皆さん、こんにちは!
この連載では、知名度上昇中のFP2級の勉強法について、全7回にわたりご紹介していきます。
第2回の今回は、試験科目「ライフプランニングと資金計画」を抜粋しながらご紹介します。この科目においては、‟将来を見据えて行う勉強法“が重要です。
目次
「ライフプランニングと資金計画」3級と2級の違いは?
「ライフプランニングと資金計画」の中で重要なのは、社会保険や公的年金などの社会保障制度です。FP3級でも学ぶ内容ですが、FP2級になるとより細かい規定まで出題されるようになります。
例えば、介護保険に関する問題を見てみましょう。3級では、
公的介護保険の第2号被保険者は、市町村または特別区の区域内に住所を有する(①)以上(②)未満の医療保険加入者である。
(出典:2020年1月3級学科試験 第2問(32))
など、基本的な制度について問う内容が中心です。しかし2級になると、
公的介護保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.公的介護保険の保険給付は、保険者から要介護状態または要支援状態にある旨の認定を受けた被保険者に対して行われるが、第1号被保険者については、要介護状態または要支援状態となった原因は問われない。
2.公的介護保険の第2号被保険者のうち、前年の合計所得金額が220万円以上の者が介護サービスを利用した場合の自己負担割合は、原則として3割である。
3.要介護認定を受けた被保険者の介護サービス計画(ケアプラン)は、一般に、被保険者の依頼に基づき、介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成するが、所定の手続きにより、被保険者本人が作成することもできる。
4.同一月内の介護サービス利用者負担額が、所得状況等に応じて定められている上限額を超えた場合、所定の手続きにより、その上限額を超えた額が高額介護サービス費として支給される。
(出典:2020年1月2級学科試験 問題3)
と、運用の流れや規定についても詳しい知識が求められます。「なんとなく知っている」では正解を導き出すことができないため、それぞれの項目をきっちり読み込んでいくことが必要です。
また、FP2級では企業を対象とした「中小法人の資金計画」が登場しますので、こちらもキャッチアップしてください。
FP2級の学習ポイント① ライフプラン策定に役立つ資金計画をマスター
人生のお金の設計を行うライフプランニング。子供の教育や、住宅を取得するにはお金がかかりますよね。そういったお金が必要なときに資金を調達する方法、例えば教育費なら奨学金や教育ローン、住宅購入なら住宅ローンなど、どんな手段や制度があるかについて学びます。
FP2級での学習のポイントは、それぞれの手段におけるメリット、デメリットの違いをきちんと理解し、説明できるようにしておくこと。
教育資金で言えば、ケースに応じた奨学金や教育ローンの使い分け。住宅ローンでは、「財形住宅融資」「フラット35」の詳細や条件、返済方法や金利の仕組みはもちろん、住宅ローンの借り換えの計算も行えるようにしておきましょう。条件を変えて試算を繰り返す勉強法を行うと、自然と身に付いてきますよ。
細かい内容が多くなりますが、「ライフプランニングと資金計画」の科目では、自分の将来を思い浮かべながらテキストを読むのがおすすめの勉強法です。「〇歳までには家を買いたいな。ローンは月々いくらになるだろう?」などと具体的に考えてみると、勉強自体が楽しくなるし、理解も深まりますよ。
FP2級の学習ポイント② こんなところを保障している!「社会保険」
医療保険(健康保険)、年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険などの社会保険。私たちの生活を守ってくれる公的な保障制度です。
FP3級では制度や仕組みの概要を知っていれば答えられる問題が多いのですが、先の介護保険の例題のように、FP2級になるとより細かい部分まで問われるようになります。被保険者の要件や給付要件、保険料などをしっかり読み込むようにしましょう。
例えば、雇用保険については失業給付のほか、3種類の「雇用継続給付」や、スキルアップのために学校に通ったりした場合に費用の一部が給付される「教育訓練給付」などの制度についても把握しておきましょう。
社会保険は意外と身近な制度ですので、得意科目にするつもりで取り組んでみましょう。
FP2級の学習ポイント③ 老後の生活費は?「年金について」
最近は老後の資金問題が話題になっていますよね。日本の年金制度では、国民年金をべースに、被保険者の区分ごとに異なる制度が設けられています。
制度の概要にプラスして、被保険者の条件や給付条件、方法などを整理しておきましょう。遺族給付や障害給付についても再確認が必要です。
また、公的年金とあわせて利用できる企業年金や確定拠出年金などの仕組みも、よく出題されるポイント。「安心して老後を暮らすには、どんな方法があるのだろう?今からできることはあるかな?」と、自分事としてとらえるようにする勉強法が効果的です。
FP2級の学習ポイント④ FP2級ならでは!「中小法人の資金計画」
「中小法人の資金計画」という項目、FP3級には無く、FP2級から登場する項目です。中小法人の資金計画とは、簡単に言うと「企業はどのようにしてお金を調達するのか?」という内容です。
その他にも貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)といった「財務諸表」の内容を理解する必要があります。これらは、会社の経営状態を知る指標になります。自分の会社や取引先の会社などを分析してみるのも1つの勉強法。理解が深まるうえ、ビジネスに役立つ機会も出てきますよ。
「ライフプランニングと資金計画」の科目で学ぶ内容は、実生活に直結することばかり。ですので、「将来自分はどうなるんだろう?どうしたいんだろう?」というように将来を見据えて興味をもって勉強すると、内容の深い理解につながるのでおすすめですよ。
次回は「リスク管理」をご紹介しますので、ぜひご覧くださいね。
FP2級講座参考URL:
https://www.jafp.or.jp/exam/mohan/files/g3_202001_q.pdf
https://www.jafp.or.jp/exam/mohan/files/g2_202001_q.pdf
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