社労士 効率的学習法シリーズの4回目は、前回に引き続き、社労士試験の試験科目の特徴と、科目別攻略法について残り5科目の分をご紹介していきます。
労務管理その他の労働に関する一般常識(労働一般常識)
社会保険に関する一般常識(社会保険一般常識)の特徴と攻略法
上記の一般常識2科目はそれぞれ「法規」「白書」「統計」の大きく3つに分類することができます。最も学習しやすいのは「法規」ですので、まずはこれを攻略するところから始まります。
択一式は労働一般常識5問、社会保険一般常識5問の計10問で出題されますが、労働一般常識は法規以外からの出題が多く、得点しづらい問題が多い傾向にありますので、まずは社会保険一般常識の法規の問題で合格基準点の4点を確保することを目標とします。
選択式では労働一般常識から1問、社会保険一般常識からも1問ずつ出題されます。法規のみならず白書や統計などから出題されることもあり、社労士試験の中では難易度の高い部類に入ります。
まったく初めて見るような文章などが出題されても、慌てず、これまでの学習で培ってきた知識を総動員して、その場で考えて選択肢から解答を選ぶという「応用力」「解答力」が必要になります。(この「応用力」「解答力」については、第6回のブログで詳しくご紹介したいと思います。)
健康保険法の特徴と攻略法
健康保険法とは、業務災害や通勤災害による傷病等について保険給付を行う労災保険に対し、会社員などやその家族の業務以外の傷病(私傷病)等について保険給付を行う「健康保険制度」について規定した法律です。
健康保険は身近な制度ではありますが、社労士試験においては選択式・択一式ともに難化傾向にあります。
かといって難問対策ばかりを行うのではなく、一部負担金割合や高額療養費算定基準額などの数字についてはきちんと暗記をすること、特に択一式では基礎知識で勝負できる問題を絶対に外さないことなどを目標にしていけば、合格基準点に達することは十分に可能です。
厚生年金保険法の特徴と攻略法
厚生年金保険法とは、会社員等や公務員の老齢・障害・死亡について年金等の保険給付を行うことを規定した法律です。
選択式については、基礎知識がきちんと備わっていれば十分に解ける問題が出題される傾向が続いています。
択一式についても同様なのですが、平成28年は平成27年10月の被用者年金一元化(公務員共済年金の統合)に関する規定が多く出題され、難易度が高くなりました。
年金関連科目は改正が多く行われますので、改正点には十分注意をして学習に臨みましょう。
国民年金法の特徴と攻略法
国民年金法とは、全国民共通の年金制度である「基礎年金」制度を中心とする法律です。
選択式では、改正のあった規定について具体的な数字などが問われることが多いため、改正点には十分注意して学習に臨みましょう。
また、択一式では、例えば年金加入記録から年金の受給権の有無などを判断させるようないわゆる事例問題が多く出題されるようになりました(これは厚生年金保険法でも同様です)。
こういった問題は、知識量が問われているのではなく、「知識を使ってどう解くか」が問われているということができます。
特に年金科目の学習は、単なる暗記で終わってしまうのではなく、問題演習を多く積むことで「解答力」を身に付けることを意識する必要があります。(こちらについても、第6回のブログで詳しくご紹介したいと思います。)
2回に渡って、各科目の特徴と攻略法をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。次回のテーマは「『早めに取り組む』ことで基礎知識が身に付く!過去問活用法」です。お楽しみに。
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