皆さん、こんにちは。連載「ビジネス実務法務3級の科目別勉強法」、8回目の今回は、暗記する項目が多い「企業と会社のしくみ」について、頻出項目を覚える工夫と勉強法を説明します。
「企業と会社のしくみ」では商法・会社法に関する内容が出題されますが、基本的な知識が問われる問題が多め。ここは頻出項目をしっかり暗記して、得点源にできるよう自信をもって挑みたいところですね。
ビジネス実務法務3級試験出題項目 |
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1. ビジネス実務法務の法体系 (連載第3回) |
2. 企業取引の法務 (連載第4回) |
3. 債権の管理と回収(連載第5回) |
4. 企業財産の管理と法律(連載第6回) |
5. 企業活動に関する法規則(連載第7回) |
6. 企業と会社のしくみ ←今回はココ! |
7. 企業と従業員の関係 |
8. ビジネスに関連する家族法 |
「企業と会社のしくみ」とは?
ビジネス実務法務3級の出題範囲のうち、公式テキストの第6章「企業と会社のしくみ」では、法人の種類や会社のしくみなど「商法」「会社法」に関わる内容が出題されます。
ビジネス実務法務3級の公式テキストに記載された「企業と会社のしくみ」の学習内容は以下の通りです。
・法人と企業
・会社のしくみ
商法と会社法は、民法に次いで配点率の高い分野です。
暗記する項目が多くなりますが、会社組織に関する基本的な知識を確実に覚えておけば、そんなに難しくありません。得点源として意欲的に取り組みたいですね。
暗記の多い「企業と会社のしくみ」の勉強法としては、要領よく覚える工夫が欠かせません。
総務・法務部門のみならず、社会人として知っておきたい基本的な知識として、自分の所属組織のしくみを考えつつ学んでいきましょう。
若手社会人にも必須の知識
若手社会人の中には、「会社=株式会社」と考えている人も多いかもしれません。
しかし株式会社以外にも、合資会社や合同会社など会社組織の種類はいくつかあります。では、それら会社組織の違いは何でしょうか?
現行の会社法に定められた会社の種類は以下の4つです。
- 株式会社
- 合同会社
- 合資会社
- 合名会社
これらの会社ごとの社員の責任・会社の業務執行・社員の地位の違いは、ビジネス実務法務3級の試験で出題される傾向が高い項目です。
参考書を読むだけでなく、自分でわかりやすい比較表を作るなど、情報を整理する勉強法で確実に覚えておきましょう。
ちなみに、「有限会社」は2006年の会社法施行に伴い新設できなくなりました。つまり、今ある有限会社は2006年以降もつぶれず生き残っている会社です。
このことから、実際のビジネスの現場では「有限会社は規模が小さくても安定した会社が多い」と言われています。若手社会人でこのことを知っていると、「よく勉強しているな」と一目置かれるかもしれませんよ。
株式会社のしくみは頻出項目
株式会社に勤務している人は、自分の会社の株主総会や会計監査がどのようなしくみで行われているか知っていますか?
会社で総務・法務部門に配属されると、株主総会の準備に関わることになりますし、経理部門であれば会計監査に備えて残業することも珍しくありません。
ただ上司に言われるままに書類を作成するより、株式会社のしくみを俯瞰し「この業務はこの手続きのために必要なんだな」と理解しながら仕事を進めることで、仕事だけにとどまらず、株式会社の意思決定のしくみにも詳しくなれます。
また、資産形成や株主優待目的で上場企業の株を購入している人もいるでしょう。
株主にはどんな権利があり、会社に対してどのような影響力を行使できるか知っていますか?
大株主でなくとも、1株でも株を持っていれば行使できる権利は意外に多くあります。
株主優待以外に興味のない株主でいるよりも、株主の権利や株式会社の意思決定のしくみを知り「株主ってこんなことも可能なのか」と理解すると、株取引だけでなく経済のしくみ自体にも興味が湧いてくるでしょう。
ビジネスパーソンとして、一段上の視点に立って仕事をすることは、今後の成長にも繋がっていきますよ。
このような株式会社のしくみに関する問題は、ビジネス実務法務3級の試験で出題率が高い傾向にあります。暗記する項目が多い分野でもあるため、自分でノートに情報を整理する勉強法で、効率よく覚える工夫をしていきましょう。
また、問題集やオンライン講座などを使い、スキマ時間に繰り返し問題を解き、本番に向けて知識の定着をはかることも大切です。
今回は「企業と会社のしくみ」について、暗記項目を自分で整理して覚える勉強法を説明しました。
次回は、「企業と従業員の関係」および「ビジネスに関連する家族法」のポイントを解説していきます。
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