秘書検定2級3級の勉強法をご紹介する連載「マナー講師が教える!秘書検定の勉強法」、前回は秘書検定2級3級の5つの領域のうち「必要とされる資質」について学びました。
今回は、秘書の仕事とは?上司の仕事とは?といった「職務知識」の勉強法をお伝えします。
全体35問中の5問がここから出題されます。すべてマークシートの選択問題です。
目次
秘書検定 理論科目「職務知識」で問われることは?
秘書検定2級3級の「職務知識」では、秘書としての物事のとらえ方や行動の仕方について問われます。そのため、秘書とはどういった役割なのか、業務内容をしっかり押さえておく必要があります。
勉強法としては一般知識や技能、マナー・接遇のように暗記中心の学習ではなく、秘書としての物事のとらえ方を理解するため、問題を繰り返し解くことが重要です。そして、出題の傾向をつかみ、確実に正解を導きましょう。
さてここからは、「職務知識」から出題される問題の中でも何度も繰り返し、出題されている、 秘書としての物事のとらえ方、行動の仕方を問われる問題について、覚えるべきポイントを交えながら勉強法をお伝えします。
「職務知識」の重要ポイント
「職務知識」では、以下のポイントが重要なので、必ず押さえておきましょう。
- 秘書の機能
- 越権行為
- 定型業務
- 非定型業務
- 仕事の優先順位
この科目では、暗記する内容は多くありません。そのため勉強法としては、どの問題においても問題を解く際に秘書としての役割を意識することが大切です。
間接補佐型秘書とは?
秘書検定2級3級で出題される“秘書”とは「間接補佐型秘書」のことを指します。「直接補佐型秘書」と異なり間接補佐型秘書は、上司の雑務や身の回りの世話をして、間接的に上司の補佐をします。
上司の本来の仕事を効率よく行うために補佐するのが「間接補佐型秘書」の機能です。そのため、秘書は上司の本来の業務を代行しません。秘書が上司に代わって決裁業務をすることはなく、また、秘書は絶対に越権行為をしてはいけません。
なお、「直接補佐型秘書」は上司のブレーンとしてアドバイスをすることや、上司の代わりに面談や会議などに出席することもあり、上司の業務を代行します。
秘書の所属は?
秘書がどこに所属しているかによって上司が変わります。大きく4つに分類されます。
- 個人付き秘書
…特定の個人に付く秘書。部門に所属せず、個人に専属します。 - 秘書課秘書
…秘書課に所属し、特定の上司に付くこともあれば、チームで複数の上司を補佐することもあります。 - 兼務秘書
…ミドルマネジメント(部長、課長など)に付く秘書。上司が統括する部門に所属し、部内の仕事をしながら、上司の補佐も兼務する。 - チーム秘書
…プロジェクトチームや研究部門などチームに付く秘書。チーム全体を補佐する。
日本企業では秘書課(室)所属秘書に分類されることが多く、秘書検定2級3級はこのタイプで出題されます。
図:秘書の秘書課(室)所属イメージ
※スタッフ部門、ライン部門については次回ご説明します
頻出問題!秘書の越権行為とは?
以下の行動は、秘書の越権行為です。
- 上司の代理として会議や行事に出席する。
- 無断で上司の日程を決めたり、変更したりする。
- 上司の承諾なく、面会予約をする。
- 上司の部下に指示をする。
- 決裁書・稟議書などに押印する。
これらを理解するためには、組織図や社内規定などをきちんと把握して、上司の職務権限をしっかり押さえておくことが大切です。上記の代表的な5つの越権行為は、全部覚えてしまいましょう!
秘書の定型業務
日常的に行う以下のような定型業務は、秘書の判断で進めます。
- 日程管理
- 来客接遇
- 電話対応
- 環境整備
- 出張事務
- 文書事務
- 会議・会合
- 交際
- 経理事務
- 情報管理
- 上司の身の回りの世話
秘書の非定型業務
突然の来客や緊急の仕事、予期せぬ事態に対応するのが非定型業務です。必ず上司の指示や判断を仰いで、冷静に対処します。
- 予定外の来客
- 急な出張や残業
- 上司の急病
- 上司の交通事故
- 災害
- 盗難
- 不法侵入者
- その他予定外の仕事
効率的な仕事の進め方とは?
複数の仕事をする場合は、優先順位を考えて取り掛かることが大切です。緊急度が高く、期限が迫っている仕事を最優先しなければなりません。自分で判断しかねる場合は、必ず上司に確認して進めるようにします。
以上、お伝えした秘書検定2級3級の「職務知識」の勉強法をしっかり身に付けましょう。
次回は理論科目「一般知識」の勉強法について詳しくお伝えします。
1つ1つの出題科目を丁寧に学ぶことによって、ビジネスマナーの達人になれます。一緒に頑張りましょう!
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