プライベートはもちろん、ビジネスや医療現場など様々なシーンで役に立つ知識が習得できるアロマテラピー検定。私自身も、趣味で楽しんでいたアロマテラピーについてもっと詳しく学びたいという思いから、1級を取得しました。
連載「アロマテラピー検定1級2級の科目別勉強法」、前回は、香りテストの出題範囲や勉強のコツなどをご紹介しました。
第3回の今回は、試験科目「アロマテラピーの基本」と「きちんと知りたい、精油のこと」がテーマです。
アロマテラピー検定1級 2級を受験するうえで基本となる知識が盛り込まれていますが、覚えるべきポイントはそこまで幅広くないのでご安心くださいね。
ポイントを押さえた勉強法で効率よく学びましょう!
試験科目「アロマテラピーの基本」の概要は?
アロマテラピー検定1級 2級の公式テキストで第1章にあたる「アロマテラピーの基本」。アロマテラピーを学ぶうえで重要な、基本の考え方や定義などについて触れた章です。
この「アロマテラピーの基本」は、ボリュームも少ないため、特別な勉強法が必要なわけではありません。
公式問題集でも、第1章の内容は、2級・1級ともに、1問出題されるかどうかといったところですので、実際の試験では出題されない可能性もあります。
しかし、アロマテラピーを学び実践するうえで参考となることが書かれていますので、テキストにはしっかりと目を通しておきましょう。
ここでは「アロマテラピーの基本」のなかでも、アロマテラピー検定1級 2級の受験に役立つ用語や定義について簡潔にご説明します。
「アロマテラピーの基本」でチェックしたい用語は?
「アロマテラピーの基本」では、「精油(エッセンシャルオイル)」と「ホリスティック」という用語を覚えておくとよいでしょう。
「精油(エッセンシャルオイル)」は、植物の“香り成分”を凝縮して作られたオイルです。私自身、受験の際にはテキストを読み込んでいたつもりでしたが、精油とはどのようなものなのか問われたときに意外と頭から抜けていた箇所でした。
植物の花や葉からダイレクトに作られたわけではないということを、頭に入れておくとよいでしょう。
「ホリスティック」とは、英語で“全体的な”という意味をもつ言葉です。アロマテラピーでは、ホリスティックケアを推奨しています。身体の不調を治したいときに、悪い部分だけに焦点を当てるのではなく、心の状態や環境などを包括的にみて整えようという考え方です。
この2つの用語は、アロマテラピー検定1級 2級を受験するうえでも、アロマテラピーを日常に取り入れるうえでも大切な言葉といえますので、ぜひご自分でも理解を深めておいてくださいね。
アロマテラピーの定義とは?
公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)によると、アロマテラピーは、「植物から抽出した香り成分である「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、美と健康に役立てていく自然療法」だと定義されています。
アロマテラピー検定1級 2級では、基本中の基本となる部分ですので、どのような形で出題されても大丈夫なように理解しておきましょう。
AEAJの公式ホームページには、アロマテラピーの定義について記載されたページがありますので、ぜひご自分でも詳細をチェックしてみてください。
「きちんと知りたい、精油のこと」の概要は?
アロマテラピー検定1級 2級の公式テキスト第2章では、「きちんと知りたい、精油のこと」について詳しく説明されています。
「アロマテラピーの基本」でも触れられていますが、アロマテラピーを活用するうえで基本となるのが、精油(エッセンシャルオイル)です。
「きちんと知りたい、精油のこと」では、精油にまつわる様々な内容(精油が持つ性質についての特徴や、精油によってもたらされる作用、精油を正しく選ぶ方法、精油の抽出方法など)が織り込まれています。
この第2章の内容について、公式問題集の中では、2級(全55問)は6~8問、1級(全70問)は5問~7問程度、出題されていました。実際の試験でも、同程度の問題数が出題される可能性があるので、参考にしてみてください。
勉強法のコツですが、まんべんなく内容を読み込みながらも、特によく出題されている項目について、ポイントとなる用語や特徴を重点的に頭に入れておくことが大切です。
「精油の性質」や「精油の抽出方法」は要チェック!
アロマテラピー検定1級 2級の試験では、精油の性質や精油の抽出方法についてよく出題される傾向があります。
精油の性質については、一度テキストに目を通すと理解しやすいので、きちんと読み込んでくださいね。
精油の抽出方法については、次の項目で改めてご説明しましょう。
精油の抽出方法を上手に覚えられる勉強法は?
アロマテラピー検定1級 2級の試験では、「きちんと知りたい、精油のこと」に記載されている精油の抽出方法をしっかりと理解しておきましょう。
精油の抽出方法は全部で5つ!
第2章「きちんと知りたい、精油のこと」では、精油の抽出方法について、5つのタイプを挙げています。それぞれの特徴について簡単にまとめたので、ご参考ください。
① 水蒸気蒸留法
原料となる植物を、蒸留釜で蒸気を吹き込んだり沸騰させたりして気化させる方法。蒸留を行う過程では、精油だけでなく、化粧水としても使われる芳香蒸留水(フラワーウォーター)ができる。
② 圧搾法
果皮から香りを抽出する圧搾法は、主に柑橘系の精油を作る際に利用されている。圧搾機のローラーで、遠心法によって水分を分離させる仕組み。低温圧搾(コールドプレス)とも呼ばれている。
③ 揮発性有機溶剤抽出法
繊細な花の香りがする精油を抽出するために用いられる方法。香り成分を抽出する過程では、ワックス成分を含有したコンクリートと呼ばれる半固形の成分が得られる。この方法で作られた精油は、アブソリュートと呼ばれている。
また、同じ方法で樹脂から抽出した精油の呼び名は、レジノイドという。
④ 油脂吸着法
油脂を使って抽出する昔ながらの方法で、現在ではあまり使われていない。常温にて抽出する冷浸法(またの呼び名をアンフルラージュ)、加熱して抽出する温浸法(またの呼び名をマセレーション)の2パターンある。
⑤ 超臨界流体抽出法
1970年代に開発された、二酸化炭素をはじめとした液化ガスを用いた抽出方法。装置を設置するためには費用がかかるため、一般的には普及していない。
精油の抽出方法を覚えるコツは?
アロマテラピー検定1級 2級の試験では、「精油のプロフィール」に出てくる精油の抽出方法についての問題が高頻度で出題されています。
ポイントは、アロマテラピー検定1級 2級で対象となる精油の抽出方法は、「水蒸気蒸留法」「圧搾法」「揮発性有機溶剤抽出法」のうちのどれかだということ。
つまり、試験で特定の精油の抽出方法について問われた場合は、3つの抽出方法のどれかが当てはまるのです。
また、アロマテラピー検定1級 2級の試験では、それぞれの精油を抽出する過程でできる液体や成分について頻繁に出題される傾向があります。
精油の抽出方法や過程については、「精油のプロフィール」を学ぶ際にも重要となりますので、各抽出方法にはどのような特徴があるのか(例えば、水蒸気蒸留法では、蒸留を行う過程で芳香蒸留水が得られることなど)、公式テキストの「きちんと知りたい、精油のこと」で、しっかり読み込んでおきましょう。
連載「アロマテラピー検定1級2級の科目別勉強法」、第3回の今回は、試験科目「アロマテラピーの基本」と「きちんと知りたい、精油のこと」について、それぞれの概要や出題されやすいポイントを、私自身の経験をもとにしながらご紹介しました。
「アロマテラピーの基本」では、アロマテラピーについて、基本の考え方をしっかり理解できるようにしておきましょう。
「きちんと知りたい、精油のこと」では、精油の性質や精油の抽出方法について、きちんと覚えておくことがポイントとなります。
特に、精油の抽出方法は、後に出てくる「精油のプロフィール」を学ぶときにも関連しますので、どのような特徴があるのか理解を深める勉強法がおすすめです。
さて次回は、試験科目「アロマテラピーの安全性」について、概要や勉強のポイントをご紹介します。ぜひご覧になってくださいね。
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