経団連が加盟する会員企業に対して課している「大学3年生の3月1日から企業の広報活動解禁、大学4年生の6月1日から選考解禁」というルール。
この現行の就活ルールを廃止するという発表が経団連により行われ、大きな波紋が広がりました。
就活スタートを控えた2021年卒業予定の方は、このニュースを聞いて「自分達の就活のスケジュールは、どう変わるのだろう?」と不安に思われたかもしれませんね。
結論から言うと、2021年卒の方の就活スケジュールは、現行ルールが適用されることが決まりました。経団連のルール廃止はいったん保留とされ、当面の間はルールを保持するという発表が2018年10月29日に政府から行われたのです。
そんな2021年卒のための就活スケジュールをご紹介します。
就活スケジュール① 3年生になったら自己分析と業界・企業研究を開始
就職活動はまず「なりたい自分」について考えるところからスタートです。
企業の採用活動が本格化するのは4年の春からなので、3年生になったら自己分析と業界・企業研究を始めます。
「マスコミに行きたい」など明確に業界や業種が絞られているのなら、そのための対策を始めるのもこのころ。
「自分は何がしたいのか」「何ができるのか」という自己分析と、自分のやりたいことや強みを活かせる業界・企業研究は、切っても切り離せないものですから同時に進めましょう。
3年生の前半は、なりたい自分を見つける時期と言えます。
就活スケジュール② 3年生のうちにインターンシップに参加しよう
自己分析や業界・企業研究を終えて自分のやりたいことが見えてきたら、インターンシップに参加しましょう。インターンシップには
- 説明会型
- 短期プロジェクト型
- 長期就労型
の3つがあります。
参加方法も選考があるもの、先着順、学年不問で誰でも参加できるものなど様々です。
説明会型、短期型は大手企業に多く、就業経験というよりは企業のプロモーション活動の一環に近い位置づけであるため、実際の業務に関わる機会はほとんどありません。
長期就労型はベンチャー企業に多く、実業務に携われることがメリットですが、仕事と学業の両立をしなければならない大変さがあります。
業界のことが知りたいなら短期型、業種のことが知りたいなら長期型のインターンシップがおすすめです。
興味があるインターンシップにはどんどん参加するべきですが、インターンシップを採用活動の1ステップにしている企業も少なくないため、興味だけで参加すると後で自分の首を絞めることになりかねません。以前、私が勤務していた会社のインターンシップに「発電施設を見学したい」と書いて申込んできた学生がいたのですが、発電施設はうちにはないですから…。受け入れ側でもちょっとざわついた出来事でした。
インターンシップに参加するなら、少なくとも企業の業務内容くらいは把握しておきましょう。
OB訪問を始めるのもこの時期が妥当です。
就活スケジュール③ 説明会・ES提出は3~5月がピーク
経団連の現行の就活ルールでは「3月1日から採用のための広報活動が解禁」とされています。
ですから3月~5月は企業の説明会・エントリーシート提出がピークを迎える時期。
企業の合同説明会は多くの企業に触れることができる一方、目的を持たずなんとなく参加するだけでは実りのない時間となります。時期的にはすでに自分の志望する業種や業界をある程度絞っていますから、特定の業界だけの説明会などに参加するほうが効率的です。
またこの説明会も採用活動の1ステップとして見ている企業も少なくないため、心して参加しましょう。
エントリーシートは企業が指定する応募書類のこと。履歴書と似ていますが、企業が特に知りたいと思うことに焦点が当てられているのが特徴です。エントリーシートの入手方法、媒体は企業によって異なるので、志望する企業のエントリーシートの入手・提出方法は必ずチェックしておいてください。
就活スケジュール④ 選考・面接は6~8月、内定は10月以降
選考活動の解禁は6月1日なので、選考・面接は6月~8月がピークになります。最終選考から結果連絡までの時間は企業によって異なりますが、3日から1週間程度のところが多いようです。
採用の場合は電話や郵送、不採用の場合はメールであることが多いのですが、中にはなんの連絡もよこさない企業もあります。こうした合否の連絡を出さない方法は「サイレントお祈り」とも呼ばれ、就活生を悩ませる存在となっています。サイレントお祈りかどうかの目安は2週間とされていますので、選考や面接から2週間たってもなんの連絡もない場合は、こちらから「合否の連絡はいつになりますか」と聞きましょう。
経団連の就活ルールでは、内定を出すのは10月1日以降となっていますが、内々定は最終面接直後に出されるため、6月がピークとなっています。
当面の間は経団連のスケジュールで採用が進められていくため、就職活動が始まる1年前から自己分析と業界・企業研究を行い、本格的な就職活動が始まる3年生の2月までに準備を終わらせておくことが理想と言えるでしょう。ただ、ベンチャーや外資系など一部では、独自のスケジュールで採用活動を行っている企業もあります。
参考URL:
https://job.career-tasu.jp/2020/guide/more/schedule/
https://job.rikunabi.com/2020/contents/article/edit~schedule~index/u/
https://campus.doda.jp/career/job/000022.html
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