連載「インテリアコーディネーターの科目別勉強法(全11回)」、第10回の今回は、科目「8.インテリアコーディネーションの表現に関すること」です。
住まいの間取りや壁、窓の位置などを表す図面の見方や表現を学ぶ大切な科目。図で紹介しながら例題もあわせて各項目を解説します。ではインテリアコーディネーターの試験対策のためのおすすめの勉強法を確認していきましょう。
インテリアコーディネーター試験の科目一覧 |
---|
1. インテリアコーディネーターの誕生とその背景に関すること(連載第3回) |
2. インテリアコーディネーターの仕事に関すること(連載第3回) |
3. インテリアの歴史に関すること(連載第4回) |
4. インテリアコーディネーションの計画に関すること(連載第5回) |
5. インテリアエレメント・関連エレメントに関すること(連載第6回)(連載第7回) |
6. インテリアの構造・構法と仕上げに関すること(連載第8回) |
7. 環境と設備に関すること(連載第9回) |
8. インテリアコーディネーションの表現に関すること ←今回はココ! |
9. インテリア関連の法規、規格、制度に関すること(連載第11回) |
インテリアコーディネーター試験の出題数について
「インテリアコーディネーションの表現に関すること」は、インテリアコーディネーターの試験で50問中2~3問ほど出題されます。
家やマンションの間取りでもなじみ深い図面ですが、平面図や展開図などでも表現されること、それぞれの記号には意味があることにも注目していきましょう。
まずは平面図の概要と勉強法を紹介します。
インテリアコーディネーター 出題傾向図面の表現の種類や例題について
平面図
基本的な図面である平面図は、床から1000ミリほどの高さから建築物を水平に切った時に真上から見た状態を図面化したものです。
上図では壁の位置(寸法)や部屋の名称、窓やドアの場所などがわかるようになっています。図面に表される窓やドアなどの記号と意味は、インテリアコーディネーター試験のテキストでしっかり覚えるようにしましょう。
次に下図を例にして「インテリアコーディネーションの表現に関すること」の勉強法を紹介します。
リビング(LD)と和室を仕切る3本引き戸の図面記号を確認する際には、実物の写真と見比べることでイメージしやすくなりますよ。窓やドアの種類の名称を覚える際にも参考にするといいでしょう。
出典:野村不動産アーバンネット マンションデータPlus「マンション間取り図の読み方、見方とチェックポイント」
展開図
展開図は、室内の中央に立った際に四方に見える壁面の形状を描いた図面です。北面、東面、南免、西面の4つの面を展開図で示すことで、平面図では足りない情報を把握できるようになります。
例えば、壁にあるコンセントの高さから窓の位置と寸法、キッチンなら台所とレンジフードの位置関係など、インテリアコーディネーターにとって大切な情報が詰まっていますよ。
テキストだけでなく、図面と実際のインテリア用品が紹介されているサイトを見るのもおすすめの勉強法です。
サイト例:「マンションのインテリアファサード 展開図の検討 | 家の時間 自分らしい住まいと暮らしを見つけるウェブマガジン」より
天井伏図と矩計図
「インテリアコーディネーションの表現に関すること」を学習するうえで、天井伏図はなじみが薄い人も多いと思います。
天井伏図は天井の仕上げ面を表した図面であり、仕上げの他に天井に付随する空調や照明の取付位置、カーテンボックスについても描かれています。
矩計図(かなばかりず)は、建物の構造体の位置や下地と仕上げ材の関係を表した図面です。特に床高や階高、天井高、軒高、内法高(うちのりだか)といった天井や床などの高さ寸法を確認できる大切な図面ですね。高さの種類と表し方をインテリアコーディネーター試験のテキストで確認しておきましょう。
建具表と例題
建具表は、ドアや窓の寸法から材料、鍵の種類や仕上げ情報などが書かれている表です。インテリアコーディネーターは、現場で建具表を見て確認することもあります。
建具表の例として下図のようなものがあります。インテリアコーディネーターの過去問では、仕上げやガラスなどの情報が空欄になっていて、語群から選ばせることもありますよ。
また、寸法を指して見付か見込かを問うこともあり、まぎらわしい用語でも迷わないように、多くの過去問を解くようにするのがおすすめの勉強法です。
家具図
イスなどの置き家具や、備え付けの収納棚などの造付け家具(ビルトイン)の形状や寸法を表すのが家具図です。
イスや棚の材質や仕上げ情報も記載されるため、図の見方を確認するようにしましょう。
インターネットで調べる勉強法も有効であり、リビング家具の家具図と設置する際の工事も一緒に見て立体的なイメージができるようになるといいでしょう。
その他の図の描き方
透視図と種類
インテリアコーディネーションの表現に関することにおいて、透視図は、人の目で見るとの同じように、遠くになるにつれだんだんと小さく表す図のことです。パースとも呼ばれてインテリアコーディネーターが顧客に説明する際に描けると便利な図ですね。
透視図は1消点図法(平行透視図法)、2消点図法(有角透視図法)、3消点図法(斜透視図法)の3種類あります。参考書で表現の仕方がどのように違うのか確認しておきましょう。
投影図と例題
図面を立体的に表現する手法のもう1つに投影図があります。軸測投影図 (アイソメ図、アクソメ図)や斜投影図(キャビネット図、カバリエ図)などの描き方の特徴を覚えつつ、次の例題を見ていきましょう。
例題:
次の図の名称を語群から選びなさい。
(1)アイソメ図
(2)アクソメ図
(3)キャビネット図
正解は(1)アイソメ図です。似たような用語があったり、角度の数字が30度や45度だったりすると他の名称では無いかと迷うことも多いのでしっかり覚えましょう。
「インテリアコーディネーションの表現に関すること」については、映像で説明してくれるオンライン学習サービスの講義で学ぶ勉強法もいいでしょう。
連載「インテリアコーディネーターの科目別勉強法(全11回)」、今回は、科目「8.インテリアコーディネーションの表現に関すること」の勉強法について解説しました。
この科目は、住宅の図面の見方を参考書で確認し、インターネットで実際の部屋を確認するのがおすすめの勉強法です。
次回は最終回。科目「9.インテリア関連の法規、規格」について解説します。
インテリアコーディネーター講座無料登録でオンラインの資格講座を体験しよう!
資格受け放題の学習サービス『オンスク.JP』では様々な資格講座のオンライン学習が可能です。
最短20秒の無料会員登録で、各講座の講義動画・問題演習の一部が無料体験できます。
※自動で有料プランになることはありません。
関連する記事が他にもあります
インテリアコーディネーターの科目別勉強法(全11回)
- インテリアコーディネーター試験の科目別勉強法⑪ インテリア関連の法規、規格、制度
- インテリアコーディネーター試験の科目別勉強法⑩ インテリアコーディネーション
- インテリアコーディネーター試験の科目別勉強法⑨ 環境と設備に関すること
- インテリアコーディネーター試験の科目別勉強法⑧ インテリアの構造・構法・仕上げ
- インテリアコーディネーター試験の科目別勉強法⑦ インテリア関連エレメント(後編)
- インテリアコーディネーター試験の科目別勉強法⑥ インテリア関連エレメント(前編)
- インテリアコーディネーター試験の科目別勉強法⑤ コーディネーションの計画に関して
- インテリアコーディネーター試験の科目別勉強法④ インテリアの歴史に関して
- インテリアコーディネーター試験の科目別勉強法③ 誕生とその背景・仕事に関して
- インテリアコーディネーター試験の勉強法② 科目ごとの勉強法概要の紹介
- インテリアコーディネーター試験の勉強法① まずは勉強の流れをつかもう!