2020/11/27posted

ビジネス実務法務3級の科目別勉強法「企業と従業員の関係」「関連する家族法」

バックナンバー：ビジネス実務法務3級の科目別勉強法
久慈桃子
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皆さん、こんにちは。連載「ビジネス実務法務3級の科目別勉強法」、最終回となる今回は、実生活にかかわりの深い「企業と従業員の関係」と「ビジネスに関連する家族法」について、法律知識を自分の立場に置き換えながら覚える勉強法を紹介します。

労働基準法をはじめとする労働関連法と、民法のうち家族法と呼ばれる分野から出題されるため、学んだことは実生活でもすぐに役立つ実感が得られるでしょう。

ビジネス実務法務3級試験出題項目
1. ビジネス実務法務の法体系　（連載第3回）
2. 企業取引の法務　（連載第4回）
3. 債権の管理と回収（連載第5回）
4. 企業財産の管理と法律（連載第6回）
5. 企業活動に関する法規則（連載第7回）
6. 企業と会社のしくみ（連載第8回）
7. 企業と従業員の関係 ←今回はココ！
8. ビジネスに関連する家族法 ←今回はココ！

「企業と従業員の関係」「ビジネスに関連する家族法」とは？

ビジネス実務法務3級の出題範囲のうち、公式テキストの第7章「企業と従業員の関係」と第8章「ビジネスに関連する家族法」は、実際の試験で出題される問題数こそ少ないものの、実生活で役に立つ知識が詰め込まれた分野です。

ビジネス実務法務3級の公式テキストに記載された「企業と従業員の関係」「ビジネスに関連する家族法」の学習内容は以下の通りです。

「企業と従業員の関係」
・従業員の雇用と労働関係
・職場内の男女雇用にかかわる問題
・派遣労働における労働形態
「ビジネスに関連する家族法」
・取引と家族関係
・相続

労働者が様々なハラスメントや違法な働かされ方から身を守るために使える労働関連法と、実生活で役立つ場面が容易に想像できる結婚・離婚や相続といった民法の家族法に関わる内容が出題されます。

自分の会社・家庭での立場に置き換えて考える勉強法で、実感を伴った知識を身に付けられますよ。

セクハラ・パワハラ対策にも役立つ労働関連法

2020年6月にいわゆる「パワハラ防止法」が施行され、職場におけるパワーハラスメント対策は事業主の義務となりました。
このパワハラ防止法が含まれているのが、人事・総務部門に限らず、すべての労働者に知っていて欲しい労働関連法です。

ビジネス実務法務3級の「企業と従業員の関係」は、労働基準法をはじめ労働組合法・労働者派遣事業法・男女雇用機会均等法などの労働関係の法制度を、効率よく学習できるチャンス。

違法な長時間労働や残業代の不払い、正社員から非正規社員・派遣社員に対するパワハラ、妊娠出産に伴う退職勧奨や女性差別など、労働者が理不尽な扱いを受けるニュースは事欠きません。

社会人として働き続ける中で、万が一不当な扱いを受けたときに自分の身を守る知識として労働関連法が役立ちます。そして部下を指導監督する立場になったときに、不適切な働かせ方をしないためにも必要な知識です。

ビジネス実務法務3級の試験において、「企業と従業員の関係」の出題範囲からは労働基準法に関する問題が多い傾向にあります。

実際に「うちの会社では三六協定を結んでいたかな？」「昼休みの電話番は労働時間に含まれるのかな？」など、自分に置き換えて知識を身に付ける勉強法がおすすめです。

将来的にも役立つ「ビジネスに関連する家族法」

民法の中で、結婚・離婚や相続などに関わる分野は「家族法」と呼ばれています。
ビジネス実務法務3級の「ビジネスに関連する家族法」では、結婚・離婚や相続などの基礎的な知識が問われます。
試験での出題数自体は多くありませんが、夫婦間の財産関係に関する問題は毎年のように出題されていますので、しっかり押さえておきましょう。

ビジネス実務法務3級をステップにしてFPや税理士、司法書士などの資格にチャレンジするときにも、「ビジネスに関連する家族法」で学習した知識が役立ちますよ。

また、相続に関する用語は「代襲相続」「遺留分」など聞きなれないものも多いですね。しかし、相続に関する知識は、自分の家族間で相続が発生したときに必要になるものです。実際に自分の家系図を書くなどして、「この場合はこうなる」という具体例を想像しながら覚える勉強法が、知識を身に付けやすいと思います。

「ビジネスに関連する家族法」の分野も、市販の問題集やオンライン講座で4択問題や穴埋め問題など、様々な練習問題に慣れておくとよいでしょう。

スマートフォンからも利用できるオンライン講座なら、通勤や家事のスキマ時間にも取り組めて便利ですよ。

ビジネス実務法務3級の出題項目別勉強法