皆さん、こんにちは!
この連載「アロマテラピー検定1級2級の科目別勉強法」では、アロマ初心者からアロマテラピー検定1級を取得した筆者の経験をもとに、勉強法のコツやポイントなどをご紹介しています。
前回は、「精油のプロフィール(対象30種類)」について、「科名」「主な抽出部位」「精油抽出法」の覚え方や勉強法のポイントをお伝えしました。
第8回の今回は、アロマテラピー検定1級のみの範囲である「アロマテラピーのメカニズム」がテーマです。
脳の部位や仕組みなど内容が難しそうだと感じるかもしれませんが、ポイントを押さえた勉強法で攻略していきましょう!
「アロマテラピーのメカニズム」の概要と攻略ポイント
公式テキスト第5章「アロマテラピーのメカニズム」は、アロマテラピー検定1級の出題範囲です。
5章以降は1級のみで出題される内容となっており、比較的専門的な知識を覚える必要があります。
「アロマテラピーのメカニズム」では、精油の香りが、人間の身体や心にどのように伝わって作用するのかについて解説されています。
アロマテラピー検定1級の公式問題集を見てみると、「アロマテラピーのメカニズム」から出題されている問題は、70問のうち2問から3問程度。テキストに書かれた内容も、ボリュームはやや少なめです。
脳の構造や部位の名前が出てくるため、苦手意識を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、ご心配なく!「アロマテラピーのメカニズム」では、出題されやすい内容についてしっかりポイントを押さえると、点を取りやすいと私自身は感じていました。
ポイントとなる内容は以下のとおりです。
ポイント① においが伝わる伝達経路を覚える
人間は、何らかのにおいを嗅ぐと、まず鼻の奥にある「嗅上皮(きゅうじょうひ)」がキャッチして、脳の各部位に情報を伝えます。
「アロマテラピーのメカニズム」では、においが伝わるまでの伝達経路を覚えることが、非常に大切なポイントです。
伝達経路は、主に3つあります。
①「扁桃体」から「視床下部」へ届く経路…においの好き嫌いや感情を刺激する
②「嗅皮質」から「前頭葉」に伝わる経路…においからイメージを作って認識する
③「嗅皮質」から「海馬」に届く経路…においから記憶が喚起される
伝達の仕方や各部位の名前については、しっかりと覚えてチェックするのが肝心です。
公式テキストに書かれた脳の部位の名称は、ご紹介しているもの以外も頭に入れておくことをおすすめします。
ポイント② においの情報は大脳辺縁系がいち早くキャッチすること
何かしらのにおいを鼻がキャッチすると、においの分子情報が、欲求や感情を司る「大脳辺縁系」に素早く伝えられます。
また自律神経をコントロールしている「視床下部」に情報が伝達されることで、免疫機能に働きかける作用も期待できるのがポイントです。
どのような形で出題される?
アロマテラピー検定1級の試験では、「アロマテラピーのメカニズム」について、どのような形で出題されるのかチェックしてみましょう。
今回は、公式問題集から抜粋してご紹介します。
以下の文章のカッコにあてはまる語句として正しいものを1つ選びなさい。
(カッコには同一の語句が入る)
嗅覚器官から情動脳とも呼ばれる( )までの距離は短く、仲介する神経の数も少ないため、視覚や聴覚などの信号よりも嗅覚からの情報であるにおい信号のほうが( )へスピーディに到達する。
A.大脳辺縁系
B.小脳
C.大脳新皮質
D.前頭葉
出典元:アロマテラピー検定公式問題集(1999年9月創刊/2020年6月改訂版発行)
正解は、A.の「大脳辺縁系」です。
「アロマテラピーのメカニズム」に関連する問題は、当てはまる語句を文章の流れに添って答えるものが多い傾向にあるようです。問題自体も難しいものではなく、公式テキストの内容をきちんと理解していればわかるものがほとんどだと思います。
においがどのように伝達するのか、脳の各部位や仕組みについて理解することが大切になってくるでしょう。
「アロマテラピーのメカニズム」の勉強法は?
脳の構造など一見難しい用語が出てくる「アロマテラピーのメカニズム」ですが、ポイントさえ押さえれば覚える範囲も少ないため、そこまで難易度は高くないというのが筆者の感想です。
私自身、アロマテラピー検定1級の試験では、精油のプロフィールをはじめ、ほかの内容を覚えることを特に優先していました。
公式問題集では「アロマテラピーのメカニズム」に関する出題がそこまで多くないため、テキストに目をとおして覚えたのは、ほぼ1回きりだったと記憶しています。
テキストや公式サイトの図を参考に覚えよう!
覚える範囲はそこまで広くないとはいえ、普段馴染みのない用語はすんなりと頭に入りにくいのではないでしょうか。
テキストや日本アロマ環境協会の公式サイトでは、においが伝わる経路について、イラストや図を使ってわかりやすく説明されています。
実際に覚えるためには、文章だけを読むよりも、視覚を駆使して覚えることが効果的だと私は感じました。
また、実際に自分でノートにイラストや図を書いてみることもおすすめです。自分でなぞって書いてみることで、「大脳辺縁系って脳のこの部分なんだ!」と頭にインプットしやすいと思いました。
また、公式テキストでは、公式問題集で繰り返し出題されているにおいの伝達経路だけでなく、皮膚に精油が浸透していく経路なども紹介されています。
こちらも、イラストや図を見ながら、部位の名称や仕組みをきちんと理解しておくとよいでしょう。
今回は、アロマテラピー検定1級の試験範囲となる「アロマテラピーのメカニズム」について、概要や勉強法のコツを解説しました。
「アロマテラピーのメカニズム」の章では、専門的な用語が数多く出てきますが、覚える範囲はそこまでたくさんあるわけではありません。
ほかの出題範囲に時間を割くためにも、回数を絞って集中的に覚えてみてください。
難しい用語や脳の仕組みについては、文章だけでなく、イラストや図を見ながら学習すると覚えやすいでしょう。
次回は、「アロマテラピーとビューティ&ヘルスケア」をテーマにお送りします。
アロマテラピーを生活に役立てるために一歩踏み込んだ内容となっていますが、どのような勉強法が最適なのか、ぜひご覧ください。
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