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夢の独立!これをやれば、開業時の節税に繋がる!

夢の独立!これをやれば、開業時の節税に繋がる!

税理士・なるき先生の税金お悩み相談室」では、税金に関する様々なお悩み解決をしていきます。
最終回は独立開業時の税金対策についてです。オンスク君と自分自身を照らしあわせながら、節税に活かしてみてくださいね。

オンスク君:先生、こんにちは!

なるき先生:こんにちは!オンスク君。
今日は、どんな用件ですか?

オンスク君:はい、この前、少しお話した独立開業について相談に来ました。
前みたいに手遅れにならないように、今回は事前相談です!

なるき先生:なるほど、いい心掛けですね。
それで、具体的にはどんなことを相談したいのですか?

オンスク君:はい。
まずは、独立開業するにあたって、税金面で有利になることがあるなら、それを教えてください。

なるき先生:わかりました。
今回は、法人設立ではなくて、個人事業主としての開業ということでいいですか?

オンスク君:はい。
まずは、個人事業主として開業して、軌道に乗ってきたら法人化しようと思っています。

なるき先生:なるほど。
そうすると、まずは独立開業するタイミングが大事ですね。

個人事業主の間は、会社員のときと同じく、所得に対して所得税が課税されます。
ですので、会社員としての給与所得を個人事業主の経費と相殺できれば、税金を低く抑えることができます。

オンスク君:えっと…どういうことですか?

なるき先生:わかりやすく、具体例を上げてみますね。

一般的に、開業直後は売上はそれほど伸びませんが、設備の購入費用などで経費は多くなるので、赤字になりやすいです。
仮に、開業1年目は200万円の赤字が出るとしましょう。

20X1年6月まで会社員として働いて(300万円の給与所得)、20X1年7月から個人事業主として開業する場合。
その年の所得は、給与所得の300万円と個人事業主のマイナス200万円を合算するので、300万-200万=100万円に対して税金が課せられます。

個人事業主の所得イメージ図

対して、開業を翌年(20X2年)の1月にすると、年が変わってしまうので合算できません。したがって、20X1年は給与所得だけとなり、300万円に対して税金が課せられます。

個人事業主の所得イメージ図

したがって、赤字が出そうだとわかっているなら、給与所得と相殺できるように開業時期を調整するといいと思います。

オンスク君:なるほど!!
そういう意味だったのですね!
開業直後は赤字になると思うので、うまく相殺できるように開業時期を調整するようにしてみます!

他に、開業のときに気をつけることはありますか?

なるき先生:他は、個人事業主になったら毎年、確定申告書を提出しなければならない、ということでしょうか。

オンスク君:そうか。会社員である今までは、年末調整だけで済ませていたけど、これからは確定申告が必要になるんですね。

なるき先生:そうですね。確定申告といっても、「白色申告」と「青色申告」があります。
どちらかを選択して確定申告をするんですが、青色申告をするためには、事前に、“所得税の青色申告承認申請書”という書類を税務署に届けないといけません。

青色申告にしたいと思ったときに、いつでも青色申告を選択できるように、“所得税の青色申告承認申請書”は、開業と同時に提出してしまった方がいいと思います。

オンスク君:なるほど。すぐに青色申告を選択しないとしても、開業時に提出しておけば、いつでも選べるようになるんですね!

なるき先生:その通りです!開業の年から青色申告を選択できるようにするためには、その年の3月15日か、開業日から2ヵ月経った日のいずれか遅い方の日までに、“所得税の青色申告承認申請書”を提出する必要がありますので、提出期限には気をつけてくださいね。

オンスク君:ということは、例えば、7月1日に開業してすぐに青色申告で確定申告したい場合は、2ヵ月後の9月1日までに提出するということですね。わかりました!
ありがとうございます!

あと、先ほど白色申告と青色申告があると言われましたが、どちらを選択した方が有利になるというのはあるのですか?

なるき先生:そうですね。
青色申告ですと、青色申告特別控除の適用によって所得を減らすことができたり、損失を翌年以降に繰り越すことができたりして、税制面では圧倒的に有利です。

オンスク君:だったら、すぐにでも青色申告を選んだほうがいいんじゃないですか!

なるき先生:早まらないでください!複式簿記を使って、きちんと帳簿を作成しなければならないなどのデメリットもあります。

また、青色申告が税制面で有利だといっても、利益が出ていないと、そもそも税金がかからないので、青色申告にする意味もありません。
したがって、まずは白色申告で始めてみて、利益が出てきたら青色申告に切り替えるといいと思いますよ。

税金のきほん講座「3-4. 確定申告の基本」

オンスク君:ふむふむ、なるほど。
僕の場合は、開業して直後は赤字になる見込みなので、はじめは白色申告で十分ですね。でも、いつでも青色申告を選べるように、“所得税の青色申告承認申請書”はすぐに提出するようにします!
複式簿記を使って帳簿を作成できるように、簿記も勉強しておかなきゃ…。

勉強になりました。
先生に教えていただいたことを参考にして、開業の準備を進めていきたいと思います!

なるき先生:はい、大変だと思いますが、がんばってください!
そして、しっかり稼げるようになったら、私を顧問税理士として雇ってくださいね!

オンスク君:もちろんです!
その時は、よろしくお願いします!
今日は、どうもありがとうございました!

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