私がインテリアコーディネーターの資格取得を目指したのは、社会人になってから。建築関係の仕事でしたが、文系大学卒業でインテリア・家具や内装などの専門的知識は無く、資格取得には不安でした。それはインテリアコーディネーター試験合格のためには、覚えることが山のようにあるから…。
今回は、そんな試験を独学で合格できた私の「こうしておけば良かった」を踏まえた勉強法を、全11回の連載を通じて皆さんにお伝えしていきましょう。
インテリアコーディネーターの資格と試験について
まずはインテリアコーディネーターがどんな資格なのか、試験内容はどんなものかを見ていきましょう。
インテリアコーディネーターの資格について
部屋の内装をコーディネートするための知識から、リフォームに役立つ技術までを学べるのがインテリアコーディネーターの試験。
特に法的な知識から木材、石材といった細かな建材までの知識は、住み心地がよくて快適な住宅やリフォームを行う際には欠かせません。
そのため、インテリアに関わる仕事をしている人はもちろん、興味があってチャレンジしたいという方にもおすすめの資格です。
試験は、1次試験・2次試験に分かれています。
1次試験は幅広い知識が必要な学科試験、2次試験はパースや平面図を描く実技試験となっており、合格率は23%前後。
合格の難しい試験だからこそ、就職してからのスキルアップや自信につながる資格であり、転職時には一目置かれることもあります。
インテリアコーディネーターの試験の概要と勉強法が大切な理由
インテリアコーディネーターの試験は毎年、10月に1次試験が行われ(※1)、合格すると12月の2次試験が受けられます。
1次試験は120分で全36問の文章題による解答選択式(※2)形式であり、2次試験は180分でプレゼンテーションと記述式の論文です。
2023年4月 オンスク運営事務局注:
※1 2023年度よりインテリアコーディネーター1次試験にはCBT方式(全国のテストセンター会場のパソコンで受験する試験方式)が導入され、9月半ば~10月半ばの期間から希望日時を1つ選択して受験する流れに変更されました。
※2 CBT方式導入に伴い、1次試験の試験時間は160分→120分へ、問題数は50問→36問に変更されました。
1次試験は1問あたり3分程で答えていき最後に見直しの時間を設けるという配分になりますね。集中力も長く必要とする中、紛らわしい選択肢を排除しながら的確な答えを選んでいく…、そのためには勉強法を確立し日々の積み重ねが大切になってきます。
それでは合格に向けて、どのように勉強しておけばいいのでしょうか。
インテリアコーディネーターのテキストの選び方
テキストを選ぶ際にはインテリアの写真が豊富な本を
まず、インテリアコーディネーターの勉強法を考えるにあたり、テキストの購入について注目してみましょう。
テキストを比較する際には、イラストや図、写真などが載っていてビジュアル的に見やすいかどうかを重視するのがおすすめです。
例えば、窓やドアの種類を網羅していたり、イスラム様式とゴシック様式の違いをイラストで説明していたり。さらに、ワンポイントで雑学や説明が入っていると良いですね。薄いテキストでコンパクトに説明している本よりも、絵として覚えることができ、知識が深まります。
また、2次試験ではパースを手書きしたり、図面を引いたりすることを考えると、イスなどの形状などを絵として記憶する方が役立ちます。
ただ、イラストや図、写真などがたくさん載ったテキストはどうしてもボリュームが大きくなり分厚くなりがち。そのため、問題集を選ぶ際にはコンパクトで持ち歩きやすいものもおすすめです。スキマ時間を活用して勉強ができますよ。
また、試験対策用に過去問題集も3~5年分は解けるようにしたいところです。過去問が解けた数だけ自信につながりますし、さらに1次試験の制限時間である120分間に集中できるよう慣れることもできますよ。こうした過去問を活用した勉強法も大切です。
インテリアコーディネーターの問題集の勉強法
過去問題集の解き方と勉強法の注意!
インテリアコーディネーターの問題集を解く前にテキストを全て読み込むよりも、テキストのテーマごとに区切って問題を解くという勉強法がおすすめ。
というのも、選択肢が紛らわしいことが多いため、単語と語句の意味だけ覚えていくよりも問題文を通して説明に合う語句をしっかり把握していく方が良いからです。
選択肢を見て、なぜ他の語句は答えとして適切ではないのかを説明できるようにすれば、他の選択肢の語句の意味もキチンと理解できていると言えるでしょう。
テキストの最初から勉強するよりも…
テキストがあると最初から勉強したくなるものですよね。もちろん、それも良いのですが、インテリアコーディネーターの勉強法では覚えることの多いテーマから取り組むことをおすすめします。
例えば、テーマ『インテリアエレメント・関連エレメントに関すること』で学ぶテーブルやイスなどの特徴は、2次試験での作図・論述でよく使います。そのため、最初に取り組み、その後も繰り返し覚えるようにするといいでしょう。
覚えるのが大変になってきたと感じたら、興味のある他のテーマを少し読んでみるのも気分転換になりますよ。
身の回りの家具やインターネットで調べる勉強法もおすすめ
身近な家具やインテリアも資格取得の助けに!
テキストや問題集だけでなく、身の回りのインテリア用品を使った勉強法もおすすめ。例としてインテリアコーディネーターのテーマの1つである「計画と寸法」を紹介しましょう。
「計画と寸法」を学ぶにあたり、普段から部屋にあるソファや家具がどれくらいの大きさなのかを意識したり、キッチンの高さを確かめたりしてください。
身近な家具などのインテリアのサイズや大きさといった寸法を意識することで、学習した内容のおさらいになります。
そうすることで数字を覚えるのが苦手な人でも、自然と覚えることができるでしょう。
インテリアの歴史もインターネットで検索!
もう1つの勉強法でおすすめしたいのは、インターネットで調べること。
例えば「インテリアの歴史」の勉強法でいえば、カクトワールの肘掛け椅子は何様式かを覚えるのに、ルネサンスという言葉だけではなく、ルネサンス様式を検索してみましょう。
ルネサンス様式にはどういった形の椅子やテーブル、ベッドがあるかを、インターネットで画像検索するだけでも共通性がわかりますよ。
スキマ時間で覚えた用語を検索したり、オンライン学習サービスの講義を見たりして知識を深めるという勉強法も効果的です。
インテリアコーディネーターの試験では覚える用語が多いため、テキストやインターネットのイラストや写真を活用し、用語をしっかりと頭に入れていくようにしてみましょう。
また、身の周りのインテリアや内装・家具に興味を持って記憶へ定着させるのもおすすめです。
連載第2回以降は、テーマごとの勉強法をより具体的にお伝えしていきますね。
インテリアコーディネーター講座参考URL:
https://www.interior.or.jp/examination/ic/overview/
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