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人気資格の1つ!第二種電気工事士は基本的な勉強法をまず押さえよう

人気資格の1つ!第二種電気工事士は基本的な勉強法をまず押さえよう

この連載では、全9回にわたって第二種電気工事士の概要、筆記試験・技能試験それぞれの科目別勉強法について解説していきます。

第二種電気工事士は、比較的合格率の高い国家資格ではありますが、実は筆者自身、実力不足がゆえに一度落ちています。
その後、独学を重ね、何とか合格することができました。

「負けに不思議な負けなし」という言葉があるように、落ちたからこそわかる合格の秘訣、効率の良い勉強法について紹介しますので、どうか最後までおつきあいください。

さて、連載1回目となる今回は、第二種電気工事士の試験概要と、筆記試験・技能試験それぞれの試験範囲や重要なところについて見ていきたいと思います。

「第二種電気工事士って、どれくらい難しいんだろう?」
「電気について全く知識がないし、勉強法もよくわからない…」
「独学でも取れる資格なのかな?」

など、上記の悩みにお応えできるかと思います。

第二種電気工事士は、所有していれば数多くの仕事に従事できる、人気資格の1つです。これから学ばれる方は、ぜひ参考にしてみてください。

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第二種電気工事士はどんな資格?目的と試験概要について

「ベッドの近くにコンセントがあれば便利だなぁ、自分で増設してみようかな」
ちょっと待ってください、それは法律違反です。

例え自分の家であっても、電気設備を取り扱う場合には、国から認定を受けた証である国家資格、すなわち電気工事士の資格が必要であると「電気工事士法」によって定められています。

第二種電気工事士は、この「電気工事士法」で定められている、一般住宅や店舗において、600V以下の工事を行うための資格なのです。

では、どうすれば第二種電気工事士の資格を取得できるのでしょうか?
そのためには筆記試験と技能試験、それぞれの合格基準を満たす必要があります。

2つも試験があることに不安を感じるかもしれませんが、安心してください。
合格率はそれぞれ、筆記試験で60%程、技能試験で70%程であり、全体を通して難しい試験というわけではありません。
筆者も知識ゼロの状態から始めて、独学で合格できています。

求められる合格基準もそこまで高くなく、筆記試験は6割程度の得点率でOKです。
学生時代の理科の知識が残っていれば、すでにある程度の問題が解けるでしょう。

技能試験は、課題を正しい施工で、時間内に完成させればOKです。
欠陥(電気的に問題がある状態)が1つでもあれば不合格となるものの、事前に13問の候補問題が公表されていますので、この対策を十分にしておけば、本番でも欠陥なしで完成できるはずです。

これから説明する、各試験の効率的な勉強法を押さえることで、より合格までの道のりが容易になるでしょう。

試験範囲や配点は?筆記試験の勉強法について

まずは、筆記試験の試験範囲から見ていきましょう。

筆記試験 科目
(1)電気に関する基礎理論
(2)配線理論及び配線設計
(3)電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
(4)電気工事の施工方法
(5)一般用電気工作物の検査方法
(6)配線図
(7)一般用電気工作物の保安に関する法令

参考:一般財団法人電気技術者試験センター

筆記試験の範囲は上の7科目になりますが、これらは大きく分けて「基礎知識」「法令」「基礎計算」の3種類に分類できます。

そこで、以下の要領で進めていくことで、筆記試験の対策はより効率的になるでしょう。

着手順 筆記試験 科目
1.基礎知識(配線記号や専門用語など) (2)配線理論及び配線設計
(6)配線図
2.基礎知識(理論や施工方法など) (3)電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
(4)電気工事の施工方法
3.計算問題 (1)電気に関する基礎理論
4.法令問題 (5)一般用電気工作物の検査方法
(7)一般用電気工作物の保安に関する法令

まず優先すべきは、電気の基礎知識です。

なぜなら、計算や法令に関する問題においても、配線記号や専門用語などの知識が必要となり、知らなければ問題文さえ理解できないためです。

また例年、この分野だけでも6割程度を占めており、ここを仕上げるだけで一気に合格に近づくといった理由もあります。

続く計算問題は、全体の3割程度を占めており、その多くが「オームの法則」の応用で解ける問題です。

基礎知識の範囲である電気理論と合わせて学ぶことで、インプットとアウトプットを交互に行えるため、定着率が格段にアップします。

一方で、法令に関する問題は、例年1割程度しか出題されません。
時間をかけすぎても非効率になるだけなので、頻出項目だけ押さえておけば十分でしょう。

以上が、筆記試験全体を通した効率的な勉強法になります。
各科目の細かな勉強法については、次回以降で紹介する予定なので、そちらも参考にしてみてください。

失敗しないためには?技能試験の勉強法について

続いて、筆記試験合格後に受ける、技能試験の範囲について見ていきます。

技能試験 科目
(1)電線の接続
(2)配線工事
(3)電気機器及び配線器具の設置
(4)電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法
(5)コード及びキャブタイヤケーブルの取付け
(6)接地工事
(7)電流、電圧、電力及び電気抵抗の測定
(8)一般用電気工作物の検査
(9)一般用電気工作物の故障箇所の修理

参考:一般財団法人電気技術者試験センター

技能試験を突破するためには、上表の9項目の知識が求められます。
効率よく勉強するためのステップとしては、以下の順がおすすめです。

着手順 技能試験 科目
1.複線図の書き方 (2)配線工事
(3)電気機器及び配線器具の設置
2.正しい施工方法 (1)電線の接続
(4)電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法
(5)コード及びキャブタイヤケーブルの取付け
(6)接地工事
3.各課題の練習 (1)~(6)
4.欠陥のチェック (7)(8)(9)

技能試験において難関となるのが「欠陥なし」で完成させるということです。

そのため、何が欠陥対象なのか、正しい施工とは何かという点を優先的に、インプットすることが大切です。
そのうえで課題に着手する方が、誤った知識を定着させないで済むからです。

技能試験は、複線図を紙面上に作図した後、着手という流れが一般的です。
そこで勉強法としては、各部品の配置や導線同士の接続箇所など、複線図なしでも回路全体がイメージできるよう、練習してみてください。

なぜなら試験は40分しかなく、時間との戦いだからです。
作図の時間をカットできれば、それだけで3分以上の短縮に繋がります。

また本番は緊張もあり、正しく複線図が書けない人も多いのです。
筆者も本番で誤った複線図を書いてしまい、そのまま気づかず試験を進めてしまいました。終盤になって間違いに気づいても、既にやり直す時間は残っていないのです。

一方、すぐに頭でイメージできるようになれば、たった10秒で複線図の工程が終わります。また試験を進めるたびに、脳内で複線図を確認する癖がつくため、間違えたとしても早い段階で気づけるようになります。

以上を日頃から意識しておけば、本番当日は大きく余裕が持てるはずです。
ぜひ、念頭に置いていただければと思います。

人気資格の1つ!第二種電気工事士は基本的な勉強法をまず押さえよう

今回は、第二種電気工事士の試験概要と、筆記試験・技能試験、それぞれの出題範囲や大事なところ、おおまかな学習法についてお伝えしました。

第二種電気工事士の資格は、持っていれば仕事に従事できるだけでなく、家の電気工事、電気料金の計算など、生活にも役立つものです。ぜひ、挑戦してみてはいかがでしょうか。

さて次回は、筆記試験科目の1つである「電気に関する基礎理論」の勉強法を取り上げる予定です。
電気回路の計算、直流・交流の概念など、他の科目の前提知識となる内容ですので、そちらも参考にしていただけると幸いです。

はじめての第二種電気工事士講座

参考サイト:
https://www.shiken.or.jp/construction.html
https://www.shiken.or.jp/situation/s-construction02.html
https://www.shiken.or.jp/examination/e-construction02.html
https://www.shiken.or.jp/candidate/

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