いざお金が必要になったというときに、「スッとお金を出せる人」と「どうしようと慌てふためく人」、あなたはどちらの人生を歩みたいですか?
かくいう筆者は、後者の方でした。「今が楽しければよい」「何とかなるだろう」という安易な考えで生きてきましたが、結婚や出産を経て、今思うのは、「若いときにお金を貯める方法やコツを知りたかった」ということ。
そもそも浪費家当時の筆者は、自由気ままに生きていたので貯金とは無縁でした。そんな筆者がFP2級の資格を取得して、「なんて無駄遣いの多い生活をしているんだ」と思い一念発起。悪戦苦闘しながらも、少しずつ貯蓄ができるようになったのです。
今回は2回に分けて、元浪費家である筆者と共に、自分が浪費家か貯蓄体質かを見極めたうえで、どうやったらお金を上手に貯められるのかを考えていきます。
前編では、自分が浪費家なのか貯蓄体質なのかを見極めるセルフチェックをしていきましょう!そして、お金に対する現状を知る大切さを、筆者の体験とともに紹介します。自分のお金に対する潜在的な意識を確認したい!という人は、必見です。
あなたは浪費家?それとも貯蓄体質?セルフチェックしてみよう
では早速、自分が浪費家なのか貯蓄体質なのか、セルフチェックで判定してみましょう。
項目は全部で5つです。
毎月決まった金額を貯蓄していない 収入に対する支出割合を知らない 節約=我慢と思っている 衝動的な買い物をしてしまうときがある クレジットカード明細を見て支払い金額の多さにビックリすることが多々ある
続いて、当てはまるチェック数に応じた判定を見ていきましょう。
チェック数0個→貯蓄体質度高め
現状は、貯蓄体質をキープしているようです。中には、すでに計画的に貯蓄できている人もいるでしょう。
しかし、ちょっとした気のゆるみで浪費家の道へ進む場合も。定期的に見直しをしつつ、今後も目標を立てて計画的に貯蓄していきましょう。
チェック数1~2個→浪費家気質を秘めているかも
チェックが1~2つあった人は、もしかすると浪費家気質を秘めている可能性が。家計はマイナスではないけれど、プラスでもないという人もいるかもしれませんね。
まずは、先月の収支の振り返りをして、現状をしっかり把握することから始めてみましょう。
チェック数3~4個→やや浪費家傾向にあり
3~4つ該当したという人は、やや浪費家の傾向があります。自分でも思い当たる節があるのでは?
まずは収支のバランスを見直して、無理のない貯蓄額を算出してみてください。
チェック数5個→浪費家の可能性が高いです
項目すべてにチェックがついたというあなたは、浪費家の可能性が高め。
収支のバランスを見直して、不要な出費を探すことから始めましょう。貯蓄を始める際は、短期の貯蓄目標を立てるのがおすすめです。
結果はいかがでしたか?
ちなみにこのセルフチェック、浪費家当時の筆者はすべて該当しました。皆さんの中にも、すべてに該当して、落ち込んでいる人もいるかもしれません。
でも大丈夫です!お金を使ってしまう理由や貯蓄ができない落とし穴を知って、続く連載2回目で紹介するお金を貯める方法やコツを把握すれば、少しずつ貯蓄体質に変化していきますよ。改善あるのみです!
浪費家あるある…お金を使ってしまう理由4つ
お金を貯める方法やコツなどは、様々な書籍やサイトでたくさん発信されているのに、それらを自分に導入できないのはどうしてでしょうか?
それは、「お金のことをどこか他人事に感じている」ためではないかと思います。お金を貯める方法やコツを知ったつもりでいた筆者も「お金を貯めたい」と思いつつ、浪費を続けていました。
ここでは、先に説明したお金に対する意識のほかに、浪費家は、具体的にどんな理由で浪費をしてしまうのか、考えていきます。
ストレス発散
ストレスがたまると買い物に走る傾向はありませんか?浪費家気質の筆者もストレスがたまると、洋服や高級ブランド品を買ったり、気分転換にインテリアを総入れ替えしたり。今考えると、ゾッとするほどの買い物魔でした。
ポイントが貯まるからとカード決済して、支払日にこんなに引き落とされるのかとビックリしながらも、買い物時の爽快感のために買い物をしていたように思います。
最新のものが好き
買い物魔に通ずる部分があると思いますが、「最新」という言葉に弱く、すぐに飛びつく傾向はありませんか?筆者もショップからのDMが来ればすぐに買いに行き、新しい携帯の機種が販売されれば購入し…。
今思うと、最新のものが本当に欲しかったのではなく、それを持っている自分に酔っていたのかもしれません。
見た目にこだわりすぎる
おしゃれを楽しむことも、美容や健康にこだわるのもとても素敵なことですが、身の丈に合っていない支出はただの浪費になります。
筆者は、ジムやエステに通う自分に満足感を得て、収入に見合わない契約をしたり、通っていないのに月額費を支払ったりしていました。
危機感がない
一番はじめに挙げた「どこか他人事」というのに通じる部分があるのが、この危機感がないという意識です。
浪費家の人は、たとえお金を貯める方法やコツを知っていても、「未来よりも今楽しくありたい」気持ちが勝っているため、「何とかなるだろう」「まあ良いか」と安易にお金を使っている傾向にあります。そういう人は、リスクヘッジをせず浪費しているため、緊急事態が起きたときに、結局自分自身を窮地に追いつめてしまうことになるのです。
浪費家気質を秘めている人なら、当てはまる内容が1つや2つあったのではないでしょうか。
お金を使ってしまう理由は様々ですが、浪費家にならない分岐点は、ここで挙げた浪費する理由を「冷静に判断する力」と「収支のバランス把握力」にあると思います。これについては、次回で具体的に紹介するので、ぜひご覧ください。
お金を貯めようとしたときに陥りやすい落とし穴とは?
そんな浪費家な筆者が、第1回の「浪費家卒業」を考えたのは、結婚したときです。
独身の頃は、お金を好き放題使っており、ある程度収入があった割にほとんど貯蓄がありませんでした。
結婚後、このままではいけないと貯蓄を始めましたが、浪費の誘惑に負けてしまうことに。
ここでは、筆者が貯蓄を始めたときに陥った落とし穴について紹介していきます。
食費と外食費を一緒に考える
貯蓄のために食費の節約から入る人も多いはず。そんな食費に落とし穴は隠れています。
日常の1食分と外食の1食分を比べると、どうしても外食のときの方が高くなりがち。そのため、外食を加味せず食費と外食費を一緒に考えてしまうと、すぐに食費の予算がオーバーするでしょう。
以前筆者も、外食を加味せず節約だけを意識して食費の予算を組んだことがありました。しかし、仕事から帰って料理するのが面倒なときは、外食することも多く、月の予算がオーバーすることが続きました。この対策には、食費と外食費は別で考えることがおすすめです。
困ったときに貯蓄をあてにする
私は、ちょっと出費が増えたときに「A銀行に〇円貯蓄しているから、そこから使えば良いか」と、貯蓄をあてにして支払うことがありました。これでは、せっかく貯蓄しても減っていくばかりです。
貯蓄を始められたとしても、このような思考ではうまくいきません。思い当たるふしがある人はまず、“貯蓄は手をつけないお金”と意識を改革しましょう。それでも難しい場合は、物理的にすぐ引き出せない口座に貯金していくことをおすすめします。
節約しようと無理のある貯蓄がストレスに
私は家計の予算を考える際、節約だけに重きを置き、ほとんど余裕を持たせず計画したこともありました。これにより、貯蓄額は増えたものの、食事が質素になったり欲しいものを我慢したりして、逆にストレスを抱えて買い物欲が爆発することに。
現状を把握せず、理想だけで予算を立てると、このような事態になりやすいです。まずは、現状を把握することから始めていきましょう。
浪費家セルフチェックの結果はいかがでしたか?
もしかすると、自分が浪費家と思っていない人もいたのではないでしょうか。でも、もしそうであっても落ち込まないでください。今気づけたことをチャンスと考えましょう。
浪費家卒業も貯蓄も、現状把握をすることがはじめの第一歩です。
そして、そこに気づけたのなら、あとは改善するのみ!
「貯蓄=我慢」と考えるとストレスですが、「目的のための貯蓄」と考えれば、ストレスに感じにくくなります。考え方を少し変えれば、捉え方も変わり自分を変化させられますよ。
さて次回では、実際にお金を貯める方法やコツについて具体的に紹介します。ぜひ次回もチェックしてくださいね。
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