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FP2級の勉強法③ 自分に合った保険とは?「リスク管理」

FP2級の勉強法③ 自分に合った保険とは?「リスク管理」

皆さん、こんにちは!
この連載では、知名度上昇中のFP2級の勉強法について、全7回にわたりご紹介していきます。第3回のテーマは試験科目「リスク管理」の勉強法です。

リスク管理とは、「保険」を中心とした内容です。筆者もそうでしたが、FP2級、3級問わずに「リスク管理」で混乱しがちなのが「保険」という言葉。

前回の「ライフプランニングと資金計画」で学んだ「保険」というのは国民全員に加入義務がある公的な保険です。一方、今回出てくる「保険」は、個人の意思で加入する民間の保険(※)になります。
※後述する自賠責保険を除く

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リスク管理」FP3級と2級の違いはどこ?

「リスク管理」において学ぶ内容は、3級も2級も大きく変わりませんが、2級になると他の科目同様、正答を選ぶためには幅広い知識が必要になります。

3級であれば、以下のように、1つの商品についての正誤を答える形式が中心でした。

定額個人年金保険(保証期間付終身年金)では、保証期間中については被保険者の生死にかかわらず年金を受け取ることができ、保証期間経過後については被保険者が生存している限り年金を受け取ることができる。
(出典:2018年9月3級学科試験第1問(7))

しかし2級になると以下のように、適切もしくは不適切な選択肢を4つから選ぶという形式になります。

個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.変額個人年金保険では、保険料の特別勘定による運用成果によって、将来受け取る年金額等が変動するが、死亡給付金については基本保険金額が最低保証されている。
2.終身年金では、被保険者が同年齢で、基本年金額や保険料払込期間、年金受取開始年齢など契約内容が同一の場合、保険料は被保険者が女性の方が男性よりも高くなる。
3.確定年金では、年金受取開始日前に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、死亡給付金受取人が契約時に定められた年金受取総額と同額の死亡給付金を受け取ることができる。
4.保証期間のない有期年金では、年金受取期間中に被保険者(=年金受取人)が死亡した場合、それ以降の年金は支払われない。
(出典:2020年1月2級学科試験問12)

そのため2級の勉強では、FP3級で学んだ知識をより確実にすることが大切です。

FP2級の学習ポイント① 家族を守れ!生命保険

リスク管理で学ぶ保険は、生命保険、損害保険、その他のジャンルに属する第三分野の保険の3種類に分けられますが、この中で最もしっかりマスターしておきたいのが生命保険です。

生命保険とはその名の通り生命にかかわる「死亡保険」であり、一言でいえば「自分が死んだ時」に家族の生活を守るための補償金が支払われる保険です。

多くの生命保険は「自分が死んだとき」の補償内容を手厚くするのが一般的ですが、一定期間を生き延びた場合に満期保険金などが支払われる「生存保険」や、死亡保険と生存保険を組み合わせた「生死混合保険」というジャンルも存在します。

その他「子供保険(学資保険)」というものもあり、これは子供の進学や満期時に応じて祝い金が支払われる保険です。
途中で親が亡くなった場合には今後の保険料は免除され、以降も当初の契約通り祝い金を受け取れるので、お子さんがいる方にはとても安心ですよね。

このように、様々な種類の保険の商品内容と特徴をきちんと覚えておきましょう。ご両親やご家族の事を考えながら保険商品を比較してみるようにすると、自然と知識を身に付けていくことができますよ。

また、2級では、契約手続きや契約者貸付けなど、実務に直結しやすい内容も出題される傾向があるので、こちらもしっかり確認しておいてくださいね。

FP2級の学習ポイント② 事故はどうする?相手も守る損害保険

損害保険といえば、地震や火事などで自宅に被害が生じた際の保険である「地震保険」や「火災保険」をイメージすることが多いと思います。

火災保険は「住宅火災保険」と「住宅総合保険」に分かれます。
住宅火災保険は、落雷や爆発による火災や「消防活動による水漏れ」を中心に補償する保険ですが、総合保険ではそれに加えて「水害」や「盗難」に対しても補償の対象となります。
しかし両方とも「シロアリ被害」や「地震、噴火、津波」による損害は対象としていません。

そのため地震時の損害を補償する「地震保険」が用意されているのですが、実は単独では加入することができず「火災保険のオプション」として加入する必要があります。

また、車を所有した時に強制加入となる自動車損害賠償責任保険(自賠責)では、人に対する賠償を補償します。死亡させた場合は最高3,000万円、傷害では最高120万円、後遺障害では75万円~4,000万円という補償内容です。

「加害者」が事故を起こした際に被害者に対してお金を支払う能力がなかったら、被害者は泣き寝入りしてしまいますよね。それを防ぐために、自動車を保有した場合には、任意加入の保険とは別に強制加入の「被害者の保護」を目的とした自賠責保険があるのです。

なお自賠責保険は「被害者を守る」保険なので、仮に加害者が飲酒運転をした場合にも保険金は被害者に対して支払われます。こういった制度の意図を理解することがFP2級の勉強法につながります。

また、2級では税務に関しての知識も問われることが多くなるので、こちらもあわせて確認しておきましょう。

FP2級の学習ポイント③ 自分を守れ!第三分野の保険

「第三分野の保険」とは、個人の「生死」や「損害」とは全く違う視点からみた保険。

がんやその他の病気で入院した時に、少しでも医療費を負担してくれる保険があればありがたいですよね。第三分野の保険とは一言でいえば、自分が介護や医療が必要となった時に費用を負担してくれる「がん保険」や「医療保険」などの保険です。

損害が発生した時に支払われる「損害保険」とも、生き死にに関わる「生命保険」とも、全く違うタイプの保険ということですね。

例えばがんになったり、介護が必要となったりした場合には、公的な医療や介護保険だけでは生活を賄いきれない場合があります。

そのため民間会社の「がん保険」や「介護保険」に加入することによって、自分自身が「いざ」となった時に医療費などの上乗せをもらえる保険となります。

これらの第三分野の保険の商品性や特約なども広く理解しておく必要があります。

FP2級の勉強法

今回はFP2級の試験科目の1つ「リスク管理」について、勉強法をご紹介しました。

保険には第一、二、三分野と分けられており、それぞれに特徴があります。どういう理由で分野が分けられているのか?それぞれの補償内容はどういう風に違うのか?しっかりと確認する必要があります。

FP2級では3級と比べて問題の内容を深く問われる内容が多くありますので、保険の内容を深く理解することが点数アップへの近道です。「リスク管理」のために保険をどう活用するか、ということも問われますので、自分に置き換えて考えるようにすると理解が進みます。

次回は試験科目「金融資産運用」の勉強法をご紹介します。ぜひご覧ください。

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