「幸せを掴む おもてなし力アップ術」の最終回は、「作り笑顔はマナー違反」についてです。
「サービス業は笑顔なくしては成り立たない」と言われるほど笑顔は大切なことです。 笑顔は嬉しかったり、楽しかったりした時に自然に出るものですが、意外と難しく感じている人は多いみたいです。
以前、ある学生から「笑顔の作り方を教えてください」「碇先生の様にいつも笑顔を作りたいのです」と言われたことがありました。逆に私がその学生に「どうして、笑顔を作らなくてはならないのですか」と質問したところ「人に良く見られたいからです」との返答がきました。
私はその学生の返答に対して、とても違和感を覚えました。
笑顔は作るもの?!
確かに「第一印象を良く見せるための笑顔作りをする」とマナーの本に書かれていたり、マナー講話で聞いたことありますが、私にはちょっとギモンなのです。
私が常に笑顔でいられるのは、人への第一印象を良くするためではなく、人に会うことで自分の中でのワクワク感が堪えずあるからだと思うのです。「その人はどんな考えを持っているのか」、「どんなことに興味を持っていて、私にどんな話をしてくれるのか」という好奇心が私を笑顔にさせてくれるのです。
まず人にどう思われるのかではなく、自分がどう感じるかだと思います。好きな食べ物が自分の前にあったとき、美味しいと思ってもらうために笑顔を作ることをしないと思います。自分が大好きだから自然と笑顔が出てしまうのではないでしょうか。
先程の学生には「笑顔は作るものではありません。自然に出るものですよ」と伝えしました。その時、学生は少し妙な顔をしていましたが、説明をして納得してもらいました。
笑顔は相手主体ではなく、自分主体のもの
就活の面接でも本当に入社したい会社での面接では、未来の自分がその会社で働いていることを思い浮かべながら話すと自然に笑顔になりますし、真剣さがにじみ出るものです。
笑顔は相手主体ではなく、自分主体のものです。だからこそ一日一日を精一杯に生きて、楽しい経験や美味しいものを沢山食べて、感動できる心を豊かにしておくことです。
自然な笑顔を人に向けたときには、必ず相手はあなたに微笑み返しをしてくれるでしょう。
そして、さらに行っていただきたいこととして、周りの人にだけでなく、自分自身に対しても笑いかけていただきたいと思います。
自分が行った行動に対して、例え失敗したとしても自分を認めて、頑張ったことを褒めてあげてほしいのです。自分を認めている人は、人に対しても寛容に認めることができ好奇心が持てるはずです。それが笑顔を自然と出せる条件です。
『笑う門に福来たる』とは、自分を肯定的に捉えることのできる人のためにある言葉ですね。
まとめ
ここまで「幸せを掴む おもてなし力アップ術」と題して、お話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。ご自身が悩んでいたことが少しでも解決され、サービス接遇者としての醍醐味を感じていただけたら嬉しい限りです。
今後、皆さんがひとりでも多く、お客様の笑顔を増やし、幸せな「おもてなし」ができるように願っています。
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