連載「インテリアコーディネーターの科目別勉強法、 第3回である今回は科目「1. インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること」「2. インテリアコーディネーターの仕事に関すること」についてお伝えします。
インテリアコーディネーターの誕生やその背景についても解説したうえで、リフォームの提案をどのような手順で行っているのかなどの仕事内容も説明します。試験に必ず出題される大切な箇所の勉強法も交えて紹介していきましょう。
インテリアコーディネーター試験の科目一覧 |
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1. インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること ←今回はココ! |
2. インテリアコーディネーターの仕事に関すること ←今回はココ! |
3. インテリアの歴史に関すること(連載第4回) |
4. インテリアコーディネーションの計画に関すること(連載第5回) |
5. インテリアエレメント・関連エレメントに関すること(連載第6回)(連載第7回) |
6. インテリアの構造・構法と仕上げに関すること(連載第8回) |
7. 環境と設備に関すること(連載第9回) |
8. インテリアコーディネーションの表現に関すること (連載第10回) |
9. インテリア関連の法規、規格、制度に関すること(連載第11回) |
1. インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること
科目の概要について
まずは試験科目「1. インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること」の概要を説明していきましょう。
日本では古くから障子や襖で区切られた部屋に床座式の生活をしてきましたが、欧米の生活文化が入ってきたことで一般にも洋風住宅が浸透するようになりました。
ドアで区切られた部屋でイスに座った生活をするようになり、新たに「インテリア」という概念が作られました。
1973年にインテリア産業振興対策委員会が設置され、個人のライフスタイルに合わせたインテリアの提案がされるようになり、家具や照明、設備機器といったインテリアエレメントの供給産業が確立。
こうして住み手に合わせた生活空間とおしゃれな部屋作りができるよう、インテリアコーディネーターが登場したのです。
おすすめの勉強法
「インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること」自体から問題が出るというのではなく、「インテリアコーディネーターの仕事に関すること」と組み合わせた文章題で出題されることがあります。
試験の50問中3~4問出題されるため、過去問題を解いていき文章題に慣れるようにするのがおすすめの勉強法です。
「インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること」を踏まえたうえで、次の「インテリアコーディネーターの仕事に関すること」を学びましょう。
2. インテリアコーディネーターの仕事に関すること① 提案
「インテリアコーディネーターの仕事に関すること」には大きく分けて2種類の業務があります。それはお客さまへの提案と見積りであり、インテリアコーディネーターの仕事をするうえで重要な業務となっています。ここでは、提案から解説していきましょう。
「インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること」でも触れたように、お客さまの要望が多岐にわたることから個々に合わせたインテリア提案の必要性が高まりました。また部屋や建物の改修・模様替えという、いわゆるリフォームをするうえでは、まずは資料作りが欠かせません。
お客さまへの提案(プレゼンテーション)をわかりやすく相手に伝えるため、ポートフォリオと呼ばれる過去の実績をまとめた資料を用意。
他にもコンセプトボードというお客様の要望や計画の方針をまとめた資料を作成します。
その後、エレメントをまとめたエレメントボード、色彩のイメージをまとめたカラースキームボードを作成していくのです。
おすすめの勉強法
インテリアコーディネーターの提案(プレゼンテーション)の仕事の勉強法において、注意が必要なのは用語の名称をまちがえて覚えてしまわないこと。
下記の例題(問題文に合う用語は何かと問われた例)で解説していきましょう。
例題:
これまでの仕事の実績を写真や図面にしてファイリングした○○を準備しておくことも必要である。
(1)フェイスシート
(2)スケッチパース
(3)ポートフォリオ
一見するとどれも答えとして合っていそうですよね。ここでは「ポートフォリオ」が正解となるのですが、まぎらわしい語群に惑わされないよう、語群を見る前に問題文を見て用語を思い出せるようにするといいでしょう。
特にインテリアコーディネーター試験では「〇〇ボード」と呼ばれる用語が多く見られるので、自身で表にしたり、整理して書いておいたりすると覚えやすいですよ。
2. インテリアコーディネーターの仕事に関すること② 見積り
見積りの仕事内容と項目の種類、単価について
「インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること」の章で触れた、家具などの供給増加ですが、あわせて見積りの項目なども細分化しました。
見積りとは金額と項目が書かれた書類であり、解体撤去費や仮設費、諸経費といった項目が並びます。
例えば仮設費はリフォームする際に床や壁を傷つけないよう保護(養生)するための費用、諸経費は会社経費とも呼ばれ、会社が負担する経費や営業利益を指します。
そうした見積りの項目に対し、「単価」も聞き慣れない用語の1つ。見積りの際は、人工(にんく)を単位としており、1人の施工者が1日に働く単位を表しています。
「何人工×単価」が何円、仮設費に何円…と見積りを作り、それを他の会社と相見積して業務を受けるのが一連の流れとなります。相見積は他社との費用の比較になるため、行わないこともありますよ。
インテリアコーディネーターの仕事における見積り業務では、必要な家具、内装の把握から必要な数量や人工の確認といった一連の流れがあります。その流れを踏まえたうえで、項目ごとになぜ必要なのかを意識するのがおすすめの勉強法ですよ。
おすすめの勉強法
「インテリアコーディネーターの仕事に関すること」の出題数は50問中3~4問であるため大切な範囲。
しかし見積りの用語には、次の例題のようにまぎらわしい問題もあります。
例題:
材料と工費を一緒に見積もることは○○という。
(1)材積費
(2)材工費
「材工費」が正しい用語ですが、「材積費」という用語もあると迷いますよね。見たことのない用語があっても迷わないように、テキストにある用語は一通り確認するのが勉強のポイント。 また、映像を見たり解説を耳で聞いたりするオンライン学習サービスの講義で学ぶ勉強法もいいでしょう。より用語の理解が深まりますよ。
連載「インテリアコーディネーターの科目別勉強法」、今回は、科目「1. インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること」「2. インテリアコーディネーターの仕事に関すること」の勉強法について解説しました。
インテリアコーディネーターの仕事には、お客さまの要望に合うインテリアデザイン・リフォームの提案だけではなく、見積りの作成業務もあります。合格のためには、用語の意味をしっかり把握するのが大切です。
次の第4回では科目「3. インテリアの歴史に関すること」の勉強法について解説していきましょう。
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