こんにちは、ライターの長谷川智治と申します。
この連載「第二種電気工事士の科目別勉強法」 は、独学で勉強しこの資格に挑んだ筆者が、科目別勉強のコツや、試験に一度落ちた経験からわかる様々なことをお伝えしていきます。
2回目の挑戦にて合格となりましたが、もっと効率良く勉強しておけば、1回目でも合格できたはず…。筆者の経験が、少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
今回は、筆記試験の最後の科目「一般用電気工作物の保安に関する法令」の勉強法について、試験に出やすい要点に絞って解説したいと思います。
電気は日常生活に不可欠なものですが、その反面、取り扱い方を誤ると感電や災害を引き起こす危険なものです。 そのため、電気工事に従事する人は、安全のルールが定められた電気の法律について学ぶ必要があります。
しかし「法律」と聞くと、つい難しく考えてしまう人も多いのではないでしょうか。 筆者も勉強する際、どこまで深追いすべきかわからず、がむしゃらに時間をかけて取り組んだものの、結局試験には出なかったという非効率な勉強をしていました。
皆さんはそんな回り道をしないよう、ぜひこの記事をお役立ていただければと思います。
第二種電気工事士 科目別勉強法 |
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筆記試験(1)電気に関する基礎理論 |
筆記試験(2)配線理論及び配線設計 |
筆記試験(3)電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具 |
筆記試験(4)電気工事の施工方法 |
筆記試験(5)一般用電気工作物の検査方法 |
筆記試験(6)配線図 |
筆記試験(7)一般用電気工作物の保安に関する法令 ←今回はココ! |
技能試験 |
「一般用電気工作物の保安に関する法令」の概要と配点
「一般用電気工作物の保安に関する法令」は、電気に関する法律について学ぶ科目です。
電気に関する法律とは、安全に電気を送るため、また電気工事士として守るべきルールを制定したものであり、「電気事業法」や「電気工事士法」などがあります。
この科目の配点は全体の1割程度であり、問題数も例年5問ほどです。
しかし、電気工事士として認定された後も、継続的に法令に関する講習を受けることになるので、受験段階で完璧に覚える必要はありません。
必要以上に時間を掛けることは得策ではないので、要点だけを押さえる勉強法をおすすめします。
この科目は、深くまで読み込まずとも、次節で紹介する「電気事業法」「電気工事士法」について理解しておくと、十分得点できるでしょう。
電気工作物の定義と義務とは?電気事業法の勉強法
電気事業法は、電気事業の運営や、電気工作物の工事・保安などについて規定した法律です。
特に第二種電気工事士の工事範囲である「一般用電気工作物」の定義について問われる問題が頻出しており、また覚える内容も多いため、受験生を苦しめる分野でもあります。
そこで、より効率よく電気事業法について理解するために、以下の要点を押さえる勉強法をおすすめします。
・一般用電気工作物の定義
・自家用電気工作物の定義
・電気工作物の調査義務
・電気工作物の事故報告義務
筆者は身の回りにある電気工作物について、一般用なのか自家用なのか、また対応電圧やその他特徴を理解しているか、見かけた時に考えることを習慣とする勉強法をしていました。
「一般用電気工作物の保安に関する法令」の科目について、机上で覚えるのが苦手という人は、実物から考えてみるのも一案です。
電気工事士のあり方とは?電気工事士法の勉強法
「一般用電気工作物の保安に関する法令」の科目のうち、最も出題されやすいのが電気工事士法となります。
電気工事士の義務や仕事の内容などを定めた法律であり、電気工事士法第一条より、制定理由が以下のように定義されています。
(目的)
第1条 この法律は、電気工事の作業に従事する者の資格及び義務を定め、もつて電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することを目的とする。
(引用元:電気工事士法-経済産業省-1p)
この文面に関する問題は、数年に一度は出題される超頻出問題ですので、覚えておくと良いでしょう。
また、電気工事法では以下の点についても明文化されています。
・第一種電気工事士と第二種電気工事士の違い
・電気工事士の義務
・電気工事士の免状について
・第二種電気工事士の工事範囲
法令の内容を一字一句覚えずとも、これらに沿った勉強法であれば、この分野の問題にしっかりと対応できるようになります。
「自分が第二種電気工事士になったら、どんな工事を担当するのだろうか」
「電気工事士としてのあり方とは、どのようなものだろうか」
このように、自分の働く将来像を描くことで、より勉強にも身が入るのではないでしょうか。
連載「第二種電気工事士の科目別勉強法」 、今回は、試験科目の1つ「一般用電気工作物の保安に関する法令」の勉強法について解説しました。
記事内で説明した通り、あまり時間をかけすぎず、要点だけ効率的に押さえる勉強法がおすすめです。
また、本番でわからない問題がある時は、より安全に傾く法令はどちらであるかを考えてみてもよいでしょう。
明らかに安全から逸脱するようであれば、選択肢から除外できます。
さて、連載最後となる次回は、技能試験の勉強法について取り上げる予定です。
筆者は技能試験で一度不合格となっています。合格するコツだけでなく、不合格になった理由も交えながら解説していきますので、そちらも参考にしていただけると幸いです。
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