第149回 日商簿記3級 試験解答（試験講評） 解答速報

第149回 日商簿記3級 試験解答（試験講評）

全体

第2問と第4問のなかに、注意しなければならない問題が見受けられるものの、全体をとおして会計処理に関する指示があり、合格点を取れるよう配慮されている良問でした。今回の平均合格率(全国)は 40%前後と思われます。

第1問（20点）

取引に関する仕訳問題です。2.商品売上時の発送費が先方負担であること、3.前期発生売掛金の貸倒れについて貸倒引当金が不足すること等について注意が必要ですが、最低でも16点は得点できるでしょう。

第2問（10点）

保険料勘定と前払保険料勘定に関する勘定記入問題です。保険料が10%アップしているのですが、金額が与えられていることから、勘定の締め切りについて学習していれば満点を狙える問題となっています。

第3問（30点）

3月末の合計試算表に4月中の日別取引を加え、4月末の合計残高試算表を作成する問題です。4日の仕入取引の当店負担引取費の処理、26日の備品購入時の設置費用の処理等、いくつか注意を要する取引がありますが、平均的な難易度の問題です。取引数が16件と若干多いのですが、満点を狙いたい問題です。

第4問（10点）

文章の穴埋め問題です。1.貸倒引当金が売上債権に対する評価勘定であること、3.固定資産の価値を増加させる支出を取得原価に加算すること、5.商品有高帳の単価に関する記入はすべて原価であることの理解が必要です。本問では最低でも4点は得点したいところです。

第5問（30点）

決算整理前残高試算表からの貸借対照表と損益計算書作成問題です。決算整理事項等はほとんどが基本的な処理で、注意が必要な処理については細かい指示があるため、指示どおりに処理すれば正解にたどり着け、満点が狙えます。

前回2月実施の第148回試験に連続して貸借対照表と損益計算書作成問題が出題されたことから、今回の第5問を精算表作成問題の出題と予想し、問題練習の絞り込みをされた方にとっては、厳しい問題であったかもしれません。

このことから、第5問の得点分布は、満点かほとんど得点できないか、両極端に分かれることも予想されます。

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