「業界」って何のこと？就活生なら知っておきたい業界の分類

業種、業界、職種…就活生が混乱する言葉を解説

就職活動を始めるにあたり、真っ先に手をつけなさいと言われるのが「自己分析」と「業界・企業研究」ですが、よく似た言葉に業種や職種もあります。まずはこのよく似た言葉の違いをチェック。

業種とは企業の事業内容を指す言葉で、「製造業」「小売業」「情報通信業」など全部で19種類に分類されています。例えば、レストランが提供しているのは食事なので「飲食業」、スーパーは物を売っているので「販売業」といった具合です。

業界とは扱っている分野が同じ産業のことで、「メーカー」「サービス」「ソフトウエア・通信」など、全部で8つ。業種が異なっていても業界が同じ、ということは起こり得ます。先ほどのレストランとスーパーの場合、扱う商品は違うもののサービスを提供するという点では同じであるため、業界としてはサービス業に分類されるといった具合です。

職種は企業の事業内容とは関係なく、人単位での職業の種類のこと。営業や経理、マネージャー、仕入れなど、業界・業種に関係なく企業活動を支える役割のことですね。

就活生が知っておきたい業界の分類をチェック

キャリア形成のためには業種よりも業界に注目するべきです。業界は大きく分けると以下の8つになります。

上でも紹介した通り、業界は扱っている分野が同じものを指します。
例えば一口にメーカーといっても、食品、自動車、繊維など業種は様々です。小売にも百貨店、スーパー、コンビニなどの形態があります。

どの業界で働きたいかを見定めることが就活の第一歩ですが、これから就活を始める人にとって業界研究はなかなか難しいもの。
業界のリアルを知るためには、就活生向けの業界研究誌、就職サイトなどがよく知られていますが、業界団体のサイトや新聞などもおすすめです。手順としては、広く浅く業界について把握したあと、自分の興味がある業界について深く掘り下げて調べていくといいでしょう。

就活生に人気の業界って？人気の業界を見てみよう

さて、業界の言葉の意味と業界分類がわかったところで、どの業界が人気なのか見ていきましょう。

HR総研が2019年卒業予定の大学生・大学院生802人に行った調査によると、文系のトップ3は1位商社、2位建設・住宅・不動産、3位ソフトウエア・通信。理系のトップ3は1位食品メーカー、2位紙・パルプ・化学・素材、3位ソフトウエア・通信となり、長らく人気を誇っていたメガバンクがトップ3から脱落。
現在就活中の2020年卒から人気を集めているのは、航空会社や旅行代理店、ホテルや宿泊施設といった旅行に関連する業界や、優良企業が多い食品業界などです。

ちなみにリーマンショック後の2009年はスマホが普及し始めたことを受け、通信など新たなサービスを提供する業界が人気でした。就職氷河期の1998年は食品やメーカーなど安定した業界が、バブル期の1988年は金融や商社が人気を集めていました。 こうして見ると、学生の人気を集める業界と日本の経済がリンクしているのがわかりますね。

就活生が知っておきたい「業界」という用語についてご紹介しました。

業界…企業の事業内容 業種…扱っている分野が同じ産業 職種…人単位での職業の種類

よく似ていますが、意味は違うので話題に出てきたときに恥をかかないよう、しっかり違いを把握しておきましょう。

(参考)HR総研：「2019年卒学生 就職活動動向調査」（3月調査）結果報告　vol.1

参考URL：
https://shinsotsu.mynavi-agent.jp/knowhow/article/industry-list.html
https://shukatsu-mirai.com/archives/32047
https://shukatsu-mirai.com/archives/73406
https://www.in-fra.jp/articles/4306