TAC宅建士講座の才間と申します。
連載「これだけは押さえよう!宅建直前期重要論点(全10回)」、第9回は、その他関連知識の重要論点について取り上げます。
目次
その他関連知識 重要論点①「地価公示法」
勉強のポイント
★「地価公示法」と、「不動産鑑定評価規準」のどちらかから1問が出題されます。
例年、交互に出題される傾向にあり、昨年、「不動産鑑定評価規準」から出題されたので、今年は「地価公示法」にヤマを張って良いでしょう。
問題を解いてみましょう。
不動産鑑定士は、公示区域内の土地について鑑定評価を行う場合において、当該土地の正常な価格を求めるときは、公示価格と実際の取引価格のうちいずれかを基準としなければならない。
以下、回答です。
× 「公示価格と実際の取引価格のうちいずれかを」という点が×です。不動産鑑定士が公示区域内の土地について鑑定評価を行う場合、「公示価格を基準とする」必要があります。選択の余地はありません。「指標」と「基準」の違いをおさえておきましょう。
その他関連知識 重要論点②「(地方税) 固定資産税」
勉強のポイント
★例年、税金の問題が2問出題されます。内訳は、「地方税」に関する問題と、「国税」に関する問題です。
★「地方税」からは「不動産取得税」と「固定資産税」のうち、どちらか1問が出題されます。例年、交互に出題される傾向にあり、昨年、「不動産取得税」の方から出題をされたので、今年は「固定資産税」にヤマを張って良いでしょう。
問題を解いてみましょう。
※一問一答形式です。
(1) 市町村は、財政上その他特別の必要がある場合を除き、当該市町村の区域内において同一の者が所有する土地に係る固定資産税の課税標準額が30万円未満の場合には課税できない。
(2) 新築された住宅に対して課される固定資産税については、新たに課されることとなった年度から4年度分に限り、2分の1相当額を固定資産税額から減額される。
以下、回答です。
(1) ○ 問題文の通りです。
(2) × 床面積が50㎡以上280㎡以下の新築住宅は、3年間、120㎡までの税額が2分の1になります。つまり、「4」年度分が×。
その他関連知識 重要論点③「(国税) 登録免許税」
勉強のポイント
★国税から1問が出題されますが、出題間隔や費用対効果を考えますと、「登録免許税」を押さえておくと良いでしょう。
特に、「住宅用家屋の税率の軽減措置」について確認しておきましょう。
問題を解いてみましょう。
住宅用家屋の所有権の移転の登記に係る登録免許税の税率の軽減措置は、贈与により取得した住宅用家屋について受ける所有権の移転の登記にも適用される。
以下、回答です。
× この軽減措置の適用要件として、「売買や競落」により取得したことが求められており、贈与により取得したのでは×となっています。
その他関連知識 重要論点④「住宅金融支援機構」
勉強のポイント
★例年1問出題される傾向にあります。
「フラット35」の特徴と、「機構が直接融資をする場合」について押さえておきましょう。
問題を解いてみましょう。
※一問一答形式です。
(1) 証券化支援事業(買取型)の住宅ローン金利は全期間固定金利が適用され、どの取扱金融機関に申し込んでも必ず同一の金利になる。
(2) 機構は、災害復興融資、財形住宅融資、子育て世帯向け・高齢者世帯向け賃貸住宅融資など、政策上重要で一般の金融機関による貸付けを補完するための融資業務を行っている。
以下、回答です。
(1) × 貸付金利は金融機関によって異なりますので、「同一の金利」にはなりません。
(2) ○ 問題文の通りです。災害、子ども、お年寄りのサポートといった、「社会貢献性は高いが、営利性が低く、民間の金融機関だけでは対応が難しい事柄」に関する融資業務を行っています。
次回(10/5配信予定)も引き続き、「その他関連知識」の重要論点を取り上げます。
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