皆さん、こんにちは。独学で知的財産管理技能検定3級・2級に合格した、現役大学生のユウキです。
連載「知的財産管理技能検定3級の科目別勉強法」、第4回は、知的財産管理技能検定3級の学科試験の科目の1つ「関係法規」について、おすすめ勉強法をお伝えします。
「関係法規は、試験にどれくらいの割合で出題されるの?」
「早く理解するためのおすすめの勉強法はある?」
このような疑問が解決できる内容となっています。それではさっそく見ていきましょう。
知的財産管理技能検定3級の科目別勉強法 | |
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学科 | 1.保護(競争力のデザイン)(連載第2回) |
2.活用(連載第3回) | |
3.関係法規 ←今回はココ! | |
実技 | 1.保護(競争力のデザイン) |
2.活用 |
科目「関係法規」の概要と重要度について
関係法規とはどんな科目?
知的財産管理技能検定3級の学科試験の科目の1つ「関係法規」は、端的にいうと知的財産に関連する様々な法律の知識が問われる科目です。
これまでの連載で、著作権法や特許法など、知的財産権の中でも主要な法律を紹介してきましたが、それら以外にも知的財産に関係する法律や条約が存在します。
例えば、知的財産権を熟知した職業である「弁理士」に関する法律や、市場での自由な取引や競争を促進する独占禁止法などがあります。
関係法規の出題傾向と割合について
知的財産管理技能検定3級の学科試験において、関係法規の出題傾向は低いと思います。私が過去問題を調べたところ、学科試験30問のうち、出題数は多くても3~5問、少ない場合は1問でした。学科試験の出題範囲3科目のうちでは、重要度は最も低いと個人的には考えます。
しかし、学科試験合格のためには、30問中21問正解する必要があります。全体で9問しか間違えられないため、関係法規の知識は押さえた方が安全です。
「関係法規」の出題範囲は全部で18項目!
知的財産管理技能検定の公式HPに掲載されている「関係法規」の出題範囲には、合計で18の項目が挙げられています。この中から、過去問題や個人の経験で感じた頻出項目を、ピックアップして紹介します。
弁理士法
弁理士とは、知的財産権に関わる手続き等の業務を行う国家資格者のこと。弁理士が行える業務はどういうものか、等のルールが書かれているのが「弁理士法」です。
頻出する問題としては、弁理士が行える独占業務について、弁理士が代理人として行える業務について等があります。
独占禁止法
独占禁止法とは、市場で公正な競争状態を維持するために、不公正な行動を取り締まる法律です。テレビのニュースなどで聞いたことがある人もいるかと思います。しかし、実際に何が違反なのか、わかっていない人もいるかもしれません。
例えば、携帯電話を売っている会社が3社あります。3社が話し合って、携帯電話の価格を20万円から下げないようにしていたとします。この状況によって消費者は、もう少し安く買えるはずのものを、高く買わないといけなくなりますよね。このような状態は、独占禁止法になります。
頻出する問題としては、不当な取引制限の種類について、独占禁止法を運用する期間について、公正取引委員会ができる措置について等があります。
不正競争防止法
不正競争防止法とは、名前の通り不正競争の防止や不正競争についての対策措置等を定めた法律です。
こちらも例を挙げましょう。とある小さいお店で、有名ブランドと同じ形の財布が低価格で販売されているとします。このお店が、有名ブランド会社に許諾を取らずに販売している状態は、不正競争防止法の商品形態模倣行為となります。
さらにわかりやすく説明すると、許諾を取らず有名ブランドの模倣品を作って販売したら、法律違反ということです。
頻出問題としては、有名な商品の偽物を防ぐための混同惹起行為や、デッドコピーを防ぐための商品形態模倣行為等があります。
特に重要だと思う3項目を紹介しましたが、これら以外にも、頻出項目は存在しています。テキストやオンライン講座などで、一度はすべて勉強し、あらゆる出題に備えてくださいね。
関係法規は広く浅く学ぶ勉強法がおすすめ
学科試験科目「関係法規」を効率的に学ぶ勉強法は、ただ知識を暗記する勉強法しかありません。
他の科目「保護」や「活用」の場合、著作権や特許権など、出題項目が被っている部分があるため、どちらかの勉強をしておけばなんとなく解答できる…ということが、実はあります。
しかし関係法規の場合は、どこの出題内容とも被らない内容のため、ここで該当知識をしっかり暗記する必要があります。
とはいえ、知的財産管理技能検定3級の学科試験で問われる関係法規の問題は、そこまで多くはありません。そのため、頻出項目をカバーする広く浅い勉強法が効果的になります。私が実践したおすすめ勉強法は、以下の手順です。
① テキストやオンライン講座で「関係法規」のページ/講義を、最低2回読む/視聴する
② テキストのわからない部分にマーカーしておき、通勤時間やお風呂等のスキマ時間に、暗記シートで見直す
③ 過去問題を解いて、出てきた知識を覚える
④ ②へ戻る
ここでのポイントは、スキマ時間で知識を暗記すること。
私は、関係法規の重要度が他の科目に比べると低いと感じたため、集中して勉強できる時間がとれたときは他の科目を優先し、関係法規にはスキマ時間を充てていました。
また、先ほど頻出項目として挙げた独占禁止法や不正競争防止法については、解説サイトが豊富にある(※)ため、これらをスキマ時間にスマホで見ることにより、効率的に知識を得られます。スキマ時間を見逃さず、ぜひこの勉強法を実践してみてください。
※独占禁止法や不正競争防止法を解説しているおすすめサイト
・知っているようで知らない?不正競争防止法の基本知識を解説
・独占禁止法の概要を知ろう!
今回は、知的財産管理技能検定3級の学科試験の科目「関係法規」について、おすすめ勉強法をお伝えしました。
出題範囲は広いですが、求められる知識の深さはそこまでではなく、暗記中心の勉強となります。スキマ時間を活かした効率的に学べる勉強法でがんばりましょう!
次回は、知的財産管理技能検定3級の実技試験の科目「保護(競争力のデザイン)」についてお伝えします。それではまた次回でお会いしましょう。
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