平成28年7月3日に実施されたビジネス実務法務3級の本試験を受験された皆さま、大変お疲れ様でした。
試験講評(試験解答)をお送りしますので、ご自身の試験結果の振り返りとしてご活用ください。再チャレンジの方は前回の試験講評も合わせてどうぞ。
第39回ビジネス実務法務3級 試験解答(試験講評)
全体
ほとんどの問題が過去問の焼き直しであり、難易度は比較的容易であると思われます。
一部、時間や期間等の数字を答えさせる問題が出題されたり、少し違った角度から問われている部分がある以外は、正解を出すのに困難な問題はありませんでした。
民法の比率が高い傾向にあるのも、ここ数回の傾向通りです。
各問題
第1問
すべて過去問類似の容易な問題です。
2問
ほとんどの空欄が容易に埋められますが、2-2オの「販売業者」を補充させる問題は、あまり問われないところになります。
第3問
ほとんどが過去問で何度も問われている問題です。取り上げるなら、ア①の金額で代理権を越えていると判断させる問題は新しい問い方といえるでしょう。
第4問
すべて過去問でも問われている知識ですが、更新の可否を特許権や商標権ではなく、実用新案権で問うことはまれになります。
第5問
5-1アの「諾否通知義務」オの「特別の事情」については、テキスト等に記載している部分ではありますが、空欄補充させる問題では珍しい問題です。
その他は容易で、特に個人情報保護法の定義を答えさせる問題は必ず正解しなければならない問題といえます。
第6問
民法中心で容易な問題が多いですが、ウー②の追加債務について、根保証との違いを問う問題は新しい傾向にあります。
第7問
登記について問う7-1は容易ですが、労働基準法の問題で、具体的な数字を問われている7-2ウエを確実に補充するには、正確な知識が要求され、難易度が高いといえるでしょう。
第8問
ほとんどが過去問類似の容易な問題です。取り上げるならば、先願主義が意匠権で問われているイ、刑事訴訟を除外しているオや成立する犯罪名まで記載しているキは、角度の違う問われ方といえます。
第9問
いずれも民法からの出題であり、容易な問題です。ただ、制限行為能力の分野で追認権を問う問題が出されることは珍しい傾向です。
第10問
アが唯一の個数問題ですが、内容は容易といえます。
無因証券性が手形ではなく小切手で問われている点と、弁済場所が消費貸借契約で問われている点が若干、難易度が高い問題でした。
いかがでしたでしょうか。これからもさらにステップアップしていけるよう、学びを続けてまいりましょう。
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