度の高い鮮やかな色を加えると、楽しく明るい雰囲気の部屋に、彩度の低い淡い色を加えると、優しく落ち着いた雰囲気の部屋になります。
柄はどう入れる?
柄物を取り入れたいときは「北欧テキスタイル」がおすすめ。
北欧テキスタイルとは、草花や動物など自然をイメージさせるデザインや、幾何学のデザインのことです。
アクセントとしてクッションに北欧テキスタイルを取り入れるだけで、ぐっと北欧らしい空間になりますよ。
北欧インテリアのアイテム選びのポイントとコツ
最後は、北欧インテリアにコーディネートするには具体的にどんなアイテムを選べばよいのか、挙げていきましょう。
ソファ・テーブル・椅子・照明選びのコツ
部屋の印象を決める大型家具のソファやダイニングセットは、木製を選びましょう。理想は無垢材です。
ソファであれば脚やフレームは無垢材、生地はレザーではなく布物で、ホワイト・ベージュ・グレーがコーディネートしやすいです。
ダイニングテーブルは、天板の角を丸く仕上げたもので丸脚タイプが北欧らしいです。優しさを感じられる円形テーブルもおすすめ。
テーブルに合わせるダイニングチェアは丸みのあるデザインで、フレーム・座面ともに木製やラタン素材などの天然素材だと、自然を感じられる部屋になりますよ。
照明は天井からの明かりを抑え、1部屋に多数の照明を置く「一室多灯使い」をすると、北欧らしい優しい光に包まれた部屋を演出できます。
具体的には、ダイニングの上にはペンダントライトを吊り下げ、ソファやTVの周りにはフロアライトを置くなどです。
日照時間の短い北欧では照明の存在が大きく、照明メーカーも多数あります。「ルイスポールセン」「レ・クリント」など、日本でも複数の北欧メーカーの商品を入手できるため、このような北欧メーカーからアイテムを選んでみてはいかがでしょうか。
ワンランク上の北欧インテリアにするコツ
より北欧らしいインテリアにするためにおすすめなのが、部屋に北欧風のポスターやアートを飾ること。
空間に彩りが加わり一気に北欧らしさが溢れますので、ぜひ抽象的な北欧アートや草花や動物をモチーフとしたポスターを取り入れてみてください。
ポスターを飾る位置は、ソファの上やベッドの上がおすすめ。アートを飾ることでインテリアコーディネートの資格で学ぶ「フォーカルポイント=視線が集まる場」をつくれるからです。
このフォーカルポイントがあると、一気に部屋がお洒落になります。
また部屋にお気に入りの場所ができて居心地が良くなったり、空間に奥行きが増し部屋を広く感じられたりするという効果も。
簡単にマネできるコツなので、ぜひ試してみてくださいね。
連載「プロが教える!理想のお部屋の作り方」、今回は、北欧スタイルの部屋作りのポイントをお伝えしました。
北欧スタイルは、シンプルで居心地の良い暮らしが理想の方におすすめのインテリアです。コーディネートの工夫を取り入れて、ほっとするあたたかみのある部屋で理想の暮らしを叶えてみてくださいね。
連載ラストの次回は、上品で優雅な暮らしを理想とする方におすすめの「エレガント」スタイルのコーディネートのコツをお話しします。
ラグジュアリーな部屋が好きな方は、ぜひご覧ください。
無料登録でオンラインの資格講座を体験しよう!
資格受け放題の学習サービス『オンスク.JP』では様々な資格講座のオンライン学習が可能です。
最短20秒の無料会員登録で、各講座の講義動画・問題演習の一部が無料体験できます。
※自動で有料プランになることはありません。
関連する記事が他にもあります
プロが教える!理想のお部屋の作り方
- 優雅な空間が理想の人向け「エレガント」インテリア。プロが教えるポイントとは?
- 居心地の良い暮らし好きの人向け「北欧」インテリア。プロが教えるポイントとは?
- 落ち着いた暮らし好きの人向け「ナチュラル」インテリア。プロが教えるポイントとは?
- シンプルな暮らし好きの人向け「モダン」インテリア。プロが教えるポイントとは?
- インテリアコーディネートの重要性と3つの工夫|プロが教える!理想の部屋の作り方