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個人事業主なら知っておきたいイデコのイロハ|個人事業主におすすめ「FP」資格

個人事業主なら知っておきたいイデコのイロハ|個人事業主におすすめ「FP」資格

皆さんこんにちは!FP資格を活かした「独立系フリーランス」として活動している、川村秀俊です!

皆さんはiDeCo 「イデコ」といい、以下本文中ではカタカナで記述します。)はご存知でしょうか?
イデコとは私的年金である確定拠出年金の1つで、個人事業主の老後の資産形成に役立ちます。

今回はちょっと難しい内容も入っていますが、将来のために個人事業主ならずとも知っておきたい知識ですから、がんばって読んでみてくださいね!

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そもそも「イデコ」とはどんなもの?

そもそも「イデコ」とはどんなもの?

確定拠出年金とは、公的年金に上乗せで支給される年金(私的年金)です。
確定拠出年金の種類には、掛金を企業が負担する企業型年金と、個人が負担する個人型年金があります。

(うーん、難しいけどもう少しお付き合いください)

簡単に説明すると、企業型年金は、企業と勤務する従業員の合意で決められる年金制度ですので、個人事業主には関係がありません。
個人事業主は、希望すれば国民年金基金連合会が実施する、個人型確定拠出年金(これをイデコといいます)に加入することができます。
詳しく正確に理解したい方は、以下の国民年金基金連合会のイデコ公式サイトで確認することができます。
https://www.ideco-koushiki.jp/

(ここまで頑張って読んでいただきありがとうございました。ここからは楽になります)

老齢基礎年金だけでは足りない!老後資金対策

1ヵ月でも厚生年金の加入期間があれば、老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受給することができます。

しかし、皆さんがお勤めの会社を辞めて個人事業主として独立するとなると、国民年金だけに加入することになり、厚生年金保険料が少ないのでの老齢年金の総額は下がりますよね?

そこでまず考えることは、国民年金(老齢基礎年金)の受給の繰り下げです。
最長70歳まで繰り下げ可能で、0.7%×月数(65歳から70歳までの60ヵ月)が増額されますので、受給できる金額は0.7%×60ヵ月。毎月の受給額を42%も増やすことができますよ。

イデコの活用で老後に余裕が持てる

ここから、まさに個人年金の世界に入っていきます。
先ほどのおさらいをすると、個人型確定拠出年金を、イデコと呼ぶことは勉強しました。そして実施主体は国民年金基金連合会であり、個人事業主はこれに加入することができることも上述したとおりです。

でも、気になるのは掛金の負担ですよね?
掛金は5千円から1千円単位で、個人事業主の拠出限度額は月額6万8千円までで、加入者個人が拠出します。掛金の額を変えたいときは、毎年12月から翌11月の間で年1回だけ変更できます。

年額では最大81万6千円の掛け金を負担することができますが、個人型確定拠出年金の拠出限度額は国民年金基金と合算した合計額になることに注意してくださいね。

なお、受取額は、掛金・ご自身の運用や利回りによって変わります。
例えば年齢35歳、年収500万円、掛金を満額の6万8千円で60歳まで積み立てたと、前述のイデコ公式サイトでシミュレーションすると、積立総額は2,040万円になります。(あくまでも試算ですので、皆さんも自分の状況に応じて計算してみましょう!)

ここが知りたかった!イデコの魅力

ここまで読んでいただいた皆さん、数字や制度が複雑なのでお疲れになったかと思います。ここからは、いよいよイデコのメリットを学んでいきましょう!

1. 掛金は全額所得控除。所得税・住民税額が軽減
(所得控除として、小規模企業共済等掛金控除に該当)
2. 運用益が非課税
(通常の投資だと運用益に課税されますが、イデコについては課税の措置が凍結されています)
3. 給付時は一定額が非課税
 ① 年金として受給した場合…所得税等の計算上、公的年金等控除ができ、標準的な年金額までは非課税となる 
 ② 一時金として受給した場合…退職所得に該当し、所得税等の計算上、退職所得控除がある

例えば上の3.②についてですが、先程の試算で求めた積立総額2,040万円を一括で受け取った場合は退職所得となり、退職所得控除額は1,150万円となります。
さらにこれを下記のとおりの計算式に当てはめると、退職所得金額は445万円となりました。所得金額を大幅に下げられるのです。

(注)退職所得の計算式は「(収入金額-退職所得控除額)×2分の1」です。先程は35歳から60歳まで積み立てたとしているので、勤続年数を25年としています。

「イデコ」の魅力

今回の長くてちょっと難しい記事を、ここまで読んでいただきありがとうございました。

今回のポイントは、イデコを使う前に公的年金等で最大限の手当てをすることの大切さと、イデコの税制面での優遇です。

FP業務は1つの問題に対して、多方面からの視点が必要になります。今回も、個人事業主の財布を最初から痛めない公的年金からアプローチし、補完的にイデコを使いました。

問題となる事象は1つでも、ライフプランニング、リスク管理、タックスプランニングなどの知識をFP資格で学ぶと、皆さんが個人事業主やフリーランスをする際に、より役立つと思いますよ。

次回は連載の最後として、個人事業主の確定申告についてお話しします。ぜひご覧ください。

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